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2023年劇場鑑賞作品で特に良かった映画10選

どうも、JUNです。

気づけば今年も終わりということなので…

”JUN的”年末総決算の映画記事といたしまして、本年も私が今年劇場で観た映画の中で特に良かった作品を10選を紹介させていただきます!


今年劇場で観た映画一覧

特に良かった作品10選を紹介する前に、今年私が劇場で観た映画を掲載させていただきます。

順番は、観た順です。

『あのこと』
『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』
『ドリーム・ホース』
『RRR』
『イニシェリン島の精霊』
『リコリス・ピザ』
『エンパイア・オブ・ライト』
『バビロン』
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(再鑑賞)
『フェイブルマンズ』
『逆転のトライアングル』
『生きる LIVING』
『ザ・ホエール』
『AIR/エア』
『TAR/ター』
『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』
『aftersun/アフターサン』
『怪物』
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』
『The Son/息子』
『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』
『リトル・マーメイド』
『ザ・フラッシュ』
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』
『Pearl パール』
『君たちはどう生きるか』
『To Leslie トゥ・レスリー』
『アシスタント』
『リバー流れないでよ』
『ビデオドローム』(4K ディレクターズカット版)
『バービー』
『CLOSE クロース』
『イノセンツ』
『カールじいさんのデート』
『マイ・エレメント』
『福田村事件』
『アステロイド・シティ』
『658km、陽子の旅』
『SAND LAND』
『クライムズ・オブ・フーチャー』
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
『さよならの朝に約束の花をかざろう』(再上映)
『福田村事件』(再鑑賞)
『アナログ』
『アリスとテレスのまぼろし工場』
『白鍵と黒鍵の間に』
『テイラー・スウィフト THE ERAS TOUR』
『キリエのうた』
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
『アンダーカレント』
『ザ・クリエイター/創造者』
『愛にイナズマ』
『シアター・キャンプ』
『正欲』
『ゴジラ-1.0』
『銀魂オンシアター2D バラガキ篇』
『首』
『ミステリと言う勿れ』
『ナポレオン』
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
『ほかげ』
『窓ぎわのトットちゃん』
『君たちはどう生きるか』(再鑑賞)
『PERFECT DAYS』
『TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』
『市子』
『ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出』
『ウィッシュ』
『月』
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』

今年劇場で観て特に良かった映画10選

以上の「私が今年劇場で観た作品」の中から、特に良かったものを10本を紹介させていただきます。

ちなみにランキングではないです。順番は観た順に並べています。

『イニシェリン島の精霊』

結局無冠には終わりましたが、今年の米アカデミー賞で作品賞を含む8部門9ノミネートされた『イニシェリン島の精霊』。ひたすらに、おっさん2人の痴話ケンカを見せられ続ける本作。ただの仲違いが思わぬ方向へと進んでいきます。

鑑賞直後の感想は「なんじゃこりゃ?」。ただ、その後に解説を読んだり見たりするうちに、ジワジワとこの作品の面白さがわかってきました。

そんなこともあって当初は全くの圏外のつもりが、気がついたら今年のベストに入れてしまっていました。

『バビロン』

『ラ・ラ・ランド』(2017)の監督デイミアン・チャゼルが、マーゴット・ロビーとブラッド・ピットをキャストに迎え、莫大な製作費を掛けて作られた『バビロン』。サイレント映画からトーキー映画へと変わっていくハリウッドを舞台に、映画というショービジネスに魅せられた人間たちの姿を描いています。

とにかく、音楽が最高すぎる!

ある種くどすぎる・・・・・ようなシーンもありますが、ノリノリになれる音楽とテンポ感がある展開で、作品に飲みこまれてしまいました。

そしてラストシーンは、映画史に対する大賛歌。その壮大さに、脳内で花火が咲いたような感動を覚えました。

また当時鬱状態だった私を救ってくれたのもこの映画でした。

『aftersun/アフターサン』

英国アカデミー賞新人賞受賞・米アカデミー賞主演男優賞ノミネートの『aftersun/アフターサン』。避暑地で過ごす親子の夏休みが描かれています。

特に大きな出来事が起こるわけではない、なんてことのない物語ですが、しみじみ「良かったな…」と。

明るい日常のなかに陰りがあり、観終わった後には何とも言えない感情が胸を締めつけました。

『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』

2018年公開の『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編であり、『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』へと繋がる『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』。家族、恋人、仲間、そして対立…すべてが詰まった物語です。

ただただ面白かった作品です。全力で注がれたソニーのアニメーション技術は、最高すぎました。

そして、あんなに次回作が楽しみになるラストはありますかね!?『ビヨンド・ザ・スパイダーバース』の公開は、ストの影響などにより一旦白紙になりましたが、とにかく早く観たいですね。

『福田村事件』

これまでドキュメンタリー映画の監督として滅茶苦茶してきた森達也が、初の劇映画として挑んだ『福田村事件』。100年前に起きた関東大震災とそれに伴う朝鮮人虐殺により起きた悲劇が描かれました。

