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【福島 浜通りの記憶】福島第一原子力発電所で『廃炉』の見学をしました!

南東北エリアの大杉遥です。
2023年11/11、双葉郡に在住する情熱クラブのメンバーと一緒に、福島第一原子力発電所(以下、第一原発)の見学に行きました。
この記事では、今の第一原発について、見学してわかったことや感想をお伝えします!

第一原発では、2011年3月に発生した東日本大震災の地震と津波による被害を受け、発電所の地下に配備していた非常用発電機が津波で浸水したことにより、原子炉がある建物に電力を供給できなくなりました。
その結果、発電時に用いる燃料を『冷やす機能』を維持できなくなり、水素ガスによる『爆発』と燃料が『溶ける』という事象が起きました。

水素爆発は、バリアの役割があった原子炉や建物の壁を破壊し、周辺地域に『放射性物質』という放射線を発生する能力のある物質(ヨウ素131やセシウム137などの放射性元素)を拡散する事になりました。これは、広い範囲・長い期間に渡る人々の避難に通じています。

今、第一原発は何をしているのか?どんな状況なのか?近くに住んでいても、その様子はわかりにくいものです。
東京電力ホールディングス株式会社では、廃炉の様子を知ってもらえるように、福島県在住の方を対象に『福島第一原子力発電所 視察・座談会』を開催しています。今回は、こちらの視察座談会に参加しました。
私は、今年の6月にも参加しており、2回目の見学となりました。

見学でわかったことは、『廃炉の作業は少しずつ進んでいること』です。
世の中には、「廃炉は全く進んでいない!本当に廃炉できるのか?」という意見もあります。
今回の見学で印象的だったのは、2号機の隣に「大きな構造物」が組み立てられていたことです。
この構造物は、「燃料デブリの性能評価に向けた試験的な取り出し」に向けて行われている作業です。

事故で溶け落ちた燃料は、燃料デブリと呼ばれます。
燃料デブリは、どんな元素、化学組成で構成されていて、熱耐性や強度など、どんな性質を持っているのか?を調査するために、まずは、ほんの少しの燃料デブリを取り出すことが課題です。
ずっと課題と言われているのは知っていましたが、「本当にできるのかな?」と半信半疑な気持ちがありました。ですが、2回目の見学を経て、自分の目で見て「燃料デブリの試験的な取り出しに挑戦する」前向きさを知ることができました。

近くにないものの変化はわかりにくいです。また、近くにありすぎても何が変わったのか気づけません。
だからこそ、発電所内に普段立ち入らない人たちが定期的に現場を見たり、東京電力の方々と意見交換をする必要があるのだと思います。

地球科学分野の「長尺の目」を用いた思考によると、2035年から前後5年、南海トラフ巨大地震の発生が予測されています。地震と連動し、火山噴火など誘発される災害も多いと言われます。
第一原発の「廃炉」を2030年までにどこまで達成しているのかということも、今後の自然災害による複合災害を減災するために、国の課題として真剣に取り組むことの一つではないでしょうか。

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