東急電鉄がクレカ改札推進
クレジットカードを使って改札機を通過できる仕組みが広がっているのをみなさんは知っていますか??
こんな改札を最近見かける機会が増えてきました。
この改札が広まった背景には新型コロナウイルスがあります。
実は新型コロナウイルスが5類に移行してからも、鉄道各社を取り巻く事業環境は厳しい現実があります。
テレワークなどの新しい働き方が定着し、これまで安定した収益源だった定期券収入がコロナ以前よりも減少してるからです。
そのため、今後は定期券以外の乗客を創出することが重要になります。
そのカギになるのが訪日外国人観光客であり、クレカ改札です。
このクレカ改札が広まると訪日観光客は日本のお金を使用して切符を購入する必要がなく、私たちがSuicaを使う感覚でカードをかざせば電車に乗ることが可能です。
これは観光立国を目指す日本において非常に重要なのではないかと思っています。
日本に比べて外国人のカード利用率ははるかに高いです。
日本においてもここ数年はキャッシュレスの比率が高まってきてはいますがそれでもまだ30%程度です。
韓国では9割がキャッシュレスとも言われていますので非常に差があります。
日本では現金の安全性が高いということなど理由はありますが、観光立国を目指す国として現金主義では成長が難しいのではないかと考えています。
そのため、インフラである鉄道に今回クレジットカードのタッチ決済を使用して乗ることができるということは良いことだと考えています。
また、Suicaなどの交通系ICカードに比べて、利用できる店舗やサービスが多いクレジットカードは利用促進に向けた施策を打ちやすいはずです。
例えば駅周辺の商業施設でクレカで買い物をした顧客を対象に割引運賃で電車に乗れるようにするといったことが想定でき、いわゆる経済圏を作りやすいです。
鉄道大手の東急電鉄は東急沿線の9割の駅で、クレジットカードのタッチ決済やQRコード決済の機能で通過できる改札機を展開するとしています。
東急はクレジットカードの改札を増やして乗客の利便性を高め、東急グループの施設とも連携して人流を生み出すことを狙っています。
また、他の私鉄もクレジットカードで通過できる改札機の設置を進めています。
東京メトロや京王電鉄は2024年度中に全駅に専用の読み取り機を設置することを目指し、実証実験を進めています。
小田急電鉄も箱根を通るロープウエーや芦ノ湖で運航する観光船を対象にタッチ決済システムの専用機器を取り入れています。
このようにクレカ改札の設置が進めば日本の交通インフラを使用する訪日外国人観光客にとっては便利になりますし、日本に良いイメージを持つのではないでしょうか。
そうすると観光大国に一歩近づくのではないかなと思います。
鉄道フィンテックについては過去に2本記事を書いています。
そちらも読んでいただけるとさらにわかりやすくなるかなと思いますので是非読んでいただけると嬉しいです。
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