両親と私の小話

18歳の春、歯茎がすごく痛んだ。

歯医者に行くと、親知らずが顔を出してるから圧迫されて歯茎が痛むんだねと言われた。
ついでにレントゲンを見てみると、4本の親知らずがくっきりと姿を見せていた。


抜く?そしたら紹介状書くからねーと先生に言われ、市民病院で診てもらう事になり、結果入院して4本一気の抜歯する事になった。
1人で病院に行っていた為、未成年だから親の了承を得てねという事で母に電話したが出ず、代わりに父に電話をして口頭で許可を得た。



後日、抜歯と1泊の入院。
別にどこも悪い訳では無いから病院では寝てるだけなんだけど、今まで健康体だったもんだから両親は点滴を付けて寝ている私を見て大層心配そうだった。



両親は離婚しているので、父と母は違うタイミングでわざわざ見舞いに来てくれた。


お腹が空いてるけど、口の中が痛くて物が食べてない、出血が止まらなくて綿を詰めてるから喋りにくい。そんな風に言ってたら母は可哀想だけど、すぐ良くなるよ。と。
父はハーゲンダッツと筆談できるようにとメモ帳を買ってきてくれた。




その時はあまり深く考えてなくて、早く家に帰りたいなくらいしか思ってなかったけれど、やっぱり両親からもらえる無償の愛って自分の支えになってるなって思うよ。
 


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