じゅり

男の身体のまま死にたくはない。

じゅり

男の身体のまま死にたくはない。

最近の記事

救いの手か悪魔の薬か、それにしたって最初に身体に入れる時までに私達はこれでもかと考えて悩んで調べるよ。

(note読者様へ向けて)此度の更新は、7月12・13日付の拙ブログ( https://julia88h.hatenablog.com/ )記事からの転載となります。予めご了承ください。noteは書く機会を逸し続けたので読む専になるつもりでしたが、流石に此度の出来事は看過できず久々に筆を執りました。ご容赦ください。 ---------- 帰宅後に飛び込んで来た衝撃のニュース。通知を見て「えぇっ!!」と思わず声が溢れました。 タレント・RYUCHELL氏の訃報。現場の状況

    • 【WEZZY MEETING #9】遠藤まめた×高井ゆと里×三木那由他 『ホイッピング・ガール』翻訳プロジェクト応援イベント 感想

      (note読者様へ向けて)此度の更新は、2月18日付の拙ブログ(https://julia88h.hatenablog.com/)記事からの転載となります。予めご了承ください。 先週末の夜、上記タイトルの鼎談を視聴しておりました。webマガジン「wezzy」は仕事の昼休み中に日課のように巡回しているのですが、先月に見たことのあるお名前のお三方が並んでおり気になってはいまして。「WHIPPING GIRL」というトランス女性をめぐる書籍の翻訳出版に向けたクラウドファンディング

      • 「シモーヌ Vol.5」より「時計の針を抜く」感想

        (note読者様へ向けて)何度目かわかりませんがご無沙汰しております。此度の更新は、11月28日付の拙ブログ(https://julia88h.hatenablog.com/)記事からの転載となります。予めご了承ください。 (株)現代書館より刊行されているフェミニズム入門ブック「シモーヌ」。この度、11月22日に発売された本誌のVol.5を、石川県立看護大学の高井ゆと里講師よりご恵投頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。 元々予約するつもりでいたのですが、「時計

        • 性別移行を諦めかけての土俵際

          またもやお久し振りの更新となってしまいました。2020年の最終日。更新が滞ってしまった理由の一つとして、タイトルにある通りのことがありました。性別移行を諦める。その方が良いのではとどれ程思ったことでしょうか。 乏しい「素質」トランス当事者の中ではよく議論になるのは、外見上の「素質」。どれだけ移行先に見られ易い外見を持っているか。私にそれがあまりに欠けていることを改めて痛感したのです。 身長175.9cm、肩幅61cm、体重は昨年末比+3kgでBMIは相変わらず20台、顔と髭

        救いの手か悪魔の薬か、それにしたって最初に身体に入れる時までに私達はこれでもかと考えて悩んで調べるよ。

        • 【WEZZY MEETING #9】遠藤まめた×高井ゆと里×三木那由他 『ホイッピング・ガール』翻訳プロジェクト応援イベント 感想

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        • 性別移行を諦めかけての土俵際

          Mtのトランスでありながら「私は男性」と敢えて名乗ること

          とあるエッセイストさんの投稿と、それに対する同じ当事者の方々の反応から感じたこと。私もそうだけれど、何故出生時の・自認しない性別を敢えて名乗るのかについて。投稿主さんがどうかはともかくとして、「持たざる者」として色々と考えた結果でもあるのです。 「私は男性」Twitterで観測できる範囲では、多くの当事者さんはこう自身で名乗ることには否定的です。投稿主さんが自身のセクシュアリティについて「男性で生まれて、同性の恋人がいる」「女性様の装いをするようになった」以外には明言されて

          Mtのトランスでありながら「私は男性」と敢えて名乗ること

          女性ホルモン注射から1年経ってみて

          既に1ヶ月以上前にはなりますが、初めて女性ホルモン注射を打ってから1年が過ぎました。もう1年、やっと1年、まだ1年。「どれだけ変わるの?」という疑問はあることと思いますが、こればかりは正直言って「人による」としか言いようが無いです。マジで。ある程度共通した作用はあるのですが、元々の性ホルモン量や受容体数、何より投与開始年齢(というか第二次性徴の発現度合い)に左右されてしまうので、具体的にどうとは答えられないんですね。あくまで経験ベースでお話するほか無く。その点はご留意下さい。

          女性ホルモン注射から1年経ってみて

          まだ男湯で消耗してるの?

          お上の都合で作られた今年限定の4連休も折り返し。前半はこれでもかとゆっくり過ごしてしまいました。昨日は岩盤浴とサウナで老廃物を流してリフレッシュ。…などと書いていると、 『トランス当事者が何でスーパー銭湯なんて行っているんだ!』 との声が聞こえてきそうです。内心そう思っている方も少なくないことでしょう。なので、GID診断済でホルモン治療もしている私が何故公衆浴場を利用しているかについて述べていきたいと思います。 何故お風呂が必要か大きな理由としてあるのは「そこにしか無い

          まだ男湯で消耗してるの?

