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あなたのグラレコは誰のためにあるの?

2019年2月17日(日)、渋谷にて櫻田サロングラレコ部の「グラレコって?トーク会」が開催されました。櫻田ラボの加入2週間の飯出が、オンラインラボ・オフ会初参加の緊張とドキドキをあわせてお届けいたします(初noteです…!)


(グラレコ部について知りたい方はこちらの記事もどうぞ)

今回は、グラレコ部の守隨 佑果部長と、プログラフィックレコーダーの上園 海(まりん)さんのお二人が企画されました。

・なぜ今グラレコが注目されているのか?
・そもそもグラレコってなんだっけ?
・グラレコのこれからの可能性って?
「こんなテーマでみんなで話し合いたい!」

といったことについて、みんなで話し合いました。

トーク会の流れは、以下のようになりました。

・アイスブレイク|グラレコ便利道具あれこれ
・自己紹介
・トークテーマ[1]グラレコって何?
 グラレコから連想するワードをマインドマップ的に表現してみよう
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・トークテーマ[1’]
 [1]で出たキーワードをテーマにさらに深堀ってみよう!
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 − 席替え −
・トークテーマ[2]|グラレコの可能性
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参加者はプログラフィックレコーダーで、グラレコ歴1年半のまりんさんを筆頭に、グラレコ歴2、3ヶ月〜半年の人や、初グラレコの人まで全員で9名でした。



グラレコから連想するワードってなんだろう?

まずは2チームに分かれて、グラレコから連想するワードを書き出します。

スタート前にまりんさんから「グラフィックレコーディングはファシリテーション手法の1つであること」、「ファシリテーションには舵取り促進の2つがあること」、そして「今日は綺麗に描くのではなく、この紙を汚していきましょう」とアドバイスがありました。

この言葉があったおかげで、安心してペンを手に取ることができました。きっと初グラレコの方も気持ちがほぐれたんじゃないかなと思います。


出てきたワードは、定番と思われる「イラスト」や「可視化」「リアルタイム」「情報整理」「共有」といったものから、それぞれのチームでは目を引くものがたくさんありました。

こちらのチームでは、「信頼」「描き手の性格や人柄が表れる」「個性」「描く難しさ」「現場にいる・いないライブ感」「内容の密度」といったワードが目立ちます。

こちらは「ギャップを埋める」「どんな人に描かれたいか」「やさしさ」「ストーリー」などが出ました。

描かれたアウトプットにもそれぞれの個性が表れているのが面白い。使うペンの色や書き文字にも特徴があって、今まで自分になかった新しい視点に気付かされます。


気になるキーワードさらに深堀ってみよう!

ここからは、先ほど出てきた単語をもとにさらなる深掘りを進めます。

時間があっという間に過ぎていく…!

「軽めのトーク会を予定していたのにこんなに深い議論になると思わなかった」と守隨部長の声も。

2回目の議論では「信頼」をキーワードに

・どんな人にグラレコ依頼したいか
・信頼できるグラレコとはどんなものか 

という議論がスタート!

ここでは、グラレコは求められて描くことがすべてではなく、自分の中の情報整理(内省)の場合もある、という意見が出ました。これはスケッチノートに近いですね。


それは他人との「信頼」というキーワードに対して、「自由表現」というグラレコの本質に繋がるポイントで、「深掘り」と「共有」、「自分」と「他人」というそれぞれの軸を立てると、さらに分解を進められそうです。


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・「好きで描く」=「内省」「深度」
→自分のために描くものであれば信頼は必要ないのではない[自分軸

・「必要とされて描く」=「共有」「範囲を広める」
→誰かに依頼されて描く際には、その場にいる人やいない人への共有も含めて情報をシェアすることが目的であることも多い[他人軸
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もう一方のチームでは、グラレコを因数分解して出てきた解から「グラフィックレコーダーの思考」を発見!

・プロセスの見える化
・予測力
・抽象化
・具体化
・ボキャブラリー
・筋力
・場を読む力
・専門性
・ファシリテーション力

その思考を身に着ける術を「7つ道具」とし、「グラレコをするのに必要な筋力とは何か?」など、今後さらに話し合っていきたいテーマとして大いに盛り上がりました。

みなさんの言語感覚と瞬発力がすごい!

グラレコの可能性を考えよう!

長くなってしまいましたが、席替えをしていよいよラストターンです。新たなメンバーでさらに盛り上がるディスカッション。まだまだ一般的とは言えない、グラレコの可能性について考えます。

ここでは先に出た「自分軸」や「他人軸」をもとに、「誰のためにグラレコをするのか?」という問いに対して、自分と他の境界線は「共有」するかしないかという解を導き出していました。最後は「スッキリー!」とみんなが笑いながら膝を叩いているのが印象的でした!

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自分のためのグラレコ=内省/整理/振り返りなど
        ▼
       ー共有ー
        ▼
他人のためのグラレコ=場にいる人に新たな気づきを与え、同じ方向に向かって動くきっかけになるもの
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最後はこちら。

同じく「グラレコの可能性」から「いいグラレコの定義は?」という問いに。自由が前提のグラレコも、依頼を受けた場合には主催者の課題解決が求められます。そのためには、1つめのテーマである「グラレコってそもそもこんなものですよ」ということをグラフィッカーが語れないといけません。

これから、グラレコを効果的に活用してもうらうには、グラフィッカーから働きかけて提案することが大切だという話題になりました。

また、大人になると大きなスペースに自由に描く機会って減りますよね。付箋のような小さなスペースに小さく書いてまとめる。それが習慣化すると、思考もギュッと小さくなりがちです。

ワークショップなどでも、大きな紙に描くことでアイデア発想の活性化を促すことがありますが、グラレコの醍醐味のひとつである大きく描いて可視化することが、見ている人のアイデアや思いを声にしやすくすることに繋がります。場のコミュニケーションを活性化できる力があることにグラレコの新たな可能性が見えました。

グラレコ人口が少しずつ増えている今、「他の人がやるのに自分がやる必要があるのか?」との悩みの声も出てきました。

これは前述の話題にもつながりますが、まずは自分のために描くだけでいい。そのストックを持ちつつ、必要とされたタイミングで共有することで必ず意味は生まれるのではないか。そんな話をしていたところで、お開きの時間を迎えました。

2時間ほぼノンストップででしたが、みんなでさらに話し合いたいことが増えた模様でした。

終わりに…すこしだけ個人的な感想を
今回が初めてのオフイベントの参加でした。グラレコをきっかけに入会した櫻田ラボですが、みなさんの言語化能力やプレゼンスキルの高さに驚きつつ、濃密なディスカッションでラボの雰囲気や人柄に触れて、これからの活動がより楽しみになったのでした。

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櫻田潤の「ビジュアルシンキング」ラボ

あなたも櫻田ラボでグラレコやりませんか?
グラレコ部、スケッチノート部などの部活動も始まり、さらに活気が出てきましたよ。
現在は満員(100名)ですが、月初に空きが出ることがあります。気になっている方はチェックしてみてください!

お問い合わせ:junsakurada.salon@gmail.com

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テキスト:飯出 麻衣子
編集:石川 遼
写真:グラレコ部のみなさん


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