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ネビルは裏設定の主人公?【ハリポタが好き過ぎる】

ハリー・ポッターシリーズは
登場人物が多い

ハリポタ好きの私も正直言って覚えきれない

主人公ハリーの周りには個性豊かな友人がたくさんいて、宿敵「闇の帝王」と対峙するときはハリーを中心に一致団結する。たまに仲違いもする人間臭さがよい。魔法界の危機をどうやって救っていくか...最後に勝つのはハリーだと分かっているけれど

どうやって勝つのか

それが知りたくてたまらない。
闇の帝王ヴォルデモートにトドメを刺すハリー。闇の帝王に「選ばれてしまったから」闘う土俵に上がった。ヴォルデモート自身の不可抗力によって、闇の帝王の魂の一部はハリーの中へ分霊箱として「負の繋がり」ができる。

主人公ハリーありきの魔法の世界。実は原作者のJKローリングが「裏設定」している影の主人公がいる。覚えきれないほどの沢山の登場人物がいる中で選ばれたのが

ネビル・ロングボトム


ハリーに次ぐ英雄と称されている。ネビルはグリフィンドール寮生で薬草学に精通している心優しい青年。
主人公ハリーと誕生日が一日違いでネビルは7月30日生まれ。
(ハリーは7月31日)

ヴォルデモートの選択次第ではハリーのような運命を背負うかもしれなかった

「もう1人の主人公」

本日のnoteはネビルの人生について考察したい。


①ネビルとハリー、境遇が似ている。ヴォルデモートに選ばれるかどうかが運命の別れ道

ハリーと同じく、両親が不死鳥の騎士団メンバーでありヴォルデモートに命を狙われる対象であったネビル。
ハリーの両親は殺されてしまったが、ネビルの両親はデスイーター/ベラトリックス等に酷い拷問を受けて半死状態に。その後、ネビルの両親は聖マンゴ魔法疾患傷害病院にて寝たきりで介護される日々。絶命はしなかったものの、生き地獄を味わう。

赤ちゃんだったハリーとネビル
それぞれ親戚の元へ引き取られる経緯は同じだ。
ネビルは厳しい祖母の元で育つが、
ハリーのようにネグレクトされてはいない。魔法力の発現が遅くスクイブではないかと親戚をヤキモキさせる。ホグワーツ入学時の内向的な様子からはノビノビと育った印象は受けない

ヴォルデモートが
人生の軸に置いた予言
「7月の終わりに生まれる子が闇の帝王に比肩する存在となるであろう」

この段階では
ハリーとネビル
2人に可能性があった。
誕生日が前述の通り、一日違いであり両者が予言の内容に該当する。

結果、ハリーが選ばれた。
選ばれて、人生に大きい負荷を背負うハリー・ポッター。
ヴォルデモートはマグルの血を憎むあまり、マグル生まれを母に持つハリーに対して自身を滅ぼす相手として認知する

選ばれなかったネビル
両親共に魔法使いと魔女、いわゆる純血の子であり優秀な闇払いである父母の血をひく

選ばれなくても、安堵できるわけではない。拷問を受けて寝たきりの両親の姿は地獄絵図そのもの

ネビルとハリーは
「他人からの選択」
で人生が左右された。
「人生の選択」はいつも
「自分」がするわけではない。
他人に選択されて次のステージに上がれたり、そうでなかったりする
幸運と不運の紙一重。

実生活においては受験や就職活動。
結婚相手、同棲相手
パートナー選び

自分の希望だけ押し通すことは難しい、努力だけでは限界がある。

「やればできる」

この言葉は嫌い
世の中には沢山の理不尽が待っているのだから

「選択」がマッチングした時に
人生が動きだす。

②大器晩成型ってカッコいい

成長が目覚ましい

ネビルはハリポタ界きっての大器晩成型キャラクター。「賢者の石」では頼りなくオドオドしたぽっちゃり男子、どちらかと言うといじられキャラだった

それが何という事でしょう

少しずつ、着実に頭角を現して
「不死鳥の騎士団」ではハリー率いるダンブルドア軍団に加入。
ハリー達とヴォルデモートを倒す戦いに向けて、武装呪文のスキルアップに励む。ハリーと互いの生い立ちについて心を通わせる。両親を傷つけられた者同士、静かに絆を育む二人。
ネビルは魔法省の神秘部でも共に闘うメイングループの一員として立派に活躍する、存在感が増してくる。

