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まちづくり幻想と海士町

木下斉さんのまちづくり幻想を読んだ感想です。

北村森教授の地域おこし実践論のの授業ではでは成功例のみが取り上げられていて、なぜ地域おこしが失敗するかはあまり詳しくは書かれておらず、とても気になっていたのですがまちづくり幻想ではそれがたくさん書かれていて疑問が解決しました✌️

印象に残ったところは地域創生の失敗を量産する3つの要素で、

・地域創生の方法の他人から与えられた答えを求めて成功事例を視察
・行政は予算をとるのが仕事だと行動する
・国が全国各地を救おうと成功事例の横展開
というものです。

成功事例を横展開すればみんなが幸せになれるという幻想は、全員で不幸になるのにつながるというのが恐ろしくて印象に残りました。。
増えすぎたゆるキャラやB級グルメ、どこもかしこもワーケーション支援などが当てはまるのだなと。

まちづくり幻想を読んで地域おこしにさらに興味が出てきたので、卒業研究ではビジネス系のことをしようと考えていましたが地域おこしの卒業研究もしてみたくなりました。


そしてまちづくり幻想を読んだ後にこちらの稼ぐまちが地方を変えるを読んで、海士町がなぜ地方創生の最先端を行っているかよくわかりました。

海士町の地域おこしは

・民間主導

・覚悟を決めて取り組まれている

・他所の真似をしない

他にも色々理由はあると思いますが、主にこの3つかなーと。

島留学も海士町発祥で全国に広がってますよね。

しかしどこも同じように横展開してしまうと、海士町など魅力のある島や地域にしか生徒が集まらなかったり定着しなくて差が出てきてしまうのだと思います。

まちづくり幻想では失敗した自治体が書かれていますが、個人的には失敗する自治体も必要なのではないかと考えています。

というのも人口は減りつつ一方で極端な話全てのまちが人口のV字回復というのは無理な話なので、表現は良くないですがどこか無くなる必要のあるまちが出てこないと日本全体が成り立たないのかなと。

残念ですがエネルギーのある魅力的な良い自まちしか残れなくなっていくのが今後の日本の現実なのでしょうか。

ともかくずっと知りたいと思っていた地域おこし失敗のメカニズムが少しだけ理解できたと感じたので読んでよかったです。

他にも木下さんの本をたくさん借りたので読んでいって地域創生の解像度を高めていきます。

最後まで読んで頂きありがとうございました🙏

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