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節分のはなし

節分ですね。
子供の頃の節分の思い出を書いてみる。昭和50年代の事ですね。

毎年、母と豆まきをしていた。
豆を蒔き終わったら、コタツに入って歳の数だけ豆を数えて、その豆を和紙(半紙)に詰めて、クルッと捻って、巾着みたいな形にする。
で、それを持って「頭が良くなりますように」とか「肩凝りが治りますように」とか願い事?を言いながら、その部位を巾着で撫でる。
願を掛け終わったら、その巾着を自分の後ろにポイっと投げる。
で、家族全員(と言っても母と私だけど)願掛けが終わったら、その巾着を持って近くの四つ辻まで走って行って、その巾着を四つ辻の真ん中に置いてまた走って帰ってくる。
そんな事を中学生くらいまではやっていたかな?

願掛け?をするのが、なぜか子供心に小っ恥ずかしかったことを覚えている。母と言えど人前で自分の願いを口にするのがなんだかとても嫌で。今でもそれを子供達の前でやれって言われたら、「いやいや・・・」と拒否すると思う。

四つ辻に置いて行く時にはお約束があって、家を出てから帰ってくるまで、一切喋ってはいけないし振り返ってもいけない。これはなんだか神話みたいで面白いと思っていた。黄泉平坂とか追儺とかね。豆に願を掛けているのではなくて、豆に厄を付けて持って行ってもらう、という事なんだろう。
で、翌朝見たら、車に踏みつけられた豆が落ちている。踏みつけられた豆はウチのだけで、こんな事してるのはウチだけなんだな、なんて思いながら学校に行ってた。

あと、これはウチだけの言い習わしなのかも知れないけど、「オニハウチ」と言っていた。祖父が荷物を扱う仕事をしていたからとかなんとかで、「大きい荷物がウチに来ますように」とのことらしい。皆んなが鬼を外に出している時にそんなこと言ったら、大きい荷物と共に変なモノも呼び寄せるんじゃないか、と子供心に思っていたけど、おじいちゃん大好きな子供だったから黙ってた。

母や祖父母、更にその前のご先祖方から流れてきた風習を私の代で終わらすのは申し訳ないのだけど、、、孫の前で小っ恥ずかしい事をするかどうか、今私試されています。どうしようかな??

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