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システム39と旅した10年 vol.11「夢とロマンを追いかけたシステム39」

このnoteについて

このnoteは、ジョイゾーを代表する対面開発サービス「システム39」が2024年6月30日に10周年を迎えることを記念し、スタートした連載企画です。
システム39とジョイゾーが歩んできた10年を振り返りながら、これまでお世話になった皆様への感謝と、これからの10年に向けたヒントを探していきます。
前回のnoteはこちらです!


今回のテーマは「kintoneの成長とエコシステム」

システム39リリースと同時期に、サイボウズ株式会社でkintoneのPMになった伊佐さん。kintoneを世に広めていく立場だった伊佐さんにとって、システム39はどのように見えていたのでしょうか。

サイボウズのビジネスの変革とエコシステム、パートナー企業として歩んできた道のりを振り返っていきましょう。

伊佐 政隆さん(後ろの写真は多来福名物「ニラそば」)

サイボウズ株式会社
New Business Division
副本部長

2004年サイボウズ株式会社に入社、2011年より製品マーケティングを統括するビジネスプロダクトマネージャーを務め、Garoon、kintoneのプロダクトマーケティングのほかユーザーやエンジニアのコミュニティ形成を行い、現在まで続くサイボウズクラウドビジネス発展に貢献。
2019年7月 株式会社ソラコムに参画。IoTの先端技術を民主化する取り組みに尽力。
2024年1月よりサイボウズ株式会社に再入社、グローバル市場に向けた新規プロダクト開発と新規ビジネス開発にコミットし、新たなステップを踏み始めた。

今回は、伊佐さんのご実家でもある中華料理 多来福さんにお邪魔して、お話を伺いました!いつにも増して和やかな雰囲気の中、懐かしい思い出話に花が咲きます。

それではまずは乾杯から

サイボウズ移転とエコシステム

靖隆:システム39をリリースした時はまだサイボウズのオフィスが水道橋にあって、エントランスに1つあったカフェカウンターを借りてたんですよね。で、その頃に水道橋から日本橋に移転する話が出ましたよね。
伊佐
:そうそう。それ、まじめな話をすると…、
靖隆:お、急に真面目モードだ(笑)
伊佐:まぁまぁ(笑)。次のオフィスは、自分たちが働くための場所としてではなく、ビジネスを広げるための投資として考えようという話が出たんですよ。kintoneっていうプロダクトができて、これからどう広めていこうか、という話のなかで「エコシステム」っていうキーワードが出始めた頃で。
それで、みんなが気軽に集まれる場所というので「パーク」というコンセプトができたんですよね。だから、水道橋のときに1つだったカフェスペースも、日本橋では最初から3か所作りました。
琴絵:そのカフェ全部でシステム39やってたことあったね(笑)
靖隆:そう、あっちヤマリューでこっちは琴絵さん、みたいな(笑)
伊佐:システム39では積極的に使ってもらいましたね。そんな感じで、エコシステムっていう考え方を、ビジネスをスケールさせる価値のあるものとして、世の中に広げていこうとしたのがこの時期でした。

サイボウズの移転パーティーの様子。シャンパンタワーで豪華に。

伊佐:ただ、僕らが「エコシステム良さそうだよね」という話をしているだけでは何も起こらなかった。パートナーさんが誰も賛同してくれなかったら、さすがにこれは間違ったんじゃないのかって、ピボットしてもおかしくなかった。
けど、四宮さんがジョイゾーを立ち上げて「kintoneパートナービジネスやります、kintoneでSIやります」って言ってくれたのは大きかったです。
靖隆:kintoneがリリースした時に「このサービスは絶対にいける」って感覚しかなかったですよね。
伊佐kintoneが日本のSIを変えるかもしれないという可能性に、共感してくれた四宮さんがいて、そこからSIを変えたい人たちが集まってきてくれた。本当にあそこで歯車が動き出さなかったら今の状況は無いと思う。それがジョイゾーさんだし、システム39だったなって。僕の視点では。
靖隆:リリース当初は他のSIerは正直ほとんどが見向きもしてなかった感じですよね。もちろん、企業が新しいサービスを取り扱うとなると事業モデルを考えて、リスクヘッジもするので仕方がないことだし、ビジネスを立ち上げるとなるとそれなりに時間がかかる。そんな中、自分の中では成功のイメージしかなくて、いち早くkintoneのビジネスを立ち上げなければと思って、リスクはほとんど考えてなかったんですよね。当時は自分ひとりだったから。あ、いや家族はいたけど(笑)

