谷沿ノート

先日造園家タニゾエさんが、石積みのお仲間さん達とシークレットガーデンへ遊びに来て下さった。

その時の会話が心に響いたり、新しい気づきがあったりしたので、その時のメモ、公開します✨

  • 余り作り込まない。

  • 花壇も石積みも今はしないで、周辺の林に近い所のクマザサを刈り込む程度の『手入れ』で良い。

  • ここは里山ですね。原生林ではなく過去に何度か人の手が入った第三次か四次の段階の自然。

  • 本当の原生林は針葉樹だけど、倒木や開墾されると鬱蒼と茂った針葉樹が無くなって下の方まで太陽が入り始めてそしたら、小動物が隠してたドングリや遠くまで飛んできてた楓やもみじが芽吹き始め紅葉樹が育ち始める。(チェスターフィールズの周りは広葉樹の林)

  • 森の中はこれまでの森の歴史が眠ってて、木々の下に生えているクマザサを刈ることで地表まで太陽が入りそしたらそこに眠っている種が目覚め、野草が目覚め花々が咲き始める。(実際にこの四年でも私がクマザサ刈りを進めているところは花が咲き始めているのでおっしゃっていた言葉を実感できました。)

  • (私が、私の腕の細さくらいの木はチェーンソーで切り倒している話をしたら)若木は10年後、20年後良い木になるからそのまま育てた方が良い。 もみじや楓は若木の間は移植が簡単。

  • シークレットガーデンという言葉に対して、「ここはガーデンじゃあないですよね、ガーデンっていうよりモリ、木が三つではなく、きへんに土、『杜』なんとなく神聖な感じ、超自然な手付かずではなく、人の手が入っている里山…でも大切で神聖で不思議な力に守られているようで優しい。

  • 造園とかやっちゃわないで、日本語には『手入れ』…という素晴らしい言葉があって、手を少し入れる程度が良い。

  • その『杜』、シークレットガーデンにいらっしゃる厳選されたゲストに対して、ドングリや栗、胡桃の実が落ちて発芽している木々の赤ちゃんがたくさん育っているのでそれを自分で掘り起こして持って帰っていただいたらどうだろう? (鉢植えでも結構育つ。私の砂糖カエデも鉢植えで今五歳くらいでまだ元気です。)

  • 東側の斜面は貴重。(私は日高山脈の麓に住んでいるのでその特異性に気がついていませんでしたが、十勝の他の地域では少ないそうで、『東の斜面良いですねー!』のお言葉いただきました。

  • もみじは木漏れ日の中、林の中とかが好きなのでそういう環境から引き離して家庭の庭なんかに植栽するのは自然ではなく人工的な行為。

  • もう少しシークレットガーデンをアップグレードするなら、林の中に小径を作る。 その場合は自分たちでと考えずに林業のプロを巻き込む。

  • 林業のプロにもいくつか専門性が有って、切り出して生業を作っている伐採のプロではなく、保全のプロを巻き込む。

  • 林の中の小径は、木道を造ったりするのではなく、倒木などをウッドチップにしてそれをどんどん敷き詰める。あくまでも自然主体。

  • 林業のプロに小径だけ作ってもらうと1m=3000円ほど。50メーターでも15万円ほど。

  • 林業も十勝の大切な産業。『日高山脈襟裳国定公園』は日本最大の国定公園。国立公園化への機運が高まる中チェスターフィールズの存在価値もある。

  • 日高山脈の山々には、一般的な登山コースは整備されていないので山に近づくには道のない沢を遡行しなくてはならず、アプローチも相当長いことから、人が立ち入ることを拒む厳しい姿がそこにある。つまり手付かずの自然が眠っている。チェスターフィールズはそれをチラ見出来る。

  • それとは別に生物多様性の観点から見ると、定期的に人の手が入れられてきた里山を守るためには人の手が必要で、2001年の環境省の調査によると絶滅危惧種が集中して生息する地域の多くは原生的な自然地域よりはむしろ雑木林のような里山地域であることが明らかになっている。なのでチェスターフィールズの里山や農村地帯の生態系や景観を守りたいという活動には意味がある。

    参考リンク

    林野庁:多様で健全な森林の整備・保全
    https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/23hakusyo/pdf/honbun3-1.pdf

    市民による森づくり活動の歴史
    https://www.morinavi.com/citizen/citizen-history.html

    環境と共生するリゾート~カナダ・ウィスラーを訪れて [コラムvol.210]日本交通公社
    https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-canada-nakajima/