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カラオケ行こ!に沼落ちした話

2月に入ってからカラオケ行こ!の沼に落ちてしまいました。オタク気質な人間なので、他にもわー!好き!と熱中したものはたくさんあるんですが、久しぶりに生活しながらずっと考えて、ニヤニヤしちゃうレベルでハマっています。これだから人生は楽しいんだよなあ。

カラオケ行こ!は言わずと知れた大人気漫画。2019年にコミティアで販売され、2020年にKADOKAWAから単行本化されました。2024年1月から実写映画が公開されています。

いや、存在は知ってたんですよ。あー人気の漫画なんだろうなあと思ってはいた。ただ最近自発的に漫画を読む習慣がなくて、アニメ化されているもの以外の漫画をあんまり読んでいなかったんです。

存在は知ってるけど、読んでないという状態で発表された実写化。おお!脚本が野木亜紀子さんじゃないか!これは見たい!といそいそと見に行きました。

見にいく前から口コミも読んでいて、原作ファンからも割と好評っぽい。原作を知っていると原作と比較する見方になってしまうので、せっかくなら映画を先に見て楽しんでから漫画を読もうと決めて見に行きました。

ちなみにざっくりとしたストーリーを説明すると変声期に悩む合唱部部長の岡聡実くんに、カラオケ大会でビリを回避したいヤクザの狂児が歌の指導をお願いするというお話し。たびたびカラオケで歌の練習をするうちに、2人の間には奇妙な関係性が生まれていきます。

映画めちゃくちゃよかった。中学生の感情の機微が、ヤクザと中学生という異様な組み合わせによって昇華されていく構成がなんとも美しい。逃げたかったら逃げてもいいよというメッセージを受け取りました。映画カラオケ行こ!は中学生の青春映画だった。

帰ってきてすぐに原作を読んだ。原作のカラオケ行こ!は聡実くんと狂児の関係性に重きを置いて、細かなやりとりや心情描写を踏まえると、ただの友情ではないなにかがあることを予感させる作りになっていました。

そして続編のファミレス行こ。では東京で大学生をしている聡実くんのもとに、たびたび狂児が訪れ一緒にご飯を食べに行くようになります。LINEで連絡を取り合って、ご飯を食べながらたわいもない話をするだけなんですが、2人とも会いたいからわざわざメッセージを交わして会っているというのが伝わってくる。

そもそもカラオケ行こ!は、漫画のジャンルとしてはBLに属すると和山先生が過去に発言しているので、BLマンガではあるのです。ただこの関係をBL=恋愛感情だと言葉で定義してしまうのがすごくもったいないと感じるほど、2人の間に繊細で特別な関係がある。

そしてファミレス行こ。の聡実くんは普通の大人になるため、ヤクザの狂児と会うのをやめないといけないと葛藤している。でもそんな聡実くんは想いとは裏腹な行動をしてしまう…(ファミレス行こ。上巻を読んでください)

そもそもカラオケ行こ!もファミレス行こ。も、説明セリフや描写が本当に少なく、ものすごく余白が多い漫画。この人物はこう思っているのか?こう考えているからこの行動をしたんじゃないか?と行間を読んでしまうんです。良質な邦画を見ているような気分になる。

登場人物の感情がきちんと明言されなければされないほど、読み手は感情を想像するし、描いていないことも、補完して読んでしまうんですよね。聡実くん何考えてるのかな、狂児は何考えてるのかなと悶々としているうちに、沼にハマっておりました。過去のカラー絵を検索してニヤニヤする日々の始まりです。ファミレス行こ。上巻の続きを読むために、コミックビーム本誌も買いました。

ファミレス行こ。はまだ続いてるので、聡実くんと狂児にどんな未来が待っているかはわからないけど、とりあえず幸せになってくれたら。そしてあわよくばファミレス行こ。も実写化してくれたらいいな…。

作品自体とは別に映画で聡実くんを演じた齋藤潤くんにもハマってしまったので、その話はまたいつか。

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