システム39と伊佐さん

靖隆:システム39については伊佐さんに記事も書いてもらいましたね。

琴絵:あれ?でも、伊佐さんって実際にシステム39やってるとこ見たことあります?
伊佐:えー!ありますよ!むしろ僕ほんとシステム39に頼りっぱなしで。四宮さんにお願いしたこともあります。「社内勉強会でシステム39やってくれ」って。
琴絵:そういえば!日本橋オフィスのBARでやったんだっけ?
伊佐:勉強会は、提案の仕方を参考にしてほしいっていうのもあったけど、それと同時に、パートナーさんと協力していけるっていうのを知ってほしいという想いもあって実施しました。みんな自分の目の前のお客さんに一生懸命になっちゃうと、自分が何とかしてあげたくなるんだけど、僕らにはパートナーさんがいるんだから、パートナーさんに紹介するっていう選択肢も取ってほしかった。だから、四宮さんたちのところに話を持っていったんです。システム39をやったらどんな感じでお客さんが喜ぶのかっていうのを知っていれば、みんな案件紹介しやすくなるじゃないですか。

サイボウズさんでの勉強会 「システム39」をその場で実演しています

伊佐:あと、イベントでも四宮さんにシステム39をやってもらいました。
靖隆:椿山荘の!
伊佐:そうそう。サイボウズで出展していて、社内から2人行けたんだけど、僕と、もう一人どうしようって考えたときに、サイボウズじゃないけど四宮さんお願いします!って懇願して(笑)
靖隆:スーツで来てくれって言われたやつだ。
琴絵:久しぶりのスーツだった(笑)
伊佐:めちゃくちゃ商談を詰め込んで、商談の半分以上の時間をシステム39に使って。社内の業務システムがこういう作り方に変えられるんですよ、これがデジタルトランスフォーメーションのツールになりますよって話を徹底してやりました。だから、僕の中ではシステム39がなかったら歯車のどこも進んでいかないような、そんな状態だったんです。

伊佐:本当にいろんなところに行きましたよね。
靖隆:行きましたね、国内、国外。アメリカでもシステム39やりましたよ。
伊佐:アメリカでもやった!アメリカの当時のCEOに!
靖隆:なぜか中華料理屋で(笑)
伊佐:向こうの市場を広げるのに現地のCEOがいたほうがいいっていうので入ってもらったんだけど、日本でどれだけ盛り上がってどんな展開の仕方してるのかをまだ知らなかったので、色々教えてあげたいなと思ったんですよ。
靖隆:だいたいアメリカは伊佐さんと一緒に行ってましたよね(笑)
伊佐:中国も行きましたよね。僕は当時は、いま考えると経験が浅いところもあって、日本でうまくいったことを他の地域でも同じようなモデルができないかって考えてたんですよね。そのためには、最初の一歩はシステム39であるべきだと思ってて。それが日本の成功体験だったから。

靖隆:あと、中国といえば上海。サイボウズのカンファレンスを上海でもやるってことでみんなで行きましたね。
伊佐:上海は死にそうになりましたね。
琴絵:めちゃくちゃ暑かった、連日40℃こえてた。
伊佐:そんな日にゴルフすることになって(笑)
靖隆:一緒に回ってたキャディーさんが先にバテてた(笑)

ゴルフの様子(写真では楽しそう)