これまで深く語られたことがなかった日本の恥ずべき史実に取り組んだ意欲作。その事実に衝撃を受けたとともに、今まで知らなかった自分を恥じました。

「朝鮮人なら殺してもええんか」

このセリフが、胸を残酷なまでにえぐりました。

『愛にイナズマ』

『舟を編む』(2013)や『茜色に焼かれる』(2021)で監督を務めた石井裕也監督の最新作『愛にイナズマ』。世間から見捨てられた映画監督と、その家族の物語です。

怒りのエネルギーに満ち満ちた最強の一作。主演の松岡茉優を始め、俳優陣の演技は爆発力全開でした。

みんなでアベノマスクを身に着けていくシーンは最高でした。

『首』

カンヌ国際映画祭で特別招待作品として公開され、スタンディングオベーションの大絶賛を受けた『首』。北野武流の本能寺の変がつむがれました。

緊張と緩和の応酬。シリアスなシーンにもユーモアがあり、たけしはふざけまくり、木村祐一と遠藤憲一は真剣であればあるほど映画がギャグになっていきました。

命が軽く扱われる残虐な映画ではありましたが、そんな重々しさを全く感じさせない雰囲気に"世界のキタノ"の偉大さを感じましたね。

個人的に1番好きなシーンは、ラスト。皮肉に満ち満ちたあのラストからのエンドクレジットの流れは、完璧でした。

『PERFECT DAYS』

巨匠ヴィム・ヴェンダースと役所広司がタッグを組んだ『PERFECT DAYS』。描かれるのは、東京の公共トイレの清掃員”平山”の日々です。

淡々と毎日を送る平山の姿とカセットテープの音楽が混ざり合い、質素な生活がとても美しく映りました。それと同時に「なぜ平山はその生活を選んだのか」という大きな空白に作品の深さを感じました。

そして何より、カンヌ国際映画祭男優賞を受賞した役所広司は圧巻。どこかに平山が存在し、まるでそのドキュメンタリーを観ているかのようでした。

来年の米アカデミー賞の国際長編映画部門の日本代表にも選ばれている作品であり、先日発表のあった最終リスト入りも果たしました。今後の評価の動向にも注目ですね。

『市子』

戸田彬弘監督が自身の主宰する劇団チーズtheaterの舞台「川辺市子のために」を映画化した作品『市子』。前日にプロポーズを受けた市子が、突如失踪することから始まる物語です。

「どうしたら幸せになれるのか?」「自分は幸せになっていいのか?」そんな想いを抱え続けて生きてきた市子と、それでも市子を愛そうとする恋人の長谷川義則。そんな2人の姿に胸打たれ、気づいたらエンディングで号泣していました。

なんとなく、昨年公開の『ある男』とも被るような物語。その背景には、失踪や名前を変えなければならない人が現に存在する現代社会への問題提起があります。

『月』

先日発表のあった日刊スポーツ映画大賞で4冠を達成した石井裕也監督作『月』。公開自体は『愛にイナズマ』よりも先でしたが、タイミングを逃して年末に鑑賞しました。

2016年に起きた相模原障害者施設殺傷事件をベースに書かれた辺見庸の同名小説を原案にされた本作。石井監督自身が様々な障害者施設で取材を重ね、「映画で描かれることは全て実際に起きていること」と言い切るその物語は、あまりにも辛すぎるものでした。

怒り、悲しみ、そして…。色々な感情が混ざり合い、鑑賞後もしばらく涙が止まりませんでした。

シネコンでも公開されていましたが、現在はミニシアターを中心にスマッシュヒットを飛ばしている本作。来年の日本アカデミー賞で作品賞を受賞して、多くの人に認知してほしい作品です。

まとめ

ということで、JUN的「2023年版 劇場で観て特に良かった映画10選」は以下の通りです。

  • 『イニシェリン島の精霊』

  • 『バビロン』

  • 『aftersun/アフターサン』

  • 『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』

  • 『福田村事件』

  • 『愛にイナズマ』

  • 『首』

  • 『PERFECT DAYS』

  • 『市子』

  • 『月』

遂に、邦画が過半数を超えてきましたね。そのことからもわかるように、今年は近年でも指折りの邦画の当たり年でした。ベストにあげなかった作品でも、『リバー、流れないでよ』『正欲』、アニメでも『君たちはどう生きるか』や『窓際のトットちゃん』など、素晴らしい邦画が多くありました。

洋画は、ストの影響もあって『デューン 砂の惑星 PART2』が公開延期になったり、ストと全く関係なく『オッペンハイマー』の日本公開がなかなか決まらなかったりしましたね。その結果『バービー』以降は勢いを失った印象でした。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『ナポレオン』など、ポツポツといい映画も公開されていましたが、まあ本番は年明けからという事になりそうですね。

…と、すでに来年への期待に胸を膨らませているわけですが(笑)、今年も多くの作品を劇場で楽しませていただきました。年間ベストを投稿し始めてから、どんどん劇場鑑賞数が増加してますね。「やっぱり映画は映画館で観ないと!」なので、皆さまも映画館に行きましょう~!

最後に、本年も私の映画レビューをお付き合いいただきありがとうございました。自分が良いと思った作品を伝え、1人でも多くの人にその映画を観てもらう、観に行ってもらう、それこそが私の最大の喜びであります。また来年も粛々とレビューをしていきたいと思いますので、気が向いた時に覗いていただけたら嬉しいです!

それでは、良いお年を。

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