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一歩。④スポーツアイシング(冷水浴)について

東京マラソン2024に出場された皆様お疲れ様でした。

さて、大会から3日目。『筋肉痛』でお困りな方も多いのでは?
今日は『筋肉痛』を少し早く回復させるスポーツアイシング(冷水浴)ついてご紹介。

そもそも筋肉痛は2種類「即発性筋痛」と「遅発性筋痛」がある。今、痛いのは「遅発性筋痛」と言われているもので、激しい運動をした際に筋繊維が傷つき、その傷を治すために白血球が増加「炎症」を起こす。その際に刺激物質(ブラジキニン、ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジンなど)が筋膜を刺激して、感覚中枢を介し「筋肉痛」として感じるのだ。

「乳酸は?」と思う方も多い。エネルギーシステム(人間が体を動かす上で絶えず行われている化学的なシステム)の中にグリコーゲン乳酸システムがある。運動すると乳酸も排出するが、ピルビン酸に再変換されエネルギーとして消費される。乳酸の悪い点は血中に放出されると血液を酸性にすることだろう。血中が酸性になると炭水化物をグルコースにとATP(アデノシン三リン酸)に分解する酵素のいくつかが不活性化するので「疲労」を感じる。その為、「疲労=筋肉痛」と感じるかもしれない。

なんだか難しい言葉が多くて、頭が痛くなってきたが、要するに「身体(筋繊維)が傷ついてるので休め」と指令を出しているのが『筋肉痛』なのだ。

だから「筋肉痛」を回復させるには、
①水分をとる
②栄養をとる(糖質、タンパク質、炭水化物、ビタミン、バランスよく食べる)
③よく寝る
安静が1番ということ。

ただ、もっと早く回復させたい人には、血中の白血球増加による刺激物を減少させ、早く体内から排出させる事が鍵になってくる。ここで最初の『筋肉痛』の原理を思い出してほしい。白血球による「炎症」だ。

「炎症」を抑えるには「アイシング」だが、アイシングには大きく3種類ある。
①氷嚢、アイスバブ
②湿布、コールドスプレー
③冷水浴、水シャワー

①はよくトップアスリートが試合直後に行っているがデメリットも多い。RICE処置をちゃんと理解しているスポーツドクターやスポーツトレーナー、健康運動療法士の指導のもとで行って欲しい。

②は「ひんやりして気持ちいい」がアイシングとしての効果はあまり無い。プラセボ効果が高い。湿布の中に配合されている「鎮痛剤」や「消炎効果」の高い成分を選ぶ方が良い。

③はサウナの後に入る「水風呂」のイメージが強いと思うが、簡単にできるので試してみてほしい。
まだ、研究段階な為、最適な温度や時間は出ていないのが残念ではあるが、効果があることは実証されている。また、筋肥大効果を減少させるという文献も出ているので、ムキムキの足になりたくない女子にはオススメだ。

私が実際に行っている冷水浴は15度〜20度。運動量や炎症具合によるが、5分から15分。とにかく無理しない程度。浸かるのは腰から下。身体が冷えないよう上半身は上着を着ていた方が良い。出来れば足を伸ばし、指先を動かす。アクア・コンディショニングに近い。浸かるのが難しければ、シャワーでも良い。お風呂から出たら、部屋は温めておき、冷やさないようにする。暖かい飲み物(コーヒー)や炭酸水のような血行の良くなるものを飲む。軽いストレッチをする。

大事なのは「冷やしすぎないこと」と「冷やした後、血行促進させる」この2つ。

私は15年前から膠原病になり、多発性筋炎と関節リウマチと闘っている。炎症がひどい時は「氷嚢」によるアイシングやステロイド投薬をおこなってきたが、デメリットも大きい。「冷水浴」は安価で簡単。私は医者ではないので効果がある。とは言えない。
あくまでも、自分が15年間行ってきた「炎症」を抑える最適な方法だ。
今後、「冷水浴」がスポーツ後のアイシングとして広まる事を願う。今日も一歩。


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