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【子供を壊す】 保護者の3つのヤバい行動

サッカー育成年代の問題について話が行われる際に、常に登場するものの1つに「保護者問題」があると思います。僕も長きに渡ってバルセロナの育成年代に立つ中で毎シーズン毎シーズン自分のチームでも何かしらの問題と直面してきました。

もちろん中には自分のミスや過ちによって生じたものもありましたが、多くのケースが保護者の見本とはならない言動や行動から発生するものでした。

我々指導者も、彼ら選手に対して1人間としての教えや評価を行い彼らと時間を共に過ごすわけですが、やはり大半の時間を共に過ごす保護者の方の選手との関わり方は多くの影響を彼らに対して与えるわけです。

と言うことで今回の記事では、「選手を壊す、育成年代の保護者がとってはいけない3つの行動」と言うテーマに沿って話していきます。

紹介する3つの行動に当てはまっている場合は、改善が必要だと思いますし、逆にこれら紹介する行動とは逆の行動を取れている保護者の選手は共通して年代が上がるにつれてトップのディビションでのプレーが達成できているように思いますのでぜひ最後までご購読ください。


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【この記事を書いてる人】

①「◯点、◯アシストしたらプレゼント買ってあげるね」

育成年代の子供たちは、「結果」を出すためだけにフットボールをプレーしているわけではない。多くの選手が、このスポーツが好きだから、このスポーツをしていて楽しいからフットボールをスタートしたはずです。

なのにも関わらず、我々大人が知らないうちに目に見える結果だけを求めすぎてしまい、ストレスを抱えながらパンクしてしまう子供を何度も見てきました。

つまり、形として残るプレー(ゴールやアシストや…)に対してだけご褒美をあげるのではなく結果以上にしっかりとそのプロセスに評価基準をおいてあげると言うことです。

このような保護者みなさんの周りにいませんか?↓

僕がバルセロナにやって来た10年前の当時はまだ、小学生のカテゴリーからサッカー協会のページに”得点ランキング”が表示されるような仕組みになっていましたが、それも5年前から廃止されました。明らかに目的がずれてしまい、集団行動として重要な価値を失ってしまうからです。


「教育をする」

やっぱりここは、育成年代に立つ大人、それは指導者も保護者もブレてはいけない持つべき第一目標だと思うし、ここがブレてしまうと彼らに対して日々発信するメッセージがズレてしまう。

教育がどれだけ彼らの未来にとって重要な働きをするのかを発信し続けないといけないです。なぜなら所詮、”サッカー選手”としての人生はめちゃくちゃ短いけれど、”人”としての育成は一生物となるからです。

なんなら、あなたの子供がプロの選手にたどり着くことができる可能性は1%にも満たない。これは事実な中でこれこそが育成年代における目標が、人間教育へフォーカスされたものにあるべきだと言う理由です。

で、教育を発信していかなければいけないと言う点ですが、個人的には何か押し付けのようになる”言葉”以上にやっぱりまずは”行動”で彼らに示していくことがベストだと感じます。

これは、僕が海外の地で異なった人種の子供のプレーヤーに対して指導をする中でいちばんに感じることです。僕が担当することが決まったチームの子どもたちは決まってシーズン初めのミーティングの際に「俺らの監督アジア人かよ…」の目つきで睨んできます。そんな状況でぶっちゃけ言葉だけで彼らに教育を発信することは難しいので、とにかくまずは自分が行動します。

試合後の汚いロッカールームを清掃してみたり、試合中のベンチでの審判への姿勢や発言に注意を払ったり、練習の1時間前には必ずグランドに来てセッションを準備したり、トレーニング用具の整理をしてみたり…

すると、シーズン終盤にはあのだらしないスペイン人たちがゴミ拾いをする姿が見れたりとか、あの遅刻魔のスペイン人が時間より前にグランドの現れたりとか、明らかの変化が見て取れるようになる。

少し話が【保護者の行動】から脱線しましたが、重要なことなので共有しました。

②「もうこれで優勝は無くなったね…」「この負けで○位だね…」

①と同様に結果だけに執着したこのような発言、特にリーグ戦文化であるバルセロナの現場では頻繁に耳にします。

もちろんフットボールというスポーツをプレーする中で、競争をし勝敗に対してこだわりを持つ姿勢をなくさないことは重要です。なんなら、個人的に育成の定義とは「勝つための方法を学ぶ場所」とも思っています。

ただ子どもたちが「楽しんでいるか?」からブレるべきではなくて、試合後の保護者から選手に対して送るファーストメッセージは「楽しめたかな?」「チームメイトと良い時間を過ごせたかな?」「最大限自分の力を発揮できたかな?」にあって欲しいです。

また、フットボールが与えてくれる2つの顔である勝敗からも今後のためになる人間としての学びがあります。負けた時にどのようにしてそのフラストレーションをコントロールしながら次に繋げていくのか?勝った際に、チームメイトとどのようにしてその喜びを分かち合うことができるのか?

これら全てはフットボールだけに留まらず彼らの今後の人生の教訓になるわけです。

③”保護者指導者”になる

試合中スタンドやベンチの後ろから、子供に対して指示を出したり審判に対して大声で文句や非難をしたりする保護者がいます。このような保護者をバルセロナでは【保護者指導者】と表現します。

親からの指示をスタンドから受けた子供の表情を見ると、コーチの指示を受けるべきか親からの指示を受けるべきか明らかに混乱をしています。

指導者に対するリスペクトを持つこと。指導者を信頼すること。そして彼らに彼らの仕事をさせてあげることは非常に大事です。

もちろん話にならないような酷い指導者が存在します。ただそれはその指導者のみの問題というよりかはそのクラブの人間、つまり優秀な指導者の人選をできていないクラブの環境責任でもあると考えます。

その点においてはバルセロナの育成クラブの組織図と各部署の役割は明確になっているので参考にできます↓


試合中の保護者の適切な応援方法は個人的に以下の4つです。

①事前にベストな応援方法を聞いてあげる
②修正と応援を分別し理解する
③アクション成功後より失敗後の応援を優先する
④結果に執着せず、楽しめているか?を基準とする

こちらの動画で具体的に話しています↓


つまり保護者はスタンドから彼ら選手ををコントローラーで操るようなことは避け、とにかくひたすらポジティブに応援をしてあげること。これに尽きると思います。

①②のポイントで見たように、目に見える結果だけに執着して子供を制圧してしまうのではなく、彼らが幸せに楽しくサッカーをプレーできる環境作りに励み、人間としての成長を促してあげることが重要です。

フットボールにおける価値観とい言うのは彼らの人間としての価値観と重なると言うことです。



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