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東日本大震災の教訓と経験

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東日本の現場で考えてきたことを、まとめています。
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#復興

まちの編集

東日本大震災の被災地石巻市の旧北上川の堤防整備、約8キロのデザイン監修業務をやっています。 2019年・台風19号で、71河川128箇所で堤防決壊している。堤防建設現場をみながら感じたこと。 被災の有無に関わらず、その事業をやるべきかやらないべきか、他に投資するものがないかをしっかり考えないといけない。人が減るのだから、その分土地も余る。どこにでも住めるからこそ、どこに住むかを選ばないといけない。縦割り(国・県・市)とか横割り(省庁)とかは置いておいて、まち全体の編集が必

復興のなかの復興事業

この文章は長い年月のかかる事業に向かう人たちに向けて、書いています。話のきっかけは、先日携わっていた堤防の一部が完成したためです。2018年5月に竣工したので、東日本大震災からは7年と2ヶ月ほど経過しています。 この堤防に関して四つの話題です。 ・ まとめ;基本方針は大切にしよう ・ 計画の前提としての堤防方針(基本方針) ・ 新しくつくられた堤防空間(基本計画・実施設計) ・ 土木の時間と建築の時間(雑感) ー 大切なのは基本方針 今回、出来上がった空間は官民