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オリジナルイラスト・素朴な家族のシリーズのきっかけや裏話とか込めた想いとか

いつもありがとうございます。
イラストレーターのじゅーぱちです。

今回は、SNSなどに投稿しているオリジナルイラストの何を元にネタを作っているか、何を表現したくて作ったかなどの裏話についてお話ししてみたいと思い記事を書いてみました。
ここでは構図の技術的な考え方とかではなくて、どちらかと言うと「想い」などについて記しています。

オリジナルのイラストは、”素朴な家族のシリーズ””男女の純愛を描いたシリーズ”の2つがあるのですが、今回は素朴な家族のシリーズを紹介致します。
SNSなどでいつもコメントしてくださったりいいねやシェアをしてくださる方々、本当にありがとうございます。
おかげさまでたくさんの方々にご覧頂いたり、嬉しいコメントを頂いたり、とても嬉しく思っています。

▼初めてご覧になられた方は、こんなイラストを描いています!


家族のシリーズを描こうとしたきっかけ

私は3児の父で家族がいます。
そんな私が一番等身大に表現できることが家族についてでした。

特別ドラマティックな事があったわけではありません。
でも結婚して十数年、家族との日常がどれだけ自分を豊かにしてくれたかに気付いて、時には実体験を元にしてイラストとして表現したいと思った事がきっかけです。

でも、そのまま自分の家族を描いているわけではなく、キャラクターを作りそこに物語を想像してシリーズとして描いております。

それでは1作目から順番に紹介していきたいと思います。
どうぞご覧くださいませ!



作品1. 初めての共同作業 10年後の共同作業 末永くお幸せ

家族シリーズの初作品です 。

結婚式でのケーキ入刀は「夫婦での初めての共同作業」と言われています。
この家族もそれから10年が経ち、子供もできて、結婚式では少し頼りなく緊張していた男性も逞しくなりました。
夫婦の共同作業は時を経て、形を変えていきます。

シリーズ最初と言う事もあって、思い入れもありとても気に入っているイラストなのですが、食器を洗う男性は素晴らしいと言うメッセージのイラストだと誤解されないか描き終わった後に少し心配になりました。

SNSなどを見ていたら、過剰に女性の育児が大変だ、家事が大変だとか言う意見が目立ちます。

私自身結婚して10年以上が経ち、大切だと思った事は夫か妻のどっちかが過剰に大変とかじゃなくて、お互いがお互いを尊重してちゃんと話し合い助け合うことだと思いました。

もちろん、気が利いて育児も家事も率先してできるような男性はもちろん素敵だと思います。本当に素晴らしいと思います。
でも、中には深夜遅くまで仕事をしたりどうしても参加できない男性もいます。育ってきた環境で男性が家事や育児に参加することがピンと来ない人も多いかと思います。
私も会社員時代は育児も家事もそんなにしていませんでした。
できなかった時期もあれば、自分の意識が低くてしなかった時もあります。
だから手伝わなくていいとか言いたいわけではなくて、抱える問題は家族それぞれ。そこには神対応の夫も妻も必要もなくて、必要なのはお互いが半歩ずつ歩み寄って、「もう少し家事とか一緒にしてほしい」と、お互いが出したSOSにちゃんと耳を傾ける事で小さく小さく信頼を築いていけるのだと思います。

Webなので潰れて見えにくいかもしれないですが、イラスト内の冷蔵庫には奥さんの仕事のシフト表が貼ってあって、共働きなのが分かります。
普段はなかなか早く帰れない夫が今日は早く帰れたから一緒にするよ、と言っているのかもしれません。毎日しているかもしれません。
ただ一つ言える事は、この夫は奥さんのために皿洗いをしてあげているんじゃなくて、大切な家族と幸せに過ごしていく為に、結婚から10年、形を変えた共同作業を自分自身の為にしています。



作品2. ちいさな ちいさな おきづかい

毎日子供達と接していると、子供達の純粋な優しさに心がほっこりすることがたくさんあります。

ちょっとした自慢ですが、子供達の企画で結婚記念日のプレゼントに小さな劇をしてくれたり、手紙を書いてくれたり、そんな真っ直ぐな心優しさに感動したこともありました。

このイラストのシーンは、休日に夫婦で娘に絵本を読んでいます。
絵本のタイトルは「ちいさな ちいさな おきづかい」。
本を読んでいるうちにお父さんはふと眠ってしまいます。
この絵本にはどんな事が書いてあったのでしょう。スポンジのような純粋さで何かを感じ取った娘は、自分の為に掛けてくれていたタオルをそっと眠ってしまったお父さんにかけてあげます。
そんな娘の真っ直ぐなおもいやりをお母さんは優しく見守っています。

