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合気二刀剣のこと6

中伝
二刀対太刀
第1か条 十字締
第2か条 十字極(十字締虚実)
第3か条 右刀で払い左刀で斬る
第4か条 左刀で払い右刀で斬る
第5か条 十字締、左右転身、回刀

解説 我二刀、すなわち俗に言う二刀流の使い方です。両刀を交差して受ける、押さえるという二刀の象徴的な使い方です。この十字締は心形刀流にも同形があり、新陰流兵法にもあります。

新陰流兵法では、天狗抄において、二刀、二刀打物(投げ太刀)の勢法があり、ここでは二刀破りを教えています。また、長岡房成が制定した試合勢法の中には、二刀で勝つ両刀3勢法、二刀破りの火砲勢5勢法があります。

この中段5か条が合気二刀剣の中核技法となります。二刀を十字に交差して構えを新陰流兵法では、円曲に構える(円曲勢)といいます。この形は旗を交差して掲げているのに似ていることから旗門勢とも呼ばれ、虎乱(こらん)の構えともいいます。試合勢法によれば、上記両刀の2本目が円曲という勢法で、「円明流の裏の勢法である。玄信が作ったものを後世、増補したものであるが、両刀の術の秘はすべて、これに尽きる。味わうべし。」とされています。なお、円明流とは宮本武蔵玄信の若い時代の流名で、晩年のそれは二天一流といいます。

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