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【NF】他圧的快楽のススメ

何もしない。ただ何もしない。自発的の欠片もない、実に怠惰な日々の消費。

無精のままに出力を疎んで、しかし、嬉々とした入力の意思もなく。ただ怠惰で返すだけ。

生産性という言葉も、存在意義という言葉も、みんな何処かに遣ってしまったような。ただ、無意味に資源を消費するだけになった。

こんな、怠惰に忍び寄るは魔の手である。

ただ意図なく多数派に寄り、意図なきままに少数派を嘲て、他者の受け売りの正義を振りかざす。

自身の筋も思考も沽券も忘れて、他者のみによって自己を見出す。

随分と楽なことで。責任もなければ苦労もなく、ただ他人に乗って多数派の正義を貪ればよろしいと。

思考を放棄するという快楽。

快楽に溺れた人間は、筋を失った人間はただ、多数派のクローンに成り下がる。

それにさして問題もない。実に快適なクローン生活。誰かに操られる快楽を享受し、思考を放棄して生活する気楽さ。

これが、他圧的快楽のススメ。

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