女子校のオモヒデ①

私は中学受験に失敗し偏差値50もない底辺女子校に六年間通った。あまりに頭が悪すぎる生徒しかいないため、近くの男子校の生徒からは 頼めばやらせてくれると言われるレベルの学校だった。

とにかく学則がきびしかった。すべてがダメだった。
茶髪、ピアス、携帯電話、バイト、運転免許取得、指定校以外のセーター、男子校のスクールバッグ、寄り道、パーマ、男女交際、セックスばれたら退学。
毎朝正門で定規を持ちスカート丈をチェックする生活指導のおっさんがいた。ちな、おっさんは地理を教えていた。

当時は男女交際ばれたら退学だったが、みんな彼氏がいるのが現状だった。当時の出会いは男子校の文化祭に行くことだった。私は中2のときに初めて高2の彼氏ができた。それも出会いは文化祭だった。

ある日抜き打ちのモチケン(持ち物検査
で避妊具もってるのがばれて学長呼び出しになった子がいた。もちろん停学になったが、その二年後に彼女は本当に妊娠して自主退学させられた。しかも高3の夏。あと数ヶ月で卒業のタイミングだった。

は?避妊具もってたら停学だから避妊しなかっただけなのに退学なん?

堕胎するというデマがまわったため頭の悪い女子高生が20人ぐらい集まり、なにを考えたのかカンパ金をあつめだした。

現国の授業中にカンパ金の箱が回ってきたが、私は彼女が嫌いだったから一円もいれずに後ろの席の美香に渡した。

美香は箱に手をガッと伸ばし夏目漱石を数人とり、私に放課後カラオケいかね?と笑いながら言ってきた。

そんな偏差値50もない底辺女子校にいた私はこのどん底から這い上がる術だけを毎日考えていた。

そうだ国立大にいこう。逆転ホームランを打とう。結局国立大にいく人は学年で四人しかいなかった。

つづく

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