小説「リーマン救世主の憂鬱」 第14話
オールして会社に行くことほど憂鬱なことはない。
夢魔を対峙したその日、俺は会社を病欠にする事にして神父の元に向かった。
夢の中にいたとはいえ、眠った気はまったくしてなくて体力的に限界だったし、俺が一人休んだくらいで会社は困らない。
教会に着くと、いつも通り神父が十字架を見上げていた。
「やはりそうですか。夢魔。彼らは厄介なんです。人間の夢の中にいるので感知も退治も非常に難しくて」
「もしかしたら出会い系アプリの制作者にも悪魔が取り憑いているのかもしれません。そのア