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食洗機がある暮らし

このたび、自宅に食洗機を設置しました。かねてからずっと欲しいと思い続けていまして、漸く一つの夢が叶いました。

食洗機がある暮らし

について呟きます。

カッコつけたら食洗機を購入するチャンスを逃す

25年くらい前でしょうか...
結婚を控えた私を心配して、祖母が新生活の立ち上げをアレコレ心配してくれました。

ここの百貨店は
おばあちゃん、会員だから1割引きよ

布団はムアツが
いいんじゃないかしら

このウェッジウッド
おばあちゃん知らないシリーズだわ
アンタこういうのが好きなのね

一緒に食器や鍋を見に行って方々で買い物をして合間にランチやお茶を楽しむ、そこで出た話題が

食洗機

既に実家には食洗機があり、自宅を改装するタイミングで当時の最新モデルを導入していました。設置場所はシンクの前方斜め上にあり、見た目はお洒落ですが背が高い人(170cm前後)でないと洗う食器を俯瞰できない設計でした。

食洗機 リンナイ公式

イメージとしては上記のフロントオープン型が吊り戸棚の目線にあります。シンクと食洗機の横幅が揃っているので見た目がスッキリ、生活臭なくお洒落なのです。

ただ、使いにくい
食洗機下のトレーのヌメリを取ろうとしたら自分の顔に受け皿の水がかかりそうになります。祖母も、アンタの家の食洗機は使いにくいと言っていました。それもあって食洗機を持つことに対してさほど強い思い入れがなく、こんな発言をしてしまいました。

一度食洗機を持ってしまうと
家事をラクすることに慣れるから
結婚してもしばらくは(食洗機)ナシ
の生活をしようと思う

若気の至り

何ということでしょう

今は後悔しています。皿洗いめんどくさい...食洗機の方が水道代は安く上がります。キチンとお皿を重ねればお米のこびりつきもキレイに取れますから衛生面でも安心。

しかし、倹約家の祖母は私の発言を大変買ってくれたのです。「アンタのその考え、殊勝だわ」と褒めちぎり、待望の鍋ル・クルーゼをお祝いに買い求めてくれました。

そうして始まった結婚生活。
祖母は新居と現在暮らすマンションへも遊びに来てくれました。契りを結んだ食洗機のない暮らしをしっかり見届けています。 真面目か!

私が現在暮らすマンションは、オープンキッチンでリビングにいると台所が丸見えです。リビングで寛ぐ人と会話しながら料理の準備ができるのがメリット、生活感が丸出しになってしまうのがデメリットです。洗ったお皿を置く場所は限られたスペースで、バベルの塔のように奇跡的な積み上げ方でお皿を伏せて乾かしていました。

アメリカ生活で食洗機を体験

10年前、2年弱ほどアメリカで暮らしました。10年ひと昔、あの頃は1ドル100円程でしたから(今150円...)外貨預金をしていたら儲かっていたのになぁと懐古しつつ初めて使用した食洗機に思いを馳せます。当時、郊外に賃貸の一軒家を借りました。奇遇なものでその家の築年数は祖母の年齢。しかし親近感を持ったのはその1点のみ、とかくメンテナンス不足の家でした。入居早々、台所の床から茶色い水が吹き出ていて海外生活は不安の幕開け。備え付けの食洗機はアメリカ製で馬力があります。お米のこびりつきどころか、プラスティック皿へ亀裂をかましてくれる頼もしさ。

茶色の水→食洗機を稼働したら発生

と原因を突き止めたので、初めて覚えたサバイバルイングリッシュは配管の検査についてテーマが絞られます。大家がケチだったため検査/修繕を願い出てものらりくらりかわされる日々

明日行く
来週行く
あさって必ず

さすがにわざと訪問日程を先送りにしていると気づきながら、食洗機を使うと床から茶色い水が吹き出てくるので皿は手洗いします。食洗機の上へ食器を伏せる生活が続きました。

これじゃあ食洗機がオブジェ化

一方、食洗機の配管をチェックするには地下室にある電気ガス系統を確認する必要がありました

その地下室は

地獄の半地下

岩を削った穴、もはや石見銀山の間歩みたいな場所

石見銀山は世界遺産ですから自然と美しく共存していますが、こちらは違います。工事途中で地下室の建設を断念したような雰囲気。手入れなんてしていない...蜘蛛の巣やら名前のわからない虫、DIYで作ったと思しき木製の辺鄙な扉が見えます。この扉が何をどのように隠したいのかもわからないくらい意味不明。扉の入り口には虎の写真のポスター

何ゆえ?

折檻部屋でしょうか
ここなら泣く子も黙りそう

ちなみに私は寅年

こんなところでパーソナル被り
嫌だなぁ

もちろん証拠写真は撮っていません
呪われそう

その後、電気屋と配管工が満を持して点検/修理をしてくれたので食洗機は無事デフォルトで稼働しはじめました。

めでたしめでたし

食洗機を手に入れるには痛みを伴う

アメリカ生活の一コマでした。

食洗機が到着した

深型食洗機 リンナイ公式

アメリカから帰国しても、長らく食洗機がない暮らしをしていました。食洗機のトラブルを経験したり、義理の母が外置きタイプの食洗機のコードに躓いて骨折をしたり...あまりハッピーエピソードがなかったのです。

しかし、40代後半になり更年期を自覚するようになると家事をサボりたい、皿洗いが面倒くさい気持ちが止まらなくなってきました

ついにその時がやってきました

食洗機が欲しい

やっと、やっと購入する目処が立ちました。選んだのは深型スライドオープン式。今住んでいるマンションに設置するのは初めてなので初期工事が必要、設置には2時間程要しました。

わぁ カッコイイ

我が家に食洗機が納品完了。
取扱説明書を見ながら皿の向きを変えてみたり食器を入れ過ぎないようにしたり工夫を凝らします。購入元のホームセンターへ支払いのため出向き、気になる点をいくつか質問しました。
窓口の女性は私より少し年上そう。品良く腰低く私の質問に対して丁寧に耳を傾けてくれます。しばらくして、その女性が言いました。

すみません
私、この仕事してますけど
自宅に食洗機ないんです
一度(食洗機)持ったら
元の生活に戻れないから

以前、私が祖母へ言ったセリフが
蘇ります
リフォームショールームでお勤めなら、てっきり食洗機をお持ちかと勘違しちゃった

食洗機のある暮らしをはじめて1週間

今度こそトラブルなしで楽しみたい。

食洗機に関する質問は
食洗機を利用している人に
聞くべきと知る
Junko Summer

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