マガジンのカバー画像

From Munich

21
ドイツ・ミュンヘンに留学中の弁護士が、欧州での生活、旅、そしてこれまでの弁護士生活で感じたこと、これからのことを自由気ままに書き連ねています。 なお、記載している内容については… もっと読む
運営しているクリエイター

#知財

ある弁護士のキャリア形成〔12〕-弁護士がドイツ留学を選んだ理由

日本の法律のなかにはドイツを母法としているものが多くあります。 例えば、日本の商法は、ドイツ人であるヘルマン・ロエスレルによってドイツ語で草案が書かれたといわれています。 また、私が専門とする知的財産法も立法当時、ドイツ法から多くの影響を受けており、ドイツ法と非常に似た規定が存在しています。 とはいえ、ドイツに留学する法律家の多くは学者であり、ドイツに留学する弁護士というのはそれほど多くありません。 一般的に、弁護士の留学としては、アメリカのロースクールにあるL.L.

有料
100

2016年を振り返って-阿刀田高先生のお言葉とともに

2016年も残すところ、あと1日。 弁護士として8年目が終わり、9年目を迎えている。 今年1年を振り返ると上半期は仕事と留学の準備で忙しすぎてほとんど記憶がない。また、下半期はドイツ留学といっても帰国子女ではない私にとって初の海外生活のため、住居やらビザやら何やらに追われてあっという間に過ぎていったように思う。 そんな2016年を備忘録的に振り返ってみたい。 1.2016年上半期(1月から7月)まず、弁護士として、基本的であり、仕事上も重視している訴訟・交渉案件は引き

「北海道日高の浦河町で本屋を作るって可能ですか/久住邦晴」を読んで

久しぶりに爽快な読後感を感じました。 久住社長の経営する書店「くすみ書房」は、小さいころ育った町にありました。先日、帰省した際には、別の場所に移転したと聞いていたのですが、”町の本屋”として「くすみ書房」は、私の記憶に残っています。 本屋好きの自分の住居を決める基準は”近くに本屋があること”です。本屋に行くことで新たな本や雑誌と出会うことができ、新たな知識を得ることができます。本屋をぶらぶらするだけでもストレス発散にもなりますので本屋がない町に住むこと自体、私には到底考え