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ダイキンの製造自動化と市場最寄化戦略

ダイキン工業は2027年までに空調機の組み立て作業を大部分自動化し、多様な機種を見直して組み立て工数を削減する計画を発表しました。

作業担当者を半分に減らしても現在の生産量を維持でき、世界的な空調機需要の増加に備える計画です。

空調機の世界需要は50年までに3倍に増えるとされており、成長市場なのは間違いありません。


空気制して温暖化征す エアコンが握る脱炭素の行方:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB117N10R11C21A1000000/


特にインドなど新興国の成長が著しく、欧米などでも環境負荷を抑えた空調の需要が伸びるとされています。

空調需要が3倍になるということは使用する電力も3倍になるということです。
環境負荷を抑えた空調を市場に投入できるかが今後の鍵になるかもしれません。


https://energy-shift.com/news/60b91ce5-f0df-406a-8dc6-6845cb6ea53b


ダイキン工業は人手不足が続く日本で省力化技術(=自動化技術)を確立し、海外にその技術を移転していくとしています。

ダイキン工業は製品を需要地の近くで生産するという「市場最寄化戦略」を掲げており、23〜24年度にかけて世界5カ国で新工場を立ち上げるとしています。

さらにダイキン工業は現地のニーズを吸い上げ、そのニーズに応える製品を開発しています。

世界統一の製品を売るのではなく、現地の気候やニーズに対応した製品を海外拠点が独自に開発することで世界で受け入れられてきました。

例えば、停電が頻発するインドでは、停電時に稼働する自家発電機の高電圧に耐えられるエアコンを開発しました。

このように現地で生産するからこそ本当に現地で求められている製品を提供することができます。

これによってダイキン工業の海外進出は成功していると言えるのでしょう。

空気で答えを出す会社として世界の空気を変えてほしいと思います。

ダイキン工業については以下のマガジンでもいくつか記事を書いていますので読んでいただけると嬉しいです。


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