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猪骨ラーメンを作ってみた(二郎系)

ラーメンを愛しているのだが、今住んでいる島には近場にラーメン屋がない。
しかし、冬場になると野生の猪が手に入るので今回はその骨を使って二郎系ラーメンを作ることにした。
つまりロマンである。

目次

  1. 材料

  2. 作り方

  3. 食べた感想

  4. 今後の展望

1.材料

材料リストを記念に記載しておく。
誰かが丁寧に作ることを想定していないのでご了承を、、、。

☆スープ
・猪の骨(背骨が出汁が出てとても良いらしい) 沢山鍋に入るだけ
・生姜 半分くらい
・ネギ ひと掴み
・玉ねぎ 1個
・ニンニク 3かけくらい

☆タレ
・出汁になりそうな粉(味の素とか?今回は出汁の粉末) スプーン1杯
・醤油 180 ml
・みりん 60 ml

☆チャーシュー
・猪の肉(今回はしんたまっていう部位) 400 gくらい?
・醤油麹 スプーン1杯
・料理酒 適量

☆ヤサイ
・もやし
・キャベツ(今回は白菜、緑っぽく飾れたら良い。見た目は命)
・身の回りの野菜(カラフルは正義)
・にんにく あればあるだけいい 芽が出てきてた、味は落ちるが春は近い。

☆麺
・太麺 通販って便利

2.作り方

①材料を獲る(猪の写真が無理な方は飛ばしてください)
淡路は高齢化が進んでいるので猟師さんの数もそう多くない。
知り合いの猟師さんに仕留める瞬間を見せてもらった。貴重な体験を本当にありがとうございます。
彼が採用している方法は「くくり罠」。
銃じゃないので罠にかかった状態の猪と一騎討ちをする。
「命をいただくから対等な関係でなければいけない。」
彼の哲学を聞いた。

罠の仕掛け方
山の歩き方も教えてもらう。
「猪が通る道が見えるだろう?」
(見えない)
「この道を通ってはいけない。人間の匂いを染み付かせてはいけない。罠を作るときはなるべく自分の匂いを残さないように気をつけるんだ。」
ただならぬ動きをしながら山をスルスルと登っていく師匠。
猪が逃げにくいポイントを決めて
・穴を掘る
・足をかけるパイプを埋める
・猪の足をかけるワイヤーをセット
・落ち葉などでカモフラージュ
全ての動きに意図があった。すごく感動した。

罠にかかった猪を締める
「猪がかかったから観に来る?」
と師匠に声をかけてもらったのでついて行った。
目的地に着くと片足だけ罠に繋がれた猪が居た。

可動範囲が荒らされている


60 kgくらいらしい。「そんなに大きくない」っていう割にデカい。
たまにこちらに向かって突進しようとしてくるそぶりを見せてきて、あまりにも怖かったのですぐに木に登れる位置に避難した。少し遠くに離れても独特の獣臭が漂ってくる。
師匠の武器は大きな木の棒と、先にワイヤーが付いた細い木の棒、ナイフ。
まずワイヤー付きの細い棒を猪の前に垂らしながら間合いを取っていく。
「ほれ、ほれっ」
ワイヤーに猪が噛み付くように木の棒をの先のワイヤーを猪の鼻に近づけひらひらさせる。
(そんな呑気に、、、、)
猪が噛みついた瞬間ワイヤーを締め、鼻を縛り付ける。
木の棒を引き、近くの木に固定させる。
猪はくくり罠で捉えられた片足と鼻がワイヤーで固定されているので伸び切った状態になる。
師匠は大きな木の棒を持ち、猪の脳天を力一杯打つ。
気絶した瞬間に急所にナイフを入れて血を抜き始める。
「さあ、持って帰ろうか。」
見ていただけなのに足がガクガクした。

捌いていく
まず捌く前に水に一晩つけておく
しっかり冷やすのとダニとか死ぬんだっけ、、、確か。
それから逆さまに吊るして、内臓を出して、皮を剥いで、、、

迷うことなく丁寧に無駄なくナイフを入れる師匠は本当にすごいんだと見ていて思う。
猪は捌く人によって臭みの残り方がまるで違う。師匠が捌く猪は豚よりも脂がすっきりしていて臭みがほとんど無く、噛めば噛むほど美味しい。臭みを残さない処理って職人技なんだと思う。本当にすごい。
そうして捌いた後にようやく骨が出てくる。
「好きなだけ持っていっていいよ」って言ってくれた。ありがたい。ラーメンにしてお返しします、、、。


麺を注文する
早めに注文しておいた方がいい。

スープをつくる

1. 骨を下茹でして臭みをとる。1時間煮たくらいでは出汁は無くならないので1時間くらい下茹でする。
2. 茹でたらお湯を捨て、水で灰汁をよく洗う。
3. ☆スープの具材を全て入れて、鍋7割くらいに水を入れて煮る。気が済むまで煮る。私は麺が届くまでに2日間の猶予があったので家にいるときは永遠に火にかけていました。

チャーシューを作る
1. 肉を柔らかくするためにキッチン袋に肉・料理酒・醤油麹を入れて一晩くらい置いておく。麹はお肉がとっても柔らかくなるので天才です。
圧力鍋とかあれば漬けおきしなくてもいいだろうから便利なんだけどなあ。
2. 漬けた肉をスープを煮ている鍋に入れて20分くらい煮る。
3.取り出して好きな大きさに切る。

しっとり系になったけどこれはこれで美味しい

ヤサイの準備
1. 野菜を茹でる
2. にんにくも刻んでおく(すりおろした方がいいのかな〜〜)

タレ
1. ☆タレの材料を全部小鍋に入れて沸騰させる

材料が揃った。
ここまで長かった。。。
いよいよ麺を茹で、ラーメンの器を用意して、タレとスープをそれっぽく調合して、それっぽい盛り付けをして、、

三郎

完成!

3.食べた感想

いざ実食。
美味しい!ただこれは二郎には遠い。あの麻薬的な美味しさはどこからくるんだろう?
スープが優しいので太麺に絡まりにくい。このスープには細麺が合うだろうなあと思い、早速細麺を注文しました。

4.今後の展望

ラーメン一杯ができるまでにこんなに長い工程がかかるのだと実感すると同時に、ラーメン屋のプロの腕を痛感した二郎チャレンジ。
納得の一杯を作るためにスープがなくなるまで改良を続けたいと思う。
ちなみに麺を買いすぎた。
太麺10食、細麺20食
未来は明るい。


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