#闘病レポ10[ごはん]入院中〜退院後の食事制限について

途中まで書いて保存していたのですが、せっかくなので記憶を辿って書こうと思います。今はありがたいことに身体に異常はなく、健康に暮らすことができています。少しでも食事制限がある方の参考になればうれしいです。

膵臓を労るために、脂肪分を抑えたごはんを食べる。これが、とっても精神的なダメージが大きかったです。ハードに仕事をがんばったら、美味しいごはんをいただくというのが日々のルーチンであり、大きな楽しみだったので、暮らし方そのものをかえる必要がありました。唯一の楽しみとも言える行動が制限されてしまうことが苦痛でした。大好きなカルビの封印です。

一方、途中から諦めがついて「制限があるからこそ、工夫が生まれて面白い」と思える境地に達することもできました。今日は、闘病中の食事について書いていきます。

1.入院中の食事について
2.退院後の食事について
3.ふつうになんでも食べられるようになるまで

入院中は「膵臓食1、膵臓食3、全粥食、五分粥、常食」とランクアップしていくのですが、入院中には結局「常食」にたどり着けませんでした。脂で膵液が悪さをするためです。最終的には「常食」と言えるご飯に到達するまで、おおよそ術後半年位かかりました。それまで1日15g以内の脂質しか取れず、入院中も入院後も、食事の管理に対する緊張感は拭えませんでした。

1入院中の食事

術前は常食。術後の2日間くらいは絶食でしたが、膵臓食1をいただきました。術後は麻酔の影響で気分が悪く嘔吐を繰り返し、食欲はありませんでした。本当に吐くほどの吐き気は3日ほどでよくなった気はしますが、膵臓の一部がなくなったせいで胃の位置が変わってしまい、胃のあたりがムカムカするのは1ヶ月ほど続きました。

膵臓食1:世にも奇妙な流動食が出ます。私は本当に苦手でした(ごめんなさい)。見た目と味が脳内でリンクしないので、変なものを食べている気分になります。一番、嫌いだったのは「ほうれん草のおひたし」で甘辛い味付けのしてある、どろどろの液でした。ちびちびスプーンで食べます。

膵臓食3:魚はたら、鰆など淡白な物しか出ませんが、膵臓食1と比較すると雲泥の差です。固形物を食べられる幸せを感じられます。一番好きだったのは、淡白な鶏胸肉の麻婆豆腐です。ただ、煮る・蒸すという調理方法のものしか出ません。血糖値コントロールのために、3時のおやつにジュースが出るのが楽しみでした。

全粥食:消化の良いようにご飯はお粥です。おかずは煮る・蒸すに加えて、焼くという調理方法が加わるので格段と美味しく感じます。ただし、ここで出た唐揚げで膵炎になったので要注意です・・・。残せばよかった・・・。

常食:いわゆる普通のご飯です。納豆も鮭もお肉も出ます。味が薄く感じますが、普段塩分取りすぎなのがわかります。

2退院後の食事について

脂質を1日15グラムに抑える必要があったため、食品性能表示におせわになりました。何を食べるのにも、裏面を見て脂質計算をする日々。基本的に家で油を使わず、鶏胸肉をいろんな味付けで食べていました。鶏胸肉のレシピ本は非常に役に立ちましたので、1冊揃えるのがおすすめです!とにかく、鶏胸肉をスーパーで購入し、お酒・砂糖・塩でつけてジップロックに入れて大量に保存していました。

どうしても外食しなくてはならない際は、和食。和食でも携帯片手に食材の脂質計算を慎重にしていました。コンビニはナチュラルローソンやセブンプレミアムの食品が食品成分表時について細かく記載があるので安心して購入ができます!コンビニのお弁当はほとんど食べることは難しいのですが、じゃこおにぎり、雑穀おにぎりなどを食べていました。私的なコンビニで購入できる低脂質なご飯のベストは、セブンプレミアムの「ほっけ」。脂質が3.5gと低いのに、ジューシーで脂を感じることができます。

1日3食しっかり食べる必要があり、テンションを上げるためにも、キッチン用品を取り揃えました。バルミューダのトースターでバターがなくてもふっくらパンを焼き、バイタミックスでスムージーを飲むのを日課にしていました。道具が揃うとテンションも違うので、おすすめです!

3ふつうになんでも食べられるようになるまで

7月に手術をして、再手術したのが7月後半、カルビを1枚だけ食べられたのは3月31日の退職日でした。3月以降は制限を気にすることなく、徐々に普通の食事をしていきました。完全に気にならなくなったのは、5月ごろ。手術から10ヶ月後でした。

そして、病院の薄い健康的な味付けに慣れていたのに、今ではすっかり塩味の強い食事に元通りになってしまいました。

最後に

入院中は、退院したら何をしようという期待ばかり膨らませていました。スマホで美味しいごはん屋さんをブックマークしたり、レシピのお気に入りを増やしたり。でも、いざ退院してもすぐに通常の生活には戻れず、食事のケアをしながら復職するのも、不安な側面が大きかったです。

一方、限られた時間の中で、いかに価値を発揮するかというやり方を工夫すると、意外と見えていない知らない世界が知れたりして、楽しむこともできました。私がハマったのは、色んな具を乗せて焼くトースト。そして、その見た目を可愛く作って、Instagramに毎日アップをすることです。トーストはのせる具を工夫すればバターを塗らない限り脂質オーバーにはなりませんし、見た目も可愛いので日々の食事を作るモチベーションになっていました。

あとは、食品性能表示や脂を使わなくていいフライパン、ノンオイルのツナ、ノンオイルのドレッシング・・・。脂質30%オフのチーズ、植物性のマーガリン風のもの。色んな知恵の詰まった食材が売っていますので、入院中から脂質控えめの食材をちょこちょこチェックしてストックするのがおすすめです!

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