皆で盛り上げ耕してきたkintone

伊佐:今思えばめちゃくちゃしてますね(笑)自社のサービスを展開するのに、パートナーさんみんなと一緒に海外に行くなんて。
琴絵:あの頃は別会社って感覚は無かったな。サイボウズもそうだし、パートナー企業のみんなも、kintoneのために何する?を一緒になってすごく考えてたような気がする。イベントもたくさんあって、みんなで一緒に耕してる感があった。
靖隆:あれを作ってくれたのが、伊佐さんと亜希子さん。あれがなかったら盛り上がらなかった。
琴絵:それで横のつながりができたよね。イベントで知り合って、一緒にハンズオン祭りやったりしたなぁ。

2015年のハンズオン祭り

靖隆:サイボウズが出してるブースをパ―トナー企業みんなで手伝ってた。
琴絵:サイボウズの社員じゃない私たちが、サイボウズの社員のようにkintoneの説明をする(笑)まだ新人のサイボウズ社員さんが、分からないことがあるとすみません~って言ってパートナーを呼んだりしてた(笑)

2015年kintone(facebookより)

靖隆:手伝うだけじゃなくて、ちゃんとパートナーのブースセミナーの枠を作ってくれた。単独セミナーだったり、複数社で組んでやったりするんだけど、セッション中に聴いている人の数をカウントしていて、ブースの裏にセッションごとの集客人数が書かれてたのはプレッシャーだった(笑)
伊佐:みなさんで勝負してましたね。

共に夢を追う仲間たち

靖隆:こうして思い返してみると、やっぱり伊佐さんがkintoneのPMだったのってほんと大きかった。伊佐さんは、「それいいね!絶対やったほうがいいね、盛り上がるよね!」っていうノリが好きだから。一緒に盛り上がってやろうよっていうノリが、サービス立ち上げていくとこにめちゃくちゃ合ったと思う。
伊佐:ちょっと言葉にすると恥ずかしいけど、お互いに誓い合ってたと思う(笑)みんなでなんとかやれるんじゃないかって思いがあった。
靖隆:漫画のキングダムで、中華統一の話が書かれたときもね。
伊佐:中華統一に15年っていうけど、どうする、kintoneが天下取るのに15年でやらないとって(笑)
靖隆:時間ない!どうする?どうやる?って真剣に話し合いました(笑)
琴絵:みんなすぐキングダムの話するからめんどくさかった!(笑)

伊佐:kintoneをSIっていう業界に限って考えてたわけじゃなくて、そういうことを考えなくても自由にシステム開発ができる。働きやすい環境づくりができる。そういう夢を描いていたんです。エコシステムというキーワードの中で、パートナーさんとか、お客さんとか、みんなでこのストーリーを共有できたら、めちゃくちゃ幸せだなと。

伊佐:いろんなパートナーさんがそれぞれ違うアプローチで可能性を広げてくれました。kintoneという余白だらけのプラットフォームサービスがあって、それを、あらゆる側面からみんなで一緒に伸ばせたっていうのはすごい楽しかったです。それによって世の中でハッピーになった人もたくさんいるといいなぁと。

最後に一言お願いします!

伊佐:システム39が、問い合わせが最初から多かったわけじゃないというのは知っていましたが、kintoneというプラットフォームがあって、対面開発っていう手法があって、この組み合わせは間違いないと思っていました。
ようやく時代が追い付いてきて、これからどういう広がりをしていくのかが楽しみですし、この価値をしっかりと皆さんが信じてやっていけるといいのかなぁと思います。

多来福さん、美味しいお食事ありがとうございました!

これからも、楽しいことやろうぜ!という領域をみつけてやっていきたいですし、そういう舵取りをしていきたいなと思える楽しい対談でした。伊佐さんありがとうございました!

そして、次回の「システム39と旅した10年」では、共にエコシステムを盛り上げてきたパートナーの皆さんと語り合う対談企画を予定しています。kintoneのエコシステムのなかで、システム39はどのような存在だったのでしょうか。気になります、次号もお楽しみに!

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