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壊れてしまった、53年間使ったあの椅子

あなたが現役で使っている道具で、一番長寿なものは何年使っていますか?

時を刻んだあの椅子

この度、僕が最も長い間使い続けてきた椅子がついに寿命を迎えました。それは、小学校に上がるときに勉強机と一緒に買ってもらったものです。計算すると53年間、その椅子には僕の人生の多くの時間を共有してもらってきました。

特別な思い出が詰まったわけではありませんが、毎日座って過ごした時間を考えると、何とも言えない感慨深さがあります。

昔の頑丈さと、長寿命の秘密

その椅子の何がすごいって、昔のものは製品寿命なんて考慮されずに作られていたようで、まるで無敵のような頑丈さです。特に脚の部分は、あと100年だって使えるんじゃないかと思わせるような頑丈さ。太いパイプで作られた単純な構造、きちんとしたメッキだし、ギシギシ感も古めかしい感じもまったくありません。

骨模型の脚として復活

ちょうど、治療室の骨模型の脚が限界に来ていましたので、今度は僕ではなく骨模型を支えてもらおうと思います。試しに組み合わせてみたところ、パイプの太さが違ってもちゃんと使えそう。僕の体重を全く問題なく支えてきた脚なので、元々の脚よりも長持ちするでしょう。

悲劇の座面

しかし、いくら頑丈な椅子でも無敵ではありません。今回壊れてしまったのは座面です。木製の座面が割れてしまいました。毎日の荷重に耐え続ける座面だけに、さすがに限界がきました。

2/3くらいの面積になってしまった

全然違和感はなかったのだけど、ある時突然に「ぐにゅ」という感じで一部が折れ曲がりました。完全分裂じゃなかったけど、その部分は座れなくなりました。

座面や背もたれについていたクッション材も、当然といえば当然、早い段階で寿命を迎え、外したりカバーを掛けてだましだまし使ってきました。

もちろん、座面だけをDIYで修理しようとも思いました。ただ、昔のものだからか、座面はリベット打ちになっており、座面だけを外すにはぐらいんだーなどの専用の工具が必要です。一般家庭にはあまりないでしょうね。そういうところが、この椅子の強さでもありました。

53年間ありがとう、そしてさようなら

そんなわけで、ちょっと残念だけど、引退してもらうことにしました。もちろん、将来的にDIYで復活させようかという気持ちは残っていますが、椅子としての役割は終えることにしました。脚部分にはまだまだ頑張ってもらいますが、それ以外は休息してもらうことにします。

これで、僕が現役で使っている最長寿な道具の座についたのは38年間使っているスポーツバッグ。これも頻度は高くないけれど、まだまだ頑張ってもらいます。

意外と長く使っているものが多いんですよね。例えば、治療院の制服として着ているポロシャツも2004年の国体の頃に作ったもので、そろそろ20年選手。小学校入学の時から使っているものに比べれば色あせるけど、なかなかのものだと思います。

物持ちいいな、俺。

ということで、今まで本当にありがとう、53年間使ったあの椅子。


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