          私と恋愛② -恋愛に関して思うこと-

          前回の記事に引き続いての恋愛話。今回は巷に蔓延る恋愛にまつわるあれこれに対する私の考えを述べていきます。あちらを見てもこちらを見ても恋愛が付いて回るこの社会において、どんなことを思いながら過ごしているのか。その断片をお伝えします。 ※なお今回の記事は、(特非)にじいろ学校さんの主催で5/2にtwitter上で行われた #おうちで交流会Aroの部0502 に参加した際の私のツイートとブログ記事の再編となります。 恋愛作品に関して恋愛を題材としたコンテンツは2次元3次元を

          私と恋愛② -恋愛に関して思うこと-

          私と恋愛① -恋愛し/できないと気付いたきっかけ-

          本noteでは主に性別移行にまつわる投稿が中心ですが、私は同時にアロマンティックアセクシュアル当事者でもあります。簡単に言うと「他者に恋愛感情を抱かない」「他者に性的に惹かれない」セクシュアリティです。性的マイノリティは「LGBT」と一つに括られて語られがちですが、性的指向と性自認はそれぞれ独立した問題です。例えば、男性として生まれて性自認が女性だからと言って、全員が性自認に対する”異性”たる男性に惹かれるとは限りません。私のように「そもそも恋愛的に惹かれることの有無」だって

          私と恋愛① -恋愛し/できないと気付いたきっかけ-

          オンラインとなったTRP2020に寄せて

          お久しぶりです… 最後の更新が昨年末。noteでは4ヶ月も空いてしまいましたが一応生きております。プライベートの楽団関連に加え、未だ継続している実家との闘いやCOVID-19の影響による諸々もあり、こちらで書くのは随分とご無沙汰になってしまいましたね。ですが、今日4/26はTokyo Rainbow Pride(以下TRP)の日とあって、筆を執らせて頂きます。 私とTRPまず、私がTRPに参加したきっかけについては過去記事をご覧ください。 TRPは今年も開催を楽しみにし

          オンラインとなったTRP2020に寄せて

          未来を引き受ける

          2019年も最後の1ヶ月に入りました。twitterのTL、お会いした方々とのやり取り、原家族とのこと等、色々な面から今後の自分を考えた時に、これから背負っていくものの多さを痛感しまして。それに対して、今の私は長期的な視座の欠如や思考の浅さを突き付けられた格好。それでも、貴重な次の1年を無駄に終わらせない為に、またこれからの未来の為に考えていることをつらつらと書いていこうと思います。 性別移行について:私の目指すところ性別移行を進める為に専門医の扉を叩いてから1年2ヶ月。そ

          未来を引き受ける

          髪色にまつわるあれこれ

          髪の色。地毛だったり染めていたりで多種多様な色が存在しますね。緑の黒髪はgreenのことではないけれど、同じ色に括れそうでも細かくは違っていたり。そんな髪色について、私の中での変遷と最近の気付きを書き綴ってみます。 中学時代まで幼少期は、正直自他の髪色について全くと言っていいほど気にしていませんでした。自分も「みんな」も当たり前に黒。小学校までの自分の髪(の認識)は黒髪でほぼ坊主のスポーツ刈り。周囲に関しては「高齢者は白髪、大人の女性かヤンキーは茶髪、外国人は金髪」という、

          髪色にまつわるあれこれ

          便宜上Xを名乗るということ

          性別移行、特に身体的治療を進める中で、自身を表す言葉・カテゴリについて考えたことがあるので、今回はそれについてつらつらと。私もかつて名乗っていて、今はそれを改めようかと思っている呼称。私の観測範囲の話ですが、これはもしかして男性として生まれたトランスにありがちなことかも知れません。「真の○○」云々と論争をしたい訳ではないので悪しからず。 「便宜上/中性/F寄り(Mt)X」この言葉について。私はこれを「成人ないし就業してから性別移行を始めるトランス当事者で、特に幼少期にわかり

          便宜上Xを名乗るということ

          うちの息子が自分の足で立たなくなり1年が経ちました

          齢31を迎えて最初の記事。別に私は子がいる訳でもないのでそこだけご了承下さい。「息子」というのはよくある「男性の象徴」のたとえ。要は、トランス開始に伴ってしなくなった行為があり、それもだいたい1年になったなぁと感慨に耽る話です。 男性の象徴と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。「息子」も勿論ですが、他にも髭とか低い声とか筋肉とか…。私がまず思い浮かべるのはやはり「息子」であり、その存在を嫌でも突き付けられる男性用トイレです。立位での排泄。男性を強く象徴するその行為を、私はど

          うちの息子が自分の足で立たなくなり1年が経ちました

          カミングアウトしていない私が身内の葬儀に参列してきた

          先日、母方の祖母が永眠しました。危篤の報せを受けて病院に駆けつけ、告別式を終えるまでの1週間。原家族をはじめ親族の誰にもセクシュアリティをカミングアウトしていない私にとっては、まさに息の詰まる1週間でした。今回の記事は「高齢の身内を抱える、男性として生まれたトランスジェンダーで、未カム又は親族から反対されている者」というかなりピンポイントな対象に向けたものですが、お付き合い頂けますと幸いです。 危篤の報それを知ったのは日曜日。自分の予定で外出しようと思った矢先のことでした。

          カミングアウトしていない私が身内の葬儀に参列してきた

          戸籍上は男だけど乳腺外科に行ってきた

          タイトルの通り。男性と乳腺外科って結び付かないという方も多いと思いますが、女性ホルモン治療を受けている身としては(健康に気を付けるのであれば)避けては通れないと思っていて。今回は私の身体に起こった変化とそれに関する検査を受けた結果をお伝えしようと思います。 受診の経緯時は大型連休前、女性ホルモンの塗り薬の量が増えてしばらく経った頃。左 乳首の下にしこりのようなものがあると気付きました。物が当たったり触ったりすると痛い!身内にがんで亡くなった人もいるしtwitterのフォロイ

          戸籍上は男だけど乳腺外科に行ってきた