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《社内論文執筆》30代からの論述のススメ

こんにちは、昨年4月から金融機関のデジタルマーケティング担当になったJUNです!

少し前に基礎を学びなおすための資格取得のススメに関して書きましたが、今回は急にデジタル領域の担当になった人間が、レベルアップするために行った挑戦(社内論文の執筆)について書いてみたいと思います。

ちなみに私は今回、何と会社からご褒美をいただくことができました!(嬉しい!)

こんな人には役に立つかも

読んでくれたら嬉しいです
  • 仕事のことで何かを書いてみたいと思いつつ踏み出せずにいる人

  • 社内論文制度がある会社に勤めている方

2021年4月時点の自分の立ち位置

2021年4月時点の自分の立ち位置について、簡単に記載します。
これまでは企画業務の中でシステム導入・運用に携わっていましたが、デジタル領域の業務をメインで担当していたわけではありませんでした。

  • 同じ組織の中で企画業務からデジタルマーケティングの担当に配置換え

  • 新しいチームということもあり、メンバーは超少人数

  • その他に新しい取り組みの発掘も担当

やっていることの言語化に挑戦する

なかなかそんな余裕ないですが…一念発起

前回の記事(リンク)にて書きましたが、当初はIT知識の基礎を学びなおそうと資格取得に挑戦していました。
その後2つの資格試験(ITパスポート・情報セキュリティマネジメント)に合格したのち、一旦試験勉強に飽きてしまいました。

なかなか継続的に取り組みことは難しいですね…。

せっかく自分自身に火がついた状態でしたので、やる気自体は冷まさないように別軸で「社内論文を執筆する」という取り組みに挑戦しました。

きっかけ

皆さんの会社でも、何かしらの社内論文制度があるのではないでしょうか。

私の会社では論文テーマは”会社に裨益する内容”であれば何でもいい、という結構アバウトな設定になっていますので、とりあえず書いてみるということがしやすい環境でした。

頑張って入賞すれば、もちろんご褒美もあります…!

ちょうど新業務を開始して数か月たってある程度慣れてきたことや、自ら持ち込んだ企画が採用されネタがあったというタイミングも重なり、挑戦することに決めました。

社内論文では自ら持ち込んだ企画(PoC:実証的実験)に関し、一連の取り組みのプロセスや学んだことを言語化しました。

ちなみに、業務と並行して執筆しなければいけないルールとなっていたので、上司にも事前に宣言して取り組みました。
…今となっては自分を追い込むうえで宣言は重要だったなと思います。

執筆時に目的として設定していたこと

執筆期間はテーマ選定から提出までで約3か月弱と、若干長めでした。

執筆をする際にモチベーションを維持するためにも、まず最初に執筆する目的を設定しました。

PoCを通して行ってきたことの気づきや学んだこと、そしてプロセスを整理して体系化することで、チーム・組織ひいては会社の情報資産(ノウハウ)へと昇華させること

後々何度もくじけそうになりましたが、誰のためにやるのか、どんな意義があるのかに立ち返り、最後まで力を振り絞ることができました。
この目的設定があったことで、何とか最後までまとめきることができたと感じています。

論文の構成

そのうえで、以下のような体系に構成を整理して執筆していきました。
※論文ではとあるSaaSサービスを使った実証的な取り組みを扱いました

  1. 企画背景
    なぜ必要なのかの社会的要因、外部要因や内部要因
    その取り組みの目的・意義

  2. サービス選定
    目的に沿ったサービス調査比較・選定のプロセス

  3. 導入・構築プロセス
    導入時の課題と解消プロセス

  4. コンテンツ制作
    コンテンツ制作時の試行錯誤と気づき・学び

  5. 将来ビジョン・提言
    本サービスを通した将来ビジョン(実務の延長線上)
    会社への提言(グループシナジーやサービスが進化した際の活用の広がり)

