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山嵐4

ところで、明治32年ころ福岡で四郎の友人が天眞館という道場を経営していた。この道場から戦後武田流合気之術18代宗家(後に43代宗家)を名乗った大庭一翁(武幸)が出ている。武田流は新羅三郎義満を流祖とし甲斐武田家代々伝承されたとする流儀である。天眞館と四郎の関係は知られるところであったから、天眞館に伝わっていた半身投げは大東流技法であることが判る。
では、本当の、つまり大東流の山嵐の技法について、書いておく。
四郎の山嵐は、簡単にいうと、裏入身で相手を崩し、柔道式の足払いで投げ飛ばすという技である。すなわち、四方投の裏入身(第1か条)+入身の足払い(第2か条)の複合技で、第6か条合気柔術(御信用之手)になる。
正面打に対し十字受から連続四方投とする技法、袖取(対柔道)から相手の腕下を抜けて入る技法がある。変化は多数あるが、いずれにせよ大東流の代表技法四方投の応用技法なのである。

山嵐の2(ひじ取裏入身)


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