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「フェードアウトなわたしが向きあえた たったひとつのこと」

初めてnoteを書くので、まずはわたしの人生がいかにたくさんのフェードアウトのくりかえしでできていたかをお話ししたいと思います。


自分の自信のなさからくる自己防衛の、なさけなぁ~い、と~ってもカッコ悪いはなし

4歳のとき、友達のおうちでおかあさんごっこをしていたわたし、初めましての子がそこに混ざっていて、その子が「お父さん役がいなきゃ、おかあさんごっこにならない」って言いだしたものだから、順番にお父さん役をすることになった。『わたしはいつもおねえさん役だったのに、無理、そんなの無理、ぜったいにお父さん役とかできないし…』わたしはソッとそこからフェードアウト。自宅から少し離れたおうちだったので、いつの間にか消えた4歳児に、たぶん大騒ぎになってあとで母に叱られた気がする。

5歳のとき、カトリック系の幼稚園に入っていたわたし。教室から礼拝堂に移動するとき先生が、「誰でもいいから二人一組になって手をつないで」って言うから、大好きな男の子のほうへ、もじもじしながらゆっくり近づいて行くと、クラスで人気者の女の子が『スーッ』と入ってきてその子の手を『ギューッ』と握ったので、わたしは『スーッ』とフェードアウト。
さすがに家には帰らなかったけど、列の一番うしろにまわって一人で『ソーッ』と立っていた。
 コワッ(-_-;)

小学校では、ひとつ年下の仲良しの子と一緒に帰ろうと、門のところで待っていると、その子は楽しそうにクラスメイトとおしゃべりしながら出て来た。目が合って、手を振ろうとしたその瞬間、クラスメイトはその子の手をひっぱって耳打ちをすると、二人とも下を向いて歩き出した。その姿を見てわたしはそこからフェードアウト。
その子とは登校も一緒にしなくなって、帰りに門で待つこともなくなったし、学校から帰ると毎日いっしょにあそんでいたのに、二度とあそばなくなって・・・・・・それっきり。

中学、高校も部活に入ったものの、いずれも2年生でフェードアウト。
理由は部長とか副部長の重責から逃れようとしたのか、多数決で部長じゃなくて副部長になるのがカッコ悪いと思ったのか、これは実のところ自分でもよく覚えていない。

こんなふうに、私の人生はフェードアウトしがちな人生

そこだけ切り取ると、すごくおとなしく引っ込みじあんな女の子だったように思われるのかもしれないけれど、たぶんそんなことはない。
ただ協調性に欠けていて、むしろ気も強い、承認欲求も強い、そこそこめんどくさいタイプの女の子だったんじゃないかなぁ。
だからフェードアウトの原因は、その承認欲求の裏にある、とってもカッコ悪いプライドのせいにちがいなくて、自分の未熟さや、不器用さ、頭の悪さがバレちゃうと思った瞬間や、自分が傷つくかも・・・・・・って思った瞬間にスーッと自己防衛手段としてフェードアウトしてしまったんだと思う。

もしもね・・・・・・
やりたくないお父さん役がまわってきても、「ねえねえ、いいこと考えた!お父さんってじつは女だったってことにしない?」そう言っておねえ言葉でお父さん役やって友達を笑わせちゃう『陽気さ』

好きな男の子と手をつなげなくても、2番目に好きな子と手をつなげなくても、一番後ろの喋ったこともない子と手をつないで楽しくおしゃべりできるような『知恵』

仲良しの子が、ほかの友達と目の前を知らんぷりして通り過ぎようとしても、そこで「一緒に帰ろ」って声をかけられる『勇気』

そしてそのすべてが上手くいかなかったとしても、その時は泣いたり、愚痴を言ってもいいから、上手に立ち直って笑えるようになる『スルー力』

こういうものをあの頃の自分が持ってたら、どんなに楽しい幼少期がすごせたかなぁ、なんて思うことが多々あったから、こういう"キラキラとした言葉たち"に無縁なわたしが、人生の中で唯一フェードアウトすることなく(たぶん)向き合ってこれたのが、わが子とのじかん。
「フェードアウトしなくてもへーきだよ」を伝えたくて向き合ってきたじかん。

子どもが二人とも成人(長男24歳、長女20歳)した今、それをとりあえず『子育てのゴール地点』と言っていいものなら、わたしはこのゴール地点でひと息つきながら、今まで走ってきた道のりをなつかしく振り返る感じでこのnoteを書いていきたい。

だれの役にも、何の役にもたたないかもしれないけれど、もし子育て中のママが「こんなテキトーな子育てでも、子どもって育つんだ」ってホッとしてくれたらいいな、とか振り返ってるわたしがウルウルメソメソしてきたら、心の中で『うんうん、わかるよ』なんて共感してくれたらうれしいな、なんて思いながら。

だってしつこいようだけど、わたしにとってはこれが唯一、人生でフェードアウトせずに向き合えたことだったから。

そんなわたしが初noteを書くにあたって背中を押してくれたのがくりこさんときょうこさん。おふたりに感謝しながらnoteを続けていきたい。

まずはこのnote、フェードアウトしないで書き続けたいわたしです。



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