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アイスランド旅日誌 (1)

はっきり言って僕は地理は得意ではありません。社会人になってから海外へ出るようになったのですが、そうなってからも地名は知らないし、地理には昏い。妻の直美にしてみたら、呆れるほどの無知ということになるのでしょう。実際に、彼女との日常の会話から推し測られる知識の量といったら驚くほどで、とても及ばず情けない思いをしてきました。
しかし僕は旅行は好きで、割合にあちらこちらと廻りました。そうは言いながらもこうして二人で旅行に出る時も、直美とはその基本的な情報の出発点から全然違うので、コースや日程に関してほとんどお任せ、僕はただ一緒について歩くだけということになります。直美にしてみると、なんとも頼りないと思うでしょうが、これは如何ともしがたいのです。

さて今回は Icelandに行きました。その旅日記を書いてみます。どういう話になるのか、楽しみながら書いていくつもりです。

まずアイスランドがどこにあるか、それを考えるために Google Earth。

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ということからしてすでに一つの驚きです。もともと僕たちには上空からの視点はないし、ましてや宇宙からの視点というものはありませんね。しかし、地球という天体の中での位置をはっきりと考えるために、自分から離れて視座を移動させる。これを客観的ということばで表して、主体的視点よりも客観的視点が重要だと説く意見がある。これは本当かどうか、一考の余地はありますね。
いずれにしろ、これだけでも現代人の感覚が身体感覚とは大きくかけ離れたものだということがわかります。現代人の知識とはこれほどに観念的なものです。旅行の有難味は、こういう観念的な知識を強引に肉体的知識と向き合わせ、どちらが現実的なものであるかを示してくれるところにある、と僕は考えています。

さて、アイスランドは小さな島国。さすがにそれは知っています。それが Greenlandグリーンランドの少し東側にある、ということはボンヤリとは知っていましたが、今になって初めて確認できました。Google Earthの図ではグリーンランドは白く描かれた大きな島で、その右下のポッチ、これが今回の旅行先になるわけですね。
ということはわかりましたが、それではもう少し現実的に考えて、今どういう生活をしているのか、ここで時差を考える必要があるのですが(地球は球体で、太陽に対して自転していますのでね)僕はハタと気がついた。時差がどれくらいか全く意識していなかったのでした。調べると Icelandはイギリスと同じ時間帯にあるのです。イギリスよりもずっと北に位置しています。
僕の意識の中で、アイスランドは厳寒の孤島というイメージがありました。調べてみると、北極圏の限界線よりも、かろうじて南側に位置していることがわかりました。人間が生活の場として選ぶことができる最北端と理解していいと思います。自分の生活圏とは相当に違うと覚悟をして、さぁ、出掛けましょう、アイスランド。(つづく)

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