YvesSaintLaurent時を超えるスタイル2023.9.20解禁@国立新美術館
国立新美術館で満を持してスタート
Yves Saint Laurent,
Across the Style
行ってきました。
備忘のため、個人の見解による展覧会のレポを綴ります。
注)ネタバレ写真があります。
HPからネット予約をして事前に支払いを済ませるのが便利。
Dior展と異なりすんなり入場できたのが嬉しい。ランチを食べてから入場したのでおそらく12時半くらい。
Dior展は人、人、人だった。
きっと展覧会終了間際だったので駆け込み大混雑なのかも。。。
Dior展は殆ど撮影OKであったがサンローラン展は後半の一部分のみカメラOKであることが注意。
撮影OKな場所は「アーティストへのオマージュ」コーナーのみ!
この展覧会のシグネチャーアイテムにもなっているカクテルドレス。
ビート・モンドリアンへのオマージュ。ビート・モンドリアンとはオランダの画家であり「水平線や垂直線」を多様し「原色と無彩色」を用いて抽象的且つ幾何学的な美術理論を提唱した人物。この画(アート)をイブ・サンローランは「ファッション」と融合させた。現在は当たり前となった「アーティスト同士のコラボ」のスタートはモードの帝王イブ・サンローランが始まりだそう。このカクテルドレスが発表されたのは1965年秋冬オートクチュールコレクション。アートをファッションへ昇華する度肝を抜いた斬新な落とし込みである。
アート×ファッションとの融合ポイント
モンドリアンの芸術を単純にトレースするのではなく、
色の配合、垂直線の位置を「女性の身体のラインが美しく見えるように」配置していること。
胸元に横の水平線
その上に短く落ちる垂直線
腰元に交わる直線
なんてバランスの良い配置
この直線が女性の身体を優しく象りボディラインを綺麗に見せてくれる。
手芸品でも、不規則な模様の生地は切り取る部分によって同じ布でも
完成品のイメージが変わる。
計算しつくされた線と色の融合が素晴らしい作品であると感動。
必見:アンディウォーホール作のイブ・サンローラン肖像画!
残念ながら撮影不可エリアのため写真がなく、目に焼き付けている肖像画。展覧会へこれから出向く方は是非、アンディウォーホール作のイブ・サンローランの肖像画を楽しみにして欲しい。
展覧会入口から入ってすぐに目に入るはずだ。
素晴らしかったの一言。
ポストカード、作ってくれないのかなぁ。
欲しい・・・
0 ある才能の誕生 のコーナーに
「イブ・サンローランの肖像」1974年 カンヴァスにシルクスクリーンで描かれている。
イブ・サンローランが手がけた唯一の絵本「おてんばルル」のストーリーボードや思春期に描いたペーパードール、天才!
アンディウォーホールによる肖像画から進んでほどなくして同じエリアに
ある「ペーパードール」と「おてんばルル」のストーリーボードがとても素敵だった。
やはり天才は思春期の頃から芽が出ている(出まくっている)
生家のアルジェリア(オラン)で描いた紙のドールが
富裕層へ向けたオートクチュールのデザインにしか見えない!!!
これはDiorを紹介されるわけだ、納得のデザイン。
芸術の才能に年齢は関係ないのだなとわかる。
何気なくメゾンの様子を描いた「おてんばルル」のストーリーボードが
なんとも癒される絵柄で可愛い。さりげなく「Dior」の文字が描いてあるコマがあり微笑ましい。
あまりにも完成度の高い「おてんばルル」のストーリーボード
あのフランソワーズ・サガンに出版を勧められて・・・
絵本になっています。
流石すぎ。
イブ・サンローラン引退のスピーチが胸を打つ
1955年、19歳のときにファッション・メゾンDiorに就職。1957年Diorの急死により21歳の若さでメゾンを背負う立場となる。生涯のパートナー、経営の天才ピエール・ベルジェと出会い、益々ファッションの才能を開花させていく。アルジェリア独立戦争に徴兵され精神を病みながらも恋人ピエールの出資により独立メゾンを設立。以後2002年の引退まで40年余り、ファッション業界のトップに君臨する。
引退のスピーチの一部は以下
なんて胸を打つ言葉だろう。
命をかけて、女性が喜び幸せを感じるプレタポルテを作ってくれて世界中の人が洋服で自己表現が可能になる
自分らしく生きる
女性がピーコートを着たりパンツスーツで街を闊歩したり
時には自身がヌードにもなる
イブ・サンローラン
常に挑戦者としてファッション界に君臨する帝王
私の日常で見つけるイブ・サンローランの革命後
土産店でポストカードを2枚購入。
サファリジャケットとファーストピーコート。
どちらも令和でバズりそうなクール過ぎるデザイン
そしてジェンダーレスなデザイン
一方、現在は当たり前となった
アートとファッションのコラボが見られるUNIQLOでは...
UNIQLOのグラフィックUT
「アート×ファッションの融合」
モナリザ×ルーブル美術館
この2つのアート、建築を掛け合わせファッションとしてリデザイン。
パリのアート・デザインユニットによりお洒落なTシャツとして販売される。
まさにイブサンローランが創った
モンドリアンルックのメソッド。
PAUL BOCUSEでランチ
この写真の他、前菜に豆のリエットとパン、食後にコーヒーもしくは紅茶がつく。お豆のリエットがとても美味しかった。
Fashion passes, style remains.
1962年、初となるオートクチュールコレクションのランウェイにはファーストピーコートを筆頭に現在でも大人気を博すであろう傑作が展開。
その空間の奥には上記の言葉が壁に記されている。
Fashion passes, style remains.
流行は変わっても、スタイルは変わらない。
同じ服が飽きられず流行が続くことは難しい。
しかしながら、スタイルは変わらない。
ずっと愛され続けるイブ・サンローランの世界。
必見です。
Junko Summer
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