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「植物に近くありたい」

目黒にあるすごく好きなお花屋さん、「花すけ」が定期的に発行している小冊子「月刊花すけ」2023年5月号に寄稿した文章です。サンシャインジュースを通して、こんな風に感じています。


「植物に近くありたい 」

植物も人間も地球も、少なくとも70%以上が水分。植物はその土地に根を張り、水を吸い上げてフィルターしながら太陽を浴びて、その環境全てを体内に含みながら生きてくれる。彼らは喋ったり書いたり描いたり歌ったりはしないけれど、僕たちがよーく感じようとすると、物凄い勢いでシグナルを発している。
彼らが生きるために蓄えてくれたエネルギーをありがたくも水のままで飲んで体に摂って細胞レベルで彼らとリンクできる感覚が好きで10年も植物ジュース屋さんをやっている。ジュースで飲むと彼らの存在が近くに感じられて目が開き大切なことを思い出せてくれて僕をいいセクションにもっていってくれる。最近読んだ本にも書いてあった、自分の状態次第で目の前で起こっている事実をどう処理するかが変わるって。ジュースってシンプルすぎるフォーマットなだけに味覚のレベルを超えて植物とリンクできて、それが僕の暮らしを調子良くしてくれて、同じ物事からもよりよい情報を感じ取れる自分をつくってくれている。
いつも花すけに入るとそこにいるお花たちから受け取る感覚。それはまるで子供が今日あった楽しかったことを一生懸命に目を輝かせながら伝えてくるような。そんなバイブスを受け取りながら彼らの美しさを愛でるのが好き、そして大切な人にお花を持っていってできる時間や空間をシェアするのも好き。この前葉山にいる仲良しリー君の畑で、抜いてからしばらく置いた大根から日に日にお花が咲いていくのをみた。根にエネルギーを蓄えて土から離れた後もそのエネルギーで美しいお花を咲かせて表現していた大根を見て、彼らも生きていることを感じた。
植物は静かな存在だけど色んな手段でメッセージを発している。僕たちが彼らに近づき、感じられるかどうか。ジュースを飲む、花を愛でる、他にも様々な手段で植物とつながり合える。そんな行為を通して受け取るエネルギーをpay forwardして人間だけではなく動物や植物も喜びながら暮らせる平和な世界を想う。ああ、花すけのお花に会いに行きたくなってきた。

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