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道産子カナダ人農家の創作部屋(小説•エッセイ)

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畑仕事の傍に思いつくアイディアをマイペースに形にしています。ごゆるりとお楽しみくださいませ^_^
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記事一覧

【詩】 土讃詩(つちさんし)

土はキャンバスに似ている、といえなくもない。 土の上でなら、自由な采配で様々な種類の種を…

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【短編小説】 ユニバース ==≒=≒=≒=≒==≒==≒=≒=≒=≒= エレキギター

 よう、よく来たな。良いアジトだろ? ヤニ臭いのが玉に瑕だけど。  まあ、その辺のアンプ…

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【エッセイ】 カシスジャムと約束

 北海道函館市の隣町、自然豊かな北斗市に僕たちの小さな農園はある。ほとんど耕作放棄地と化…

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【短編小説】 天国と煉獄の境界点 ー少年と子ウサギの物語ー

 生きていることとは、暖かくて柔らかいこと。死んでいることとは、冷たくて硬いこと。  こ…

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【エッセイ】 忘れ者な僕の、忘れ物にまつわる話

 僕は忘れ物のA級常習犯だ。僕以上のツワモノにはいまだかつてお目にかかったことがない。(…

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【短編小説】 木の精霊 ー「星の王子さま」冒頭文のオマージュー

 六つの時、庭のツツジを観察していて、気がついたことがあります。木は、長い期間じっと佇ん…

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【エッセイ】 祖父母の足跡 ー本について思うことー

 幼い頃から集団というものになかなか馴染めず、ことあるごとに孤立してしまう僕が、人恋しさに悶えるいくつもの夜を乗り越えてこられたのは、ひとえに本のおかげだ。  小説、エッセイ、紀行文、指南書、詩集。どのような様式であれ、本には書き手の最も純粋な本音がぎっしりと詰め込まれている。細やかな感情の息遣いが、しっかりと刻みつけられている。  僕は、「本」は「人」だと考えている。だから僕にとって、本を読むこととは、ニアリーイコール、時空を飛び越えて執筆時の書き手に会いに行くことなのだ。

【短編小説】 「インスピレーションの女神様」が備え持つ特質を、人間行動科学の見地…

 インスピレーションの女神様は、なかなかに意地の悪いお人だ。  僕は半裸姿で座布団の上に…

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