モールズワース著 夏目道子訳 『かっこう時計』を読了しました。

モールズワース著 夏目道子訳『かっこう時計』(ISBN:4828831177 福武書店 1989年)を読みました。

『あなたには、学ばねばならないことがたくさんありますが、そのひとつはへりくつをいわないこと。これは万人にいえることですが、へりくつはぞっとするほどわるい習慣で、消化不良のもとです。』

p58

『なんという大バカ者だ』かっこうの調子はがらりと変わりました。『やさしい心づかいや、親切な行いがむだになるというのですか。そのようなよい種がどんなものに成長するか、あなたの目には見えないのですか。親切には翼と根があることを、忘れてはなりません。けっしてつかれない翼と、枯れない根があることを。わたしがなんのために窓の外にすわっていたと思うのです』

p117

巻末の赤木かん子さんの解説のハイテンションっぷりたるや。

子どものときは「かっこうみたいな相手がじぶんにもいたら」と思っていたけれど、
大人になってから読むと、子どもの視点、心の機微、要領の良さなどとても良くとらえられているなと気づきの多い本です。

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