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畑デビュー~お日さまの下で

「シェア畑するほどでもないけど、農業をちょっと体験したいな~なんて思ってたら」

そういえば、そんなこと思っていました!
日々の予定や身の回りのあれこれに飲まれてすっかり忘れていたのですが、その人はわたしの心の奥からそれを見つけてくれたかのようでした。

昨日、うちから自転車で走って15分ほどのところでNさんと待ち合わせ、高速で走る後ろを追いかけること20分ほどで目的地に着きました。

木曽農園。
20代の男性木曽さんが一軒家を借り一人で住み、ひとりで無農薬の農業をしています。Nさんは来られるときに来てお手伝いしているそうです。

ご挨拶してから畑に連れて行ってもらいました。
サツマイモ掘り。まずはマルチという畑を覆っている黒いビニールを取り外し、地上に出ているサツマイモの茎や葉をサツマイモの場所がわかる程度を残しカットします。幼稚園のお芋堀りはここから。農家の方がお膳立てしてくれていたんだなあ。
いよいよサツマイモ掘り。まずは手でお芋の周りの土をどけて、お芋の頭が見えて大体この位置にあると把握出来たら、大きなシャベルでザクっとその周りの土を掘り起こしながらお芋を取ります。シャベルでお芋を切ってしまわない様に気を付けます。
土をかき分けると虫がたくさん、見たこともない虫もうようよ。幼稚園のお芋堀ではこんなに虫いなかったな。無農薬であることで生きものと作物が共存していることがよくわかります。

無農薬でも大きなサツマイモがたくさん。日当たりが違うのか、大きなのが出てくる場所とそうでないところがあります。そんなことや、無農薬野菜が食べられるレストランの話、共通の知人の話を三人でしながら作業を進める。さんさんと日の光が降り注ぎ、うっすら汗、おひさまを時計にした農業、いいなあ。
わたしは割と単純作業が好きだし持続性があるので、時間さえあればいくらでも続けられるなと思いながらお芋を掘り続けました。時には黙って作業に没頭、これがまた瞑想のような、先日体験したコスモサークルで感じた「自分との対話」のようでした。コスモサークルはどこまでも高く宇宙に、畑仕事はどこまでも深く地球の核へ。

お芋堀りが済んでいったん休憩、近所にある木曽さんのお友達のハーブ畑や木曽さんの鶏を見せてもらい、再び畑へ。

今度はからからに乾き役目を果たしたミニトマトの茎や葉をネットから外す作業。茎をネットに結び付けていたひもを切り、茎も適度にカットしながらネットに絡んでいるトマトの茎を外していきます。栽培そのものとはまた種類の違う作業だけどこれをやらないと次のものができない。この手の作業は無限にあるようです。
苗ポッドに種をまき苗を育て、畑に移す。野菜を育てる以外にも次のシーズンのための準備や、お店に届けたりマルシェに出店したり、有機農業を広めるために横のつながりも積極的に持ち、行政への働き掛けもする。
木曽農園さんの場合はこれを若い木曽さんが一人でしている。こりゃ人手がいることだなあ、こちらは土をいじり植物に向き合うことで心が洗われる。
大した戦力ではないけれど、できるだけ手伝いに来よう。

作業をしながら木曽さんとNさんとたくさん話をしました。
驚いたことにお二人はわたしが地元さいたまで知り合ってきた人をほぼ知っていました。みどりの学び舎のMOMO先生はじめその周りの方々、浦和コモンの田中部長からほかの方々まで。
埼玉の土地で、地中でわたしたちは芋づるのようにつながっている。
良い土でないと苦しくなる、栄養も共有している。

お芋は動くことができませんが、わたしたちは自分たちの環境を自分たちで作ることができる。そういう一員に入れてもらえた気もした畑デビューの日でした。

帰りに葉野菜と商品にできないお芋をいただいて帰宅。
昨日の食卓はひときわ印象深いものになりました。


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