伝承農家に教わった郷土料理「山形の芋煮」の作り方
地域発信型ソーシャルグッドマガジンのLocal letterさんのサイト内で始まった連載「公務員フードアナリスト松本純子とゆく100年先も守りたい郷土料理探訪」
今回、ご紹介したのは、山形県の郷土料理「芋煮」です。
教えてもらったのは山形県真室川町の伝承野菜農家「森の家」の佐藤春樹さん。2009年に父方の家で自家採種していた里芋「甚五右ヱ門芋」を発見し、専業農家に転身。郷土料理を作るおばあちゃんや地元生産者たちと真室川の地域に伝わる食文化を伝える活動をしています。
山形県最上は、山菜や川魚など自然の恩恵を受ける風光明媚な地域ですが、佐藤さんが凄いのは、里芋や大豆、きのこや山菜だけでなく、母方の果樹園を受け継ぎ「リンゴリらっぱ」を立ち上げ、りんごジュースやシードル作りにチャレンジするなど活動は多岐にわたっています。(詳しくは上記サイトをご覧ください)
この芋、とろけるおいしさで、初めて食べた時はお餅と間違ったくらいです。
では、芋煮の作り方を紹介します。
<作り方>
➊里芋は皮を剥いて大きめの一口大に切る。
➋牛肉は食べやすい大きさに切り、ねぎは大きめの斜め切りにする。
➌こんにゃくは手で一口大にちぎる。
➍鍋に分量の水と里芋とこんにゃくを入れて火にかけ、かつお粉を入れ、軽く沸騰してきたら醤油大さじ1を加えて、煮る。
❺なめことねぎを加え、里芋が柔らかくなったら、残りの醤油と砂糖入れて煮こみ、味を染みこませる。
食べたとたんに甚五右ヱ門芋がふわっと口にあたり、そのまま溶けてなくなりそうなほど柔らかく、滋味深い味わいでした。おつゆは芋やなめこの旨味が凝縮していて、とろみが最高。森の家で今度は食べてみたいです。
中央省庁に勤務。日本の食と農に思いを馳せる妄想料理家。休日はNINO FARMにて野菜作りをしたり、全国の産地に出向き美味しい食材の魅力を発信する。フードアナリスト、野菜ソムリエ / 愛媛県出身/砥部焼大使。