「体系的にまとめる」ことの尊さ

メタルスライムくらいの経験値ものです

約3か月弱という締切がある中で、いかにわかりやすくかつ体系的に整理して記載するか、がとても難しかったです。

また、最終的に自分・自組織・自社の情報資産になっているかを意識して書くことも非常に大変でした。

2度とやりたくないと思う一方で、noteを書いてみようと思うきっかけになった貴重な経験です(最終的に約40ページ弱の論文として提出できました)。

挑戦を通して非常にいろいろと学びを得たと感じていますので、その気づきを書いてみます。

言語化することの大切さ

論文を書くにあたっては、その取り組みの背景を整理して記載する必要があります。

執筆に際して、なぜその取り組みを行ったのかの社会的要因・外的要因・内的要因の整理を行いました。

  • 社会的要因
    社会情勢や業界における変化・トレンド

  • 外的要因
    競合社の動向やステークホルダーから求められるもの

  • 内的要因
    社内・組織の課題

  • 上記要因を踏まえた取り組みの目的と意義

結果として、自分でも明確に意識できていなかった取り組みの意義を体系的に整理することができたと感じています。

私自身は営業組織の企画業務経験があったのでビジョンや計画を考える、というのはやってきたつもりなのですが、今回の挑戦を通してさらに体系的に言語化する力の強化につながったと感じています。

言い換えると、(言葉自体は最近学んだのですが)マネジメント理論の一つである「カッツ理論」でいう経営層が発揮すべき”コンセプチュアルスキル”(本質を見極める力)の強化になったのではないかと思っています。

カッツ理論については、こちらの記事で端的に紹介されています。

暗黙知から形式知へ

また、業務プロセスを書き出し、チームが取り組んできた気づきや間違いを整理することで、業務プロセス自体を誰でもわかるものに言語化できたと感じています。

これは、仰々しく言うと「暗黙知」から「形式知」へと、つまり言語化できる客観的知識にすることができたということです。

特に執筆テーマはPoCつまり実証的な取り組みを扱っていますので、当事者たちの属人的な経験・知識(≒実践知)になりがちです。

今回言語化したことで、プロジェクトメンバーだけでなく組織全体に取り組みを共有するきっかけになったので、よき財産になったと思っています。

現在取り組んでいる以上の視野で考える

論文の体裁上、テーマと絡めて将来ビジョンや提言を記載する必要がありましたので、真剣に時間を取ってこの取り組みを拡大するにあたっての課題や可能性を考えました。

特に、将来ビジョンは実務の延長線上で、提言はそれ以上のグループシナジーやサービスが進化した際の可能性などを、といったように違う目線(より高い視座)で考える訓練になったと感じています。
※私が勤める会社は複数の関連会社を持つような企業です

  • 将来ビジョン
    PoCから本格展開するにあたっての課題と解決策、そして取り組みの目的の実現の方向性について記載

  • 提言
    取り組みの目的を実現するだけでなく、グループシナジーが発揮できるであろう分野や取り組みが進化した際の活用範囲の広がりについて記載

こちらも、「カッツ理論」でいう経営層が発揮すべき”コンセプチュアルスキル”(ビジョンを描く力)の強化になったな感じています。

これからは何をしたいか

やる気スイッチが入りました

途中でも書きましたが、業務をしながらの社内論文の執筆という経験は2度とやりたくないと思う一方で、noteを書いてみようかなと思うきっかけになった貴重なものでした。

自分の思考を整理することにもなりますし、何より伝わるように言語化する訓練になるからです。

これからは、自分の思考の整理や発信力の向上を目的に、定期的にnoteを書いていきたいと思っています。

おわりに

私は経営者ではありませんので、日々の業務ではなかなか目線を高く持てていない時もあります。

そんな中で、業務にかかわる内容を社内論文として体系化して整理する、そしてチーム・組織ひいては会社の情報資産(ノウハウ)へと昇華させるといった経験は非常に貴重なものでした。

こういった制度が社内にある皆さんも、一度はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

苦しくてしんどい経験間違いなしですが、もらえる経験値はメタルスライム(はぐれメタルぐらいかも?)ものです!

皆さんのやる気スイッチが少しでも反応してくれたら幸いです。


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