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「声春っ!」はじまりました

「Re: Mind」「DASADA」に続く日向坂46主演ドラマ「声春っ!」の放送がいよいよ始まった。今回はメンバー全員ではなく、ドラマ選抜メンバーのみの出演。と言いつつ、一話目から富田鈴花が(カメオ)出演を果たしている。ウワサを聞く限りだと、新三期生あたりが後半の追加キャストで登場しそうな予感。まだサプライズがある気がしている。

お話はと言うと「DASADA」のフォーマットをほぼ踏襲し、ゆりあのファッション業界へのあこがれが、そのまま声優に置き換わったような内容。夢に向かってがむしゃらに頑張る女の子たちの青春ドラマになりそうだ。日向坂46のエネルギーを余すことなく見せてくれることだろう。

主人公のめいこを演じるのはみーぱんこと佐々木美玲。「DASADA」では嫌味な優等生(実はポンコツ)の役だったけど、今回は引っ込み思案な漫画オタクの女の子。第一話クライマックスで見せた泣きの演技がとてもよかった。現在配信中の「賭ケグルイ 双」のトチ狂った奴隷役とはだいぶギャップがあるが、どちらもうまい。地声のトーンのせいか影のあるキャラクターが似合うようだ。ガツンとパンチのある芝居をするタイプではいまのところないようだけど、安定感があり、まったく危なげがない。これからの演技仕事も期待大だと思う。

ダブル主演的ポジションのまなは丹生ちゃん(丹生明里)が演じる。思ったよりそのまんま丹生ちゃんだった。そこにいるだけで花が咲いたように明るい空間を作ってしまう彼女だけれど、それはテレビドラマの世界でも同じのようだ。第二話では若干シリアスな演技も見られるようなので、楽しみにしておこう。

また、「DASADA」に続き重要キャラのあまねを任された渡邉美穂はさすがのパフォーマンス力。小坂菜緒が憑依型の天才だとしたら、彼女は作品の世界観を表現する天才だと思う。表情や声色、会話のテンポに至るまで、ふだんの彼女を知っているからこそ、うまいなあと感心してしまう。第一話のラスト、校長先生に怒られて、どうしてめいこが褒められるんだ…と悔しさと孤独感をにじませる姿は、思わずぐっと来た。なかなか歯ごたえるのあるキャラだと思うが、彼女ならきっと乗りこなせるのだろう。もちろん彼女よりうまい女優はいくらでもいるけど、もっと高みを目指せると思う。

「声春っ!」は当て書きのキャラクターが多いようだ。「DASADA」にはほとんどなかったので、アプローチを変えたのだろう。上村ひなのや河田陽菜は本人のイメージそのままだった。金村美玖は声の演技が少々苦しく、正直、演出の意図が理解できない。わざわざあれにする必要あった?今後の答え合わせに期待しよう。おたけ(高本彩花)の寮母さんも「DASADA」朗読劇のまほぽよのキャラを丸ごと引っ張ってきたような設定だったけど、振り切っている上に可愛かったのでオーケー。しかし、彼女にも裏がありそうな気配だ。

全体を通してみると、第一話は「DASADA」のほうが面白かったと思う。「声春っ!」はシチュエーションの面白さに振った結果、若干の継ぎ接ぎ感が否めないのは事実だ。それぞれのキャラクターを楽しむというより、ツッコミどころの多い学校の描写が中心になっている。キャラクターの顔見せもそこそこに、めいことあまねの対立でいきなり展開を持ってきたのは予想外だった。生卵バトルはさすがにビジュアルが地味すぎると思う。また、もうちょっと人物理解の時間がほしいところだが、それは第二話目以降に用意しているのかもしれない。「沢山の夢と、沢山のバイバイの記録。」というキャッチコピーがとても気に入っているので、今後の展開にも期待だ。

ところで、主題歌の「声の足跡」がドラマ内で初解禁された。正直、あまりピンときていない。今回のシングル収録曲はしっとり系が多いのだろうか?サプライズはみーぱんと丹生ちゃんのダブルセンターである。カップリング全体曲で表題曲とセンターを変えるのは初めてのことだし、そもそもダブルセンターもグループで最初の試みだ。二列目までにドラマ選抜メンバーを固め、渡邉美穂を裏センターに置くなど、これまでの冒険しなさに比べると結構新しいことをやっているように思う。ゴールデンウィーク最終日にはミュージックビデオが公開されるらしいので楽しみにしよう。

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