「NHKが変った!?」

 安倍政権下では露骨に政府に忖度していたNHKが最近、変化しているように感じる。
 1949年に起きた「下山事件」を2回に分けて放送していた。ドラマ仕立てで、再現を試みたり、実際にアメリカに行って、当時の占領軍の当事者に会ったり、公文書館で機密が解除された文書を調査したりして、当時の占領軍が、朝鮮戦争を実行するための準備作業として国鉄を抑えるために下山氏を暗殺したのだろうと推論している。こんなことは安倍政権下では決して起こりえなかったし、もし可能であっても途中で横やりが入り、担当者は飛ばされることになっただろう。
 さらに「松本清張と日本の黒い霧」を題する放送も、松本清張を通じ、当時の占領軍の謀略で1949年に「下山事件」、「松川事件」「三鷹事件」と連続して起こった電車に関わる事件は、同じ1949年に中華人民共和国が誕生し、共産主義に対する恐怖から日本の共産党に打撃を加えないといけない。そこで、当時、有力な共産党の労働者組織があった国鉄労働者組合を潰すために仕掛けたものだろうと結論付けているのだ。
 新しいプロジェクトXも17年ぶりに再会されたことだし、何か変わろうとしているNHKであってほしい。

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