海外生活回顧録

わたしがマルタに行ったわけ

2014年から2015年にかけてわたしはヨーロッパの小さな島国、マルタ共和国に住んでいた。

小さな頃から独立心が強く一人で出かけたり、一人で遊んだり、誰かと連むことが好きじゃなく、かと言って友達がいないわけでもない。ただ自分のペースで生きてきた。早く地元の福岡を出たかったし、出来れば海外にも行きたかった。とにかく知らない世界や知らないものを知りたいという欲求が強かったのだ。

大学生になり、東京

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海外生活で学んだコミュニケーション力

今日はわたしのお気に入りのバスドライバーさんの話をするね。

シドニーは混雑した街だから(東京ほどひどくはないけど)、たくさんの人が交通手段にバスを使ってるのね。で、いろんなタイプの運転手さんがいて。若い人や高齢の人、親切だったり失礼だったり、いい人だったりひどい人だったりとかね。

そんなバスドライバーさんたちのほとんどは乗客のわたしたちによくしてくれないから、何の興味ももっていなかった。でもあ

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外国で起きた、ドラマティックな出来事

それは去年の8月、シドニーで一番有名なボンダイというビーチのそばで暮らしてた頃のこと。

その夜わたしと友達は、シェアメイトのオージーのお母さんからもらった招待券でお芝居を見に行くところだった。

確か週末の夜でつかまえたバスの中はそれなりに混んでた。でもわたしたちは幸運にも二人並んで座れた。

席に座って落ち着いた時、3つ前の座席でわたしたちと向き合うように座っていた男性が自分の持っていたスケッ

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"笑いもの"にされて思うこと

とてもとても嫌なことがあったとき、逃げるように食べたり飲んだり浪費したりしてきたのに、それがうまくできないいまの状況。
時々溺れそうになってここにくる。
ねえ!聞いてよ!もうさ~、と話したいのに日本は真夜中だし、この国のなかにそんな話を気軽にできる相手はいない。
言語能力はさておいて、自分のコミュニケーション能力のなさに苦しめられている。
よくこんなんで看護師してたな、と我ながらびっくりしてしまう

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『ホテルルワンダ』をみて思うこと

ホテルルワンダを観た。
ずっと観なければいけないと思っていたのに、向き合えなかった映画。
"ヨーロッパによってもたらされた民族対立"
知識のない私には、映画を一本観ただけでこの問題について語る資格はない。
悲しみ、苦しみ、痛み、そんな言葉では足りないから映画の内容については触れないでおくので、どうかどうか観てください。

ああ、アフリカのことなにも理解しないままザンビアに来てしまったな…

映画を

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旅することと暮らすことと生きること

大学3年生の夏、初めて一人旅に出かけた。
行き先はシンガポール。
海外経験ほぼゼロで心配性の母親には友達と旅行に行くと伝えた。
警察官で娘の安全には人一倍口うるさい父親には外務省のHPシンガポールの治安情報を引用して治安がいい国であることをアピールしたうえで安全に留意して出かけるといって許しを得た。

二十歳も終わりに近づいていた。     私は焦っていた。
何も成し遂げないまま、何も挑戦しないま

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変えるべきこと変えられないこと変えるべきじゃないこと

毎週月曜日、週1回のミーテイング。
なにも発言できることはないけれど、クリニック全体の状況を把握するために出席している月曜日朝一のお仕事。
一応、毎回出席すればインチャージが発言の機会を与えてくれる。
『ミナ、MCH(Mothers and Child Health)で抱えてる問題はある?』

問題も課題もたくさんある。
私が日本で学んできた状況を正しいとするならば、正すべきことはあふれている。

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悩めることは優しいこと

『揺れててもいいんじゃない?悩まないより、悩めるほうがずっと優しくて強いと思うけど。』

ふいに同期から受け取ったことば。なんどもなんども繰り返していることば。

本当に小さくてどうしようもないことで悲しんだり、喜んだり、悩んだり、そんな自分がみじめでたまらなかった。気にしなければ楽になれるとわかっているのに、一つ一つの出来事に向き合って苦しくなってしまう自分が情けなかった。

自分の信念をもって

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『いなくても困らないけれど、いてくれたら助かる』ひとになること

『いなくても困らないけれど、いてくれたら助かる』

5か月目に突入してやっと見つかった2年間の私のテーマ

協力隊のキャッチコピー
『いつか世界を変える力になる』

どうしても私にはしっくりこなくて敬遠してきたフレーズ
理由はよくわからない。でもなにか今の想いにはまらない。

まさに十人十色、隊員それぞれ2年間の活動の仕方はそれぞれ。
ザンビアに赴任した当初、“かっこいい”活動にあこがれていた。

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夢と経験と興味と想いが重なること

この国が嫌い。

そういったザンビア人の青年。
彼の言葉と希望を失ったような表情が喉の奥に刺さった小骨のように心に引っかかっている。

日本に連れて行ってくれ。
お金をくれ。ものをくれ。仕事をくれ。毎日のように言われるそんな言葉

クリニックにあふれるドナーのステッカーが貼られた医薬品や事務用品
ドナーから与えられたものを着服したり期限を切らして破棄したりする同僚たち

医療スタッフに高圧的な態度

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