ネビルに才能を開花させるきっかけとなった「薬草学」を教え授けたのはムーディーに扮した
バーティクラウチJr.  
皮肉にも両親に磔の呪文で拷問をしたデスイーターの一人。両親の仇から将来進むべき道を意図せずに示される。教師としての熱血指導ではなく「単なる使えるコマ」のハズが、眠っていたネビルの才能を開眼させる。

ネビルの成長は偶然の副産物

「死の秘宝」ではネビルの活躍がめざましい。分霊箱を探す旅に出るハリーとロン、ハーマイオニー。
ネビルはホグワーツで仲間の帰還を待つ「港」となる

ホグワーツに残る学生達のハブとして、力量を発揮。

旅から戻る仲間を温かく迎えるネビルには、もう太っちょ男子の弱々しさはカケラも見えない。

頼もしく勇敢な青年。泥だらけ、傷だらけでデスイーターと闘う真のグリフィンドール生

遂に、ヴォルデモートの分霊箱である愛蛇ナギニをグリフィンドールの聖なる剣で叩っ斬る!

カッコ良かった

映画では、ネビルがヴォルデモートと相見えるシーンで少し馬鹿にされるような空気が漂う。群から一人だけ一歩前へ進み出るネビルに対して、ベラトリックスが卑しい冷笑を見せる。
原作は違う。ヴォルデモートはネビルを丁重に扱い惜しそうに語りかける。ヴォルデモートが拘る「血筋」をネビルが宿していると知るからだ。
「予言」だからといって、勝手に選ばれたり、選ばれなかったり、味方に付けたくなったり。
ヴォルデモートの浅はかな都合主義がここでチラ見えする。

ネビルを演じるマシュールイスさん。まるで、ネビルの「ゴール」が予言できていたかのようにデビュー時はぽっちゃり体型だったが、その後グングン身長は伸びてスリムになり

あれ?ネビルってイケメンじゃん!

という大当たりキャラに変身。

より一層、ネビルに感情移入できるビジュアルにご成長されて素敵。

③ネビルとハリーの距離感がリアルで胸熱

似た境遇の2人を主人公に据えて
「双子のような同胞」設定もありえたハズ。

しかし、この2人の距離感はJKローリング先生による巧みな技としかいいようがないくらい絶妙。
ハリーは基本、ロン&ハーマイオニーと運命共同体で、その舟にネビルは乗っていない。

ネビルは少し離れた岸で待っていてくれる安住の地。変わらずいてくれる存在であり、頼りにしていると伝えなくともわかってくれる有難い友人。

実生活において、ネビルのような友人を得るのは容易ではない

在学中よりも卒業後、その大切さに気づき交流を温めるような、噛めば噛むほど味わいのある人。
常日頃、連絡をとらなくても大丈夫と思えるのは心安らぐ存在の証。
ハリーはネビルに信頼を寄せ、自身の息子アルバスの後見人を頼んでいる。ロンやハーマイオニーとは別のベクトルで繋がり、絆が深い。
ネビルがホグワーツの教授になっていることも頼もしい限りだ。


さいごに
(ネビルは正義の戦士)

ネビルは優しく穏やかであり頼りになる男性。
ハリポタ界で一番の急成長を遂げたキャラであり愛すべき存在。

親身に悩み相談にのってくれそうなイメージであるし、基本あまり怒らなそう。ただし、「悪」にはきちんと向き合って闘う正義感の持ち主

もう1人の主人公
ネビルロングボトム。

JKローリング先生が
「ヴォルデモートがネビルを選んでいても、ネビルは勝利したでしょう」
という逸材。

千鳥のノブが

「何⁉︎ロングボトム?
長ジーパンやん」

というツッコミを入れても、ネビルは英国紳士のユーモアで返してくれるだろう。

そう、ロングボトムはスベらない。

Junko Summer

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