一口馬主の成績をアップさせる方法(注意!若手厩舎の仕入れと出走数の関係)

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今回も一口馬主の成績をアップさせるための、「厩舎アーニング・インデックス」の具体的な活用方法記事になります。よろしくお願いします。厩舎アーニング・インデックスは様々な活用方法があると思いますが、今回も筆者なりの活用方法をお伝えしたいと思います。


先日、↓以下の記事を書いております。

前回は
仕入れが少なく一方で残存率は高い厩舎
 ≒
勝ち上がり期待値が高い厩舎
という話題でした。

今回はここから少し派生させた話を展開していこうと思います。
題して「注意!若手厩舎の仕入れと出走数の関係」です。

筆者は全厩舎のデータを纏めているのですが、纏めていて気付いたことのひとつが「若手厩舎は仕入れ数が多い傾向にある」ということです。(例外もありますが、多くの若手厩舎のひとつの傾向として仕入れ数が多いことが見られます。)
仕入れ数の多い少ない=厩舎アーニング・インデックスの「⑤仕入れEI」でわかるようにしています。

仕入れ数はざっくりで言いますと新馬の仕入れの数と考えていただければ結構です。
若手厩舎は古馬の数が少ない傾向にありますのでその分新馬を多く仕入れるという構図なのだと推測していますが、一方で馬房数には限りがあります。このため、馬房回転率が高くないと多く仕入れた分で入厩順番待ちが発生しやすいということだと筆者は考えています。

つまり、仕入れ数の多い若手厩舎は馬房回転率に注目をすればよいということになります。
馬房回転率は「厩舎アーニング・インデックス」のなかで「③出走EI」として表現していますので、③出走EIに注目すればよいことになります。

仕入れが多く(⑤仕入れEIが高い数値)、さらに③出走EIが高い厩舎の事例として杉山厩舎を取り上げたいと思います。
要点になる指数を抜粋したものが以下です。

2017年 ⑤仕入れEI(1.38)・③出走EI(1.19)
2018年 ⑤仕入れEI(1.21)・③出走EI(1.16)
2017年 ⑤仕入れEI(1.38)・③出走EI(1.20)

杉山厩舎は、⑤仕入れEIも③出走EIも標準値1.00を超える指数を出力していることがわかります。これは、仕入れ数が多いですが、出走数(≒馬房回転率)も多くしてバランスをとっているのだと筆者には見えています。

杉山厩舎のように「仕入れ多く、出走数も多い型」が若手厩舎のオーソドックスなセオリーだと見ていますが、最近は「仕入れ多く、出走数を絞る型」の若手厩舎もポツポツ見られるようになっています。

「仕入れ多く、出走数を絞る型」の事例として田中博厩舎を挙げたいと思います。

田中博厩舎
2017年 未開業
2018年 ⑤仕入れEI(1.27)・③出走EI(0.81)
2017年 ⑤仕入れEI(1.14)・③出走EI(0.76)

見てのとおりで田中博厩舎は「仕入れ多く、出走数を絞る型」の指数出力になっています。杉山厩舎と並べてみると厩舎経営戦略の方向性の違いを感じます。

田中博厩舎は要所要所で東西・国内外問わずトップ騎手を手配してくる独特だと感じる厩舎戦術がありますので、そのあたりから「出走数を絞る≒一戦必勝型」を採用しているのかもしれません。


まとめますと、若手厩舎のオーソドックスなセオリーがありつつも、別な戦略を採用している若手厩舎もあるということです。同じ若手厩舎と言ってもその厩舎経営の方向性はまったく異なるものであることがわかります。どちらが良い悪いではなくてどちらも長所短所があると思いますので、私たち出資者側が厩舎戦略を理解したうえで出資馬選びをしていけばよいのだと思っています。

そういう意味で「厩舎アーニング・インデックス」が大事になると思いますし、上手に活用していただきたいと思っています。

※今回の記事中で紹介した指数は2019年までのものです。厩舎特徴は変化することがありますのでご注意ください。

最後に、事例で紹介した厩舎ですでにレポートをアップしている厩舎のリンクが以下になります。こちらも併せて参考にしてみてください。


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