水谷恵子

よしなしごとをつぶやくnote

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    出会った草花についての記録

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老若男女、国籍も適度に入り混じって

夕暮れ時、川にスカートの裾をひたしながら、若者が深瀬に飛び込む姿を眺める。釣りができない子どもの悲しそうな顔に気づきもせずに、かわりばんこに繰り返しどっぽーんじゃっぷーん水しぶきをあげる陽の者たち。わたしと娘は当事者ではないので、感情は凪いで明るくも悲しくもない。穏やかな夏の日暮れだ。川はいいな。

    • これから川へ行く

      川の近くで育ってきたせいか水辺に寄ると心がすーっとする。今日と明日で8月も終わる。暑くてもこれ以上脱ぐこともできないし、夏は苦手だ。娘とこれから川へ行く。

      • この世界の(さらにいくつもの)片隅に

        日本映画専門チャンネルで放映したものを、録画して鳥肌を立てながら観た。 わたしは広島県に生まれた。父は転勤族だったので、広島で過ごしたのはほんの数年。でも祖父母や親せきがいてくれたので、広島は心のふるさとだと言える。 胸の詰まる映画だ。

        • 言葉に詰まる

          娘が急性アルコール中毒で病院に搬送された。かける言葉がない。

        老若男女、国籍も適度に入り混じって

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        記事

          ラタトゥイユ

          ラタトゥイユは、NHKきょうの料理で谷昇さんが教えてくださったレシピで作る。ちょっとひと手間、切った夏野菜に塩をしておくってことがとても大事。色上りもいい。味もいいのは浸透圧の関係なのかな。

          ラタトゥイユ

          海に入りにくい

          50歳を過ぎている。ひとりで行動するのが好きだ。ひとりでだって海にざぶざぶ入っていきたいんだけど、ちょっとためらう。今年も海に浸かりそびれてしまうのだろうか。

          海に入りにくい

          あんまり暑いから

          日本って地理の授業で習った気候じゃなくなっている気がして、ネットで世界各都市の最高気温とその日の最低気温を調べてみた。一番暑いのは、イラクの首都バグダッドやエジプトのカイロだ。南欧スペインのマドリードも暑い。40℃を軽く超えている日が続き、最低気温も30℃より下へ下がらない。 日本は、大部分のエリアが『温暖湿潤気候』であるはずだけど、この8月に限って言えば、シンガポールとかタイのバンコクと気温の上がり下がりが似ている。今日なんかはむしろあっちの方が数℃涼しい。 どんどん四

          あんまり暑いから

          海辺にて

          シウマイ弁当を食べながらトンボが飛ぶのを見ていた午後

          こんなふうな

          犬を飼っていました。もっと手を尽くしてあげたかった。たくさんの喜びをあげたかった。

          こんなふうな

          かき氷色

          百日紅の色のバリエーション、かき氷に似ている。イチゴ色、イチゴミルク色、みぞれ色、バイオレットリキュール色。散ってしまう前に写真を撮りに行こう。

          小野リサ Concert 2023 at 関内ホール

          20年近く行っていなかった小野リサさんのコンサートへ。ボサノヴァはもちろん、ジャズのスタンダード、国内外のポップスを縦横無尽に唄うあたたかい歌声に包まれて、心の澱がさらさらと流れていく気がした。 そんな魂の解放はどこか予想できていたような気がするのだけど、想定外だったのは、すばらしい演奏陣。途中、リサさんが「So exciting……」とため息まじりにもらしたくらい、歌い手も聞き手も弾き手吹き手も混然一体となる時間が何度も訪れた。 どの曲も素敵だったけど、ウクライナ出身の

          小野リサ Concert 2023 at 関内ホール

          夏休み終了へのカウントダウン

          子どもたちの長い休みも残すところあと約1週間。一日三食のごはん作りに発狂しそうだった人もいれば、朝のばたばたがなくて幸せを感じていた家族もあったことだろう。 もしも今のわたしのままで、子ども時代の夏休みをやり直せるとしたらどうするだろう。8月の末日に涙を流しながら、起こってもいない絵日記の捏造をもう一度やるのだろうか。それともクールに7月中にすべての宿題を終わらせようと、起こったらいいなの未来日記の捏造をおこなうのだろうか。どっちもいいな。一年ごとにいろんなパターンをやって

          夏休み終了へのカウントダウン

          写真は撮影者の心を映し出す

          孫は目の中に入れても痛くない、とか。確かにかわいい。現場の第一線を退いた身として関わる子育ては、本当に気が楽だ。怪我がないように病気にさせないように気をつけてだけいればいい。 でも後から見返してみると、ついつい娘にピントが合っちゃってるんだよなぁ。

          写真は撮影者の心を映し出す

          『赤毛のアン』2015年カナダ

          ケーブルテレビで放送されていたものを録画して視聴。アンが次に何をしでかすのか記憶にあるので、事件が起こる前に胸が痛くなる。この切なさやるせなさは、『君たちはどう生きるか』を観たときに感じた痛みと種類が似ている。長い間『赤毛のアン』を観たり読んだりすることを敬遠していた。生まれ変わりがあるとして、どんなに悲しい未来が待ち受けているとわかっていても、もう一度アンは同じ登場人物に出会う人生を選ぶだろうなぁと思える愛の物語だ。そういうところがひりひりの素。避けてしまっていた。 さて

          『赤毛のアン』2015年カナダ

          キレハノブドウ

          側溝に野ブドウの固い実りを、見上げればイチョウに鈴生りのギンナンを見つける。草花は、強い太陽と高い湿度の中で力を蓄えつつ、着実に次の季節への準備をしている。毎年、お盆を過ぎる頃には秋の気配がする。足を使って出歩く元気が湧いてきて、静かにそして生真面目に育まれた小さな秋にやっと出会える。どこかから焚火のにおいがする。わたしは煙の香りが好きだ。マスクをはずして歩いていると感じていた罪悪感のようなものが、ようやく最近薄らいできた。季節の移ろいを五感で感じていきいきと生きていきたい。

          キレハノブドウ

          流れる景色をゆっくり巻き戻す

          四季折々の草花を見つけてはじっと眺めてしまい、運転がおろそかになる。ここ数日は、この百合の群生の前を何度か通っては目を奪われていた。渡英している娘の猫シッター最終日の今日、車を降りて近くまで寄ってみる。「テッポウユリ」と頭の中で呼んでいるこの百合だが、いざ写真をつけて文章をさあ公開という段になって、(おまえさんは本当にテッポウユリ?)と思う。テッポウユリ - Wikipedia どうやらタカサゴユリというらしい。楚々として美しい。流れる景色を無理矢理に巻き戻し、出会い直してみ

          流れる景色をゆっくり巻き戻す