見出し画像

嫌がらせの対処法は〜中学校編

息子の中学校生活は順調に滑り出しました。
ほっとしたのも束の間、不穏な空気が流れてきました。

息子のクラスメイト数名が、息子を「こっち来て」と呼び出しては、体操着のズボンを下げるそうです。色々息子に聞くと、被害者は息子ひとりだそうです。

加害者のうちひとりは同じマンションに住む男子だそう。
息子は小学校から何かとからかわれたりこのようなことをされてきました。
息子が頼ってきた護身術は「先生に言いつける」でした。今回も息子はその方法を取るとわたしに告げました。

なんとなくのわたしの感覚、中学校でのそれはさらなる陰湿ないじめに繋がらないか、変な体育会系の教師だったら言いつけた時点で息子の行為をなじるのではないか。言ったら終わりみたいなことあるんじゃないか。
そんな不安が湧いたので、息子に「ズボンの紐をしっかり結んでみたら?」とズリ下げられないようにまず対策することを勧めました。

中学校はいじめの心配をしないですみそうだったのに。わたしの心はやるせなさと加害者に対する怒りでいっぱい。しかも首謀者は同じマンション、武術を嗜んでいる子です。
息子を天真体道に通わせ、身体のこと以上に精神が育つことに希望を見出しているのに、その男子はブラジリアン武術なるものを週6回に通いながら自分より弱い者をいじめている。恥ずかしくないのか。先生がブラジル人で言葉の問題でその心が伝わらないのか。
マンションのエレベーターでその子とかち合ったら何か言ってしまいそう。

わたしの感情は以上ですが、息子にはどうしたらいいか。

息子の部屋に行きました。
「天真体道の曾禰田先生ならなんて言うかな」
「月曜日に天真体道で習った剣の作法、忘れる前にやってみたら。お父さんに見せてあげなさい」
息子はリビングに行き、動画を見ながら木刀を振りました。
夫は「刃の向き違くないか?」と木刀を取り上げて自分がやってみたり、わたしも動画と息子を見比べ、息子も自信なさそうに思い出し出し狭いリビングで小さく木刀を動かしました。
3人でひとつのことを共有できた時間でした。

息子は頭では人のズボンをずり下げることよくない、自分ならやらないとわかっています。
だけどそれだけでは気持ちを支えられなくなるかもと思いました。
天真体道で身体を使い、曾禰田先生の教えを吸収して、芯を持つこと。
音読で現代に通ずる最高に研ぎ澄まされた音のつながりを自分の声で響かせてその響きを味わうこと。古典には現代でも頷けることが書かれています。それらを読む。
拠り所を持って、受け身のままにならなければいいかな。やり返すとかではなく。

わたしに今思いつけることはそんなことです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?