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undead 404

すっぴんがすっぴんっぽくない女の詐欺メイクを謳う動画や、ただ眉毛がぼさぼさだったりちょっと太ってても愛らしいような全然直視できる幼少期からの劇的ビフォーアフター(笑)垢抜け女の動画みたいなものを見る度に過去の自分を「お前はもう少しなにか出来なかったのか」と詰めたくなる。
希望した幅に糸を縫ってもらったあの瞬間、世界がキラキラして見えた。こんなにも素晴らしく美しく嬉しく感じる痛みや異物感がこの世にあるのかと驚いた。でもそのキラキラは、ダウンタイムの腫れとともに引いていった。二重に糸を挟んでいても私は私だということに変わらなかった。
二重にしてから可愛いと褒められる機会が増えた。好きな人はセフレになった。

今猛烈に受けたい、眉毛アートは12万円
過去の私なら2、3ヶ月あれば切り詰めなくても余裕でむしろ多少贅沢に過ごしても施術を受けに行ける。そうやって綺麗をつくってもらっても私は私なのだ。また同じことの繰り返し。もう結果は分かっている。欠陥しているのは私の性分のほうだ。

あの時間は虚無で自分や相手が気持ち悪い瞬間もあってなにやってんだって感じだったけど、確かに満たされていた。
会う度にチーズケーキを買ってきていたおっさんはチーズケーキが好きなのかなって思っていたけど初回のお迎えの車内でわたしがテキトーに好きな食べ物がチーズケーキだと話していたのだった。最近思い出した。そういやみんな車内で大森靖子を流していたりこの歌詞が(じゅさん)ちゃんみたいだねとかピンクのギターを1本買ってくれた。私のすきな音楽を聴いて私が生きてきた今までを想像してくれていたのだ。
下品でも、確実にあの時間はあったのだ。過去の思い出なんかでは無い。戦争と同じだ。確実に、そのとき、あったのだ。

旬が過ぎて堕ちてしまっても怖くない私が選んだから。

いまの自分で創り出せる最低限の自尊心を振り回してもあっけなく散ってしまう。

アレが悪い、コレが悪い
私が、すべて。悪いの。悪さをもっと解像度高めて分かりやすく教えてよ。
おみくじや占いみたいにさ、悪いことが起きたら全部運勢のせいにしちゃえば生きやすいんかな。妖怪のせいかもね。
なんかの罪で、前世の罰で。
全部無かったことにしてくれるピンクの鈴、今年も買わなきゃなーー。


好きだったセフレはずるかった。
エチケットという盾で絶対にゴムをつけていた。私にはなにも残らなかった。


わたしは愛を上手く返す能力が本当に乏しい。
愛が下手なんです。いつも。
本当にごめんね。


全てベットして全て失えよ

私みたいに


愛に逃げるしかないね
相殺

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