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三河宇宙造船所 宇宙への軌跡 第16回「アウト・オブ・スペース」

1965年3月18日 木曜
■ボスホート計画 ボスホート2号 ソ連
人類初の宇宙遊泳を行ったアレクセイ・レオーノフ宇宙飛行士。
約10分間の宇宙遊泳を。
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10899_leonov

1965年6月3日 木曜
■ジェミニ計画 ジェミニ4号 アメリカ
エドワード・ホワイト宇宙飛行士22分間の宇宙遊泳を。
http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/gemini_program.html

1965年8月19日 木曜
■百式計画 三河5.1号 日本
向井乃秋宇宙飛行士
米ソに追いつこうと三河宇宙造船は目標である100km上空の宇宙を目指しロケットの建造を無事終えた。
「この日のために」と宗弐郎は打ち上げ場を眺めていた。
我々は彼らに追いつくために。そして一企業としてこれからを見据え。

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写真:ロケット棟 打ち上げ場 トラッキングステーション 滑走路 これらが刷新された。手空きの建設会社を集中投入。

そう、我々は企業だ。飛翔し、技術を蓄積。そしてその技術を別の形へ変え市場に。市場は我々に様々な依頼を求め、我々はそれを受け、そして資金と更なる技術の蓄積を繰り返す。
ジーンン・カーマン。彼の本業を発揮する。

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写真:ムービング・パーツ・エキスパート社。数少ないわりとまともな企業からも依頼が舞い込むようになった。これもひとえに日々蓄積した実績の結果。

「合わせて、此方も」

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写真:プロポダイン社。ボヤ騒ぎが発生し困っているらしい。企業内の安全意識がこの頃はまだまだ至らないことが・・・おい、ちょっと待て。

「おい、ちょっと待て。なんだこの企業。ソ連だろ?」と宗弐郎。
「いえ、違います」とジーン・カーマン。
「違うくないだろ。共産圏の匂いが凄いぞ」と宗弐郎。
「いえ、そんなことはありません」とジーン・カーマン。
「そんなことはありませんって、国営企業というかロゴが共産圏そのものじゃ」と宗弐郎。
「いえ。まあ、仮にそうだとしても、宗弐郎、70km以上上空にイデオロギーは存在しません」とフォン博士。
「いや、そうは言ってもだが」と宗弐郎。
「向こう、宇宙はイデオローで対立出来るほど我々人類にとって寛容な環境ではないんです」とフォン博士。
宗弐郎は上手く丸め込まれたような考えも浮かんだが、経済活動を思考の既発に。契約を結んできたこの結果を受け入れ、本来の目的100km上空へ到達することへウェイトの設置、重心位置を変える。
「判った。この件は君らの方に任せる」

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写真:三河5.1号 あの巨大なBACC固体燃料ブースターを取り付けても余裕があります。

三河5.1号
1)BACC サンパー 固体燃料ブースター2基搭載
2)SC-9001 サイエンスJr.
1)について
でかいよ。でかいよ。
以上。
2)について
株式会社伊能光学が何か怪しい計測機器を持ってきた。仰々しい感じだけど、難解なふりをした計測結果を習得可能。
「宇宙で計測した」というキャッチコピーで相手へ売り付けろ。

「乃秋、いいか、対流圏を越えるまでは大人しくしておくんだ。一度火が点いたら燃えっぱなしのブースターの加速中に無理な姿勢制御をおこなった場合、制御が難しくなる。いいか、対流圏を越えるまで急な操舵は止すんだ」と、ジェバダイア飛行士。
「OKジェバダイア」
「気圧計が一桁に落ちたら動き出せ」
「OK OK」乃秋の声色は冷静を装っているが、好奇心と緊張に包まれていた。
「大丈夫だ。今までも上手く行ってた。その為に我々は尽くしてきたんだ」とジェバダイアは彼女の座った目に自分の目が合うよう立ち位置を変更した。
「それでは、これで飛ぶんだ乃秋」とフォン博士。

1965年8月19日 木曜 午後2時
三河5.1号
https://www.youtube.com/watch?v=x0fgKAk_Ca4

次回予告『100 →』

バイクを買うぞ!