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隣の人のノートをのぞくように  追体験を生み出す「タイムラプス」の可能性

こんにちは。櫻田ラボのマミコです。2019年1月29日(火)に開催された櫻田ラボゲリラオフ会の様子を振り返っていきたいと思います。この日のテーマは「タイムラプス」でした!

なぜ今、タイムラプスなのか

タイムラプスとは、大量の静止画を高速でつないで、動画のように見せるものを指します。いまやiPhoneのカメラにも標準機能として搭載されていますよね。

では、なぜ櫻田ラボがタイムラプスに注目し始めたのでしょうか。

年初めのオフ会で櫻田さんは、2019年のビジュアル表現のトレンド予測として、次のようなキーワードを取り上げられていました。

マイクロ→より密度の高いものへ
ミックス→リアリティ(追体験・熱量)  
アナログ→iPad、手描き

こうした流れにフィットする手法のひとつとして、どうやらタイムラプスに目をつけられたようです。

そこで、櫻田ラボの目線からタイムラプスの可能性を深堀りしましょう! というオフ会が決まりました。Facebookグループでイベントスレッドが立ち上がると、「なにそれ面白そう!」と参加希望者が殺到しましたが、場所の都合上、今回はいち早く名乗りを上げた先着6名が集うことになりました。

タイムラプスと聞いて浮かぶキーワードは?

さて、当日。

都内某所の素敵な会場にぞろぞろと参加者が集まり、早速ファシリテーター(兼グラレコ担当)の守隨さんが切り出します。

「まずは“タイムラプス”と聞いて思い浮かぶキーワードをどんどん書き出してみましょう!」

早速、各自が無言で手を動かし始めます。
ゲリラオフ会でも沈黙の思考タイムから始まるところが、櫻田ラボらしいですね。

次に、書き出した内容をみんなで共有したところ、こんなキーワードが飛び交いました。

「ライブ感」「追体験」「やさしさ」「ストーリー」「親しみ」「カジュアル」「時代性」「信頼感」…etc.

テクニカルな側面よりも 「やさしさ」「親しみ」といった印象に関わるキーワードが多く出てくるところもまた、櫻田ラボならではの視点かもしれません。

中でも全員が「それだ!」と食いついたのは、あるメンバーの方から出た「隣の人のノートをのぞく感覚」という表現でした!


タイムラプスは“こちら側”

文章とビジュアルの違いについて、1月のオフ会でこんな区別ができるのではないか、という話がありました。

文章:点と点を線でつなぐ
ビジュアル:面で見せる

そこに今回タイムラプス(動画)を加えるとしたら、どうなるのでしょう。

動画、タイムラプス:さらに時間の連続性という奥行きがある立体

櫻田さんによって言語化されていくと「おお!」という声も上がり、かなり場の一体感も醸成されてきました。

それでは、一般的な動画(ここではタイムラプス以外の編集されている動画のことを指します)との違いは何なのでしょうか?

議論はさらにヒートアップしていきます。すると、一人のメンバーが「タイムラプスの何がこんなに我々の心をつかむんでしょうかねぇ…」とつぶやくと、さらに他のメンバーがぼそり。

動画は“あちら側”、タイムラプスは“こちら側”な感覚がします…

「「「!!!!」」」

思わず、その場にいた全員が納得してしまいました。

(みんな身を乗り出し始めました)

もう少し、その根拠を整理してみましょう。

編集された動画はある意味、「完成形」や「成果物」を提供しているのに対し、タイムラプスはあくまで何かに辿り着くまでの「過程」や「体験」を提供している、とも捉えられます。

登山に例えるならば、山頂というゴールがあって、山頂から見える景色を収めた写真が「完成形」「成果物」。

景色の写真を見た人は、「へーすごい!」「綺麗!」「こんな高いところまで行ったんだね!」という感想を抱くのではないでしょうか。

一方、道中で様々なものに出会って驚いたり、つまずいたり、休憩したり、勢いづいて進んだり、といった登山そのものは「過程」であり「体験」です。

登山ってこんなふうに楽しいんだよ、と過程の話を聞いた人は「やってみようかなぁ」と思ってくれるはずです。

前者には尊敬や憧れの感情を抱きますが、「それなら自分も…」とより身近に感じるのは、後者の方ではないでしょうか。

それが最初のブレインストーミングで櫻田ラボメンバーが重視していた「やさしさ」「親しみ」といったキーワードにつながるのかもしれません。

櫻田ラボ太鼓判! タイムラプス作成ツール

ゲリラオフ会開催の時点ですでにタイムラプスを作って試していたメンバーから、おすすめツールの紹介が始まりました。ご興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね。

・iPad & Apple Pencil
まずは櫻田ラボメンバーが愛する最重要ツール。グラフィック界隈において、デジタルとアナログの融合を加速させた偉大なガジェットです。

・ペーパーライクフィルム
よりアナログに近い感覚でペンを滑らせるための要となるアイテム。
サラサラとした描き心地に櫻田さんも感激しておりました! Amazonや家電量販店で2000〜3000円で手に入れられます。


・Procreate
iPadにインストールするなら、こちらがおすすめです。櫻田ラボの多くのメンバーが愛用しています。買い切り1200円ですが、ブラシの種類も多く圧倒的コストパフォーマンスを誇るペイントアプリです。タイムラプス設定も簡単で、様々なファイル形式でエクスポートすることができます。


ペンの細かすぎる設定の話まで…どんどんマニアックな沼に沈んでいく人たち…。


・ibisPaintX
まずは無料でタイムラプスを試してみたいという方はこちらのアプリをインストールしてみてください。ブラシやパレット、図形ツールなどの使い勝手はProcreateに劣りますが、レイヤーもついており、タイムラプス機能についてはProcreateと大差ありません。


白熱した議論の後は、ごはん会

予定時間を遥かにオーバーしてトークを繰り広げたあとは、お待ちかねのごはん会です。


ゆかさん、みかさん、本当にありがとうございました!


今回のグラレコ


議論に参加しながら皆のためにグラレコも書き上げてくださった守隨さんに今回も大きな拍手!



タイムラプスでのレポートも




このゲリラオフ会からは少し時間が経ちましたが、最近の櫻田ラボでは新たに「スケッチノート部」も発足し、ますます手描きやアナログの波が加速してきました。




次は一体、どんな表現方法が登場するのでしょうか? 今後の櫻田ラボの活動もご期待ください!



櫻田潤の「ビジュアルシンキング」ラボ
現在は満員ですが、月初に空きが出ることがあります。気になっている方はチェックしてみてください!

お問い合わせ:junsakurada.salon@gmail.com

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テキスト:マミコ
編集:石川 遼
写真:守隨 佑果

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