我が家でも母が子供を見守る優しさは底なしで、子供達が誰かを思いやる気持ちを持って育ってくれたのは、ひとえにそんな母親の思いやりを子供達は見て学んでいるんだと思います。



作品3. 娘が撮ってくれた写真

これは、ほぼ実体験を元にした作品です。

地元の綱敷天満宮に家族に行った時の事です。
そこには夫婦で座るとずっと仲良くいられますよ、と確かそんな感じの石の椅子がありました。
そこに妻と並んで座ったところを小2の次女が撮影してくれたのですが、どこで覚えたのかと言うような大人っぽい言い回しやなかなか終わらない撮影に夫婦で大爆笑していました。
撮ってくれた写真には、今まで見たことのないくらいの心の底から笑っている自分と妻の写真が写っていました。

このイラストの中の写真は、斜めに写っていたりきっと被写体だったであろうキリンはちゃんと写っていなかったり、お父さんの頭は切れていたり。写真に詳しい方にとってはただの下手な写真。でも夫婦にとってはきっと最高の一枚です。

何かを表現する時に技術や知識はとても大切です。絶対に軽んじてはいけません。
でも、時にはそれだけじゃない事を子供達は教えてくれます。
そんな体験をイラストにしたかった一枚です。

ちなみにこのイラストは「作品1.初めての共同作業 10年後の共同作業 末永くお幸せ」の続きのシーンで、カウンターの上にあった動物園のチケット、その動物園へ行って帰ってきた後のワンシーンです。



作品.4 夢の中でもなかよしね

このイラストも自分の実体験が元ネタになっています。
何年も前ですが、朝起きたら妻が嬉しそうに写真を見せて来て、そこには私と娘が同じような顔をして向かい合い、さらに娘が私の顔に手を置いて絡まるような形で寝ている写真でした。

嬉しそうな妻の顔が印象的で、どんな気持ちでその様子を見ていたんだろうと思ったのが、このイラストを描いたきっかけです。

気持ちのいい朝、鳥達も見ています。気持ちのいい春や初夏を表現したくてちょっといつもより淡いパステル調のカラーにしてみました。


作品.5 パパどこか知らない?

このシリーズを描いているうちに私の中でこの家族の一人一人に具体的な人格が生まれてきました。
今回は実体験ではなく、浮かんだストーリーから描き起こしました。

娘と仲の良いお父さんは、ちょっとお茶目な所もあって、時々余計な事をしちゃいます。(そういえば私もセミを近づけて「やめて!」と怒られた事があったような気がします笑)
ちゃんと感情をぶつけることができる子供と、ちゃんと「ごめんなさい」ができる父親で、楽しむ時は友達のように楽しみます。

頂いたコメントの中に「そういうことをするから嫌われるんだ」と言うのがあり(ちゃんと私も会話をして、悪意のあるコメントではありませんでした。)そのコメントをうけて、改めて自分は素晴らしい父親とか家族を描きたいわけではなく、普通で素朴で平凡で、時には間違って、そんな時にはちゃんと謝ったり話し合ったりできる家族が描きたいんだなと思いました。


キャラクターについて

登場人物にはちゃんと名前があります。
お母さんが「みどり」さん
お父さんが「だいち」さん
娘が「はな」ちゃんです。
漢字はどうするか、まだ決めていません。

正直どこかで使われてそうなありきたりな名前かなと思ったのですが、込めた想いにぴったりで、大地のようなお父さんと優しく包んでくれるような緑のようなお母さんの間で育つ花のような存在の女の子です。

ちなみにこの娘のはなちゃんは、目や髪の毛にいろんな色を使っています。
キャラクターを作る時に色でそのキャラクターの個性を表現する事があります。
このはなちゃんは、これからたくさんの物を見て体験して自分の個性を育てていきます。
この子はまだまだ何色に染まっていないことを表現したくて、たくさんの色を混ぜています。

イラストを考える時、色々な物語が想像の中で生まれていきます。
この子がどんな風に育って行くのか、自分の中でも楽しみにしたいと思います。


最後に、このシリーズはこれからもたくさん描いていきたいと思っています。
また、これからもご覧頂ければ嬉しいです。
長い文章になりましたが、最後まで読んで頂きましてありがとうございました!


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