[横浜市]保留児童が多いエリアは何が問題なのか?

前回の記事で横浜市の保活の厳しさを確認した際に、日吉・綱島駅周辺、戸塚駅周辺、横浜駅周辺で保留児童が多いことがわかりました。ここではなぜこれらのエリアで保留児童が多いかについて確認しました。

区全体の問題なのか?

横浜市の人口統計を使って未就学児の人口を比較して、対象となる以下3区について、区全体で何か課題がありそうかを確認しました。

  • 港北区(日吉・綱島駅周辺)

  • 戸塚区(戸塚駅周辺)

  • 西区(横浜駅周辺)

まず未就学児の人口の観点では、港北区は横浜市の中で突出していました。一方で、戸塚区は全体の3,4番手、西区は市内でも人口が少ない区と言えそうです。

いくら人口が多くても、保育園の枠が多ければ保留児童は発生しないので、次に保育園の定員を確認しました。そうすると港北区は定員枠も市内トップ、戸塚区は市内3番手、西区は市内16番手と人口ランキングとほぼ同じ結果になりました。

見方を変えて、認可定員の人口カバー率(=認可保育園の定員÷人口)として確認すると、港北区は人口カバー率トップでした。つまり、人数は多いけれど、認可保育園の定員も十分多いので、区全体としては特に大きな問題はないと言えそうです。戸塚区も同様に市の平均よりは人口カバー率が高いので大きな問題はなさそうと言えます。一方で、西区は市内でも人口カバー率が低いので、認可保育園の定員確保が進んでいないのかもしれません。

ここまでで港北区と戸塚区は区全体としては問題なさそう、西区はもしかすると区全体として人口に対する認可保育所の定員が不足しているかもしれないとわかりました。

区内の一部エリアの問題なのか?

ここからは港北区と戸塚区を中心に、なぜ区全体では問題なさそうなのに保留児童が発生しているかを深掘りしていきます。具体的には、特定エリアで人口が急増していれば、その地域で保留児童が発生しやすいのではないかと確認しました。

港北区

港北区の未就学児の人口変化を確認したところ、箕輪町で急激な人口増が発生しています。2020年と比べて、2021年は0歳~5歳が190人増加、2022年は407人増加しています。これだけ増えていると需給のバランスが崩れて保留児童が発生してしまいそうです。

港北区箕輪町は日吉駅の南側に位置するエリアです。ここで人口が急増しているのは大規模マンションのプラウドシティ日吉ができたことが要因のようです。

戸塚区

戸塚区も同様に確認すると、吉田町で未就学児の人口が急増しています。

戸塚区吉田町は戸塚駅の東側に隣接するエリアで、こちらも直近でHillside Forest横浜戸塚ができているようです。

(参考)西区

参考までに西区も同様に確認したところ、西区では伊勢町と花咲町で未就学児の人口が増えているようです。


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