紅麴事件-検診の数値を鵜吞みにしてはいけない

   ついに起こってしまった。紅麹を原料としたサプリを常用している人たちは、健康診断でコレステロール値が高いと言われたので、それを減らすために服用していたということだ。
  健康診断を定期的に制度づけている国は日本と韓国だけだ。外国の疫学調査では、定期的に健康診断をしても健康の維持に効果はないという結論が出ているのだ。
 日本では、健康診断を取り巻く利権構造ができているので、この体制は揺らぐことがない。高齢になれば、何らかの異常値が出て当たり前なのだ。それをいちいち薬を飲んだり、医者にかかったりすれば、製薬業界、医師会関係者が潤うだけだ。
 例えば、血圧だ。以前は「年齢+90」というのが、それぞれの年齢に適した血圧と言われていた。それは年齢が上がるにつれて血管が硬くなるので、血圧を上げないと正常に血液が送れなくなるのだから、至極当然の摂理なのだ。それを血圧140を超えると高血圧を診断し、降圧剤を処方するのが今の日本の医療なのだ。一つの民族の3人に1人が病気というそんな国があるでしょうか?75歳以上の7割が高血圧症だと言うことだ。つまり高齢者の7割が病気と言うことだ。ところが世界で寿命がトップクラスなのだ。これが病気なのでしょうか?
 コレステロールは生命の維持に基本的な物質だ。これを制御するのだから、健康にも影響が出るはずだ。しかし、私の家族も医者に言われて、コレステロールを抑制する薬を飲み続けていたが、10年以上前に服用を止めた。が、何の影響もない。
  最近の健康診断では、ガンを一生懸命発見しようとしている。測定機器の性能が良くなっているので、以前より小さいうちからガンが検出される。それを治療するために医療機関、製薬業界がさらに潤うのだ。しかし、ガンというのは、高齢になれば大なり小なり発症する症状なのだ。だから、死亡原因のトップになっているのは、日本人の寿命が延びているのだから当然のことなのだ。ただ、ガンにり患しても早期に検出されるためか5年生存率が伸びている。にも拘らず、高齢者にがんの手術を進める医者が後を絶たない。    私の知り合いで88歳の人が、肺がんと診断を受けて手術したのだ。それまで、何不自由なくテニスを活発にされている人が術後2年経つがいまだに直ぐに息が上がって満足にテニスができなくなってしまっているのだ。これでは、何のために手術をしたのか判らないと本人はボヤいている。

 診断の数値に一喜一憂するのではなく、基本は自分の五感を信じ、調子が悪くなれば即刻医療機関に行くことで自分の健康を維持する方が、今の時代、理に適っているように思う。 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?