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社長さん。訪問販売はもういい加減やめなよ

久々にエコキュートかなにかの訪問販売屋さんが我が家にきた。

最近コロナも落ち着いてきたからかどこぞの新入社員が回っているらしく、なんども「挨拶回りで。ワタクシ新入社員で。」と繰り返し、雨の中トークスクリプトを回しておられた。

彼の言うことにゃ、来月から本格的に営業が始まる会社らしく、前もってこの地域の住民に知ってもらいたい、この地域の皆さんの役に立ちたいと思って回っているんだそうだ。

ご苦労様です。と、脱走しかけた猫を抱きながら玄関を半開きで話をしていた。

いい感じの青年だったのだけれど、結局のところは「玄関先に上がらせてもらって、資料を開いてなにやら安くなるんだか何だかの説明をさせてくれ」とのこと。

現状ガスの湯沸器を使っているのであれば、お安くなるには上限がふたつあってそれを知ってもらいたい、と言う。

では、その二つの条件とやらを教えてくれないか、と聞くと、それは資料を開いて説明させてもらっているとのこと。

ざっくりでいいから教えてくれないか、その二つの条件とやらを、と聞くと、わからないと思うので資料で説明しているとのこと。

ちょっと猫を抱えていて手が離せないので、チラシであればポストに入れておいてもらうか口頭で教えてくれないか、と聞くと、そういう形式ではなく皆さんには資料を開いて説明しているとのこと。

キーワードだけでも良いので教えてくれないか?その二つとやらを、と聞くと、ですから資料を開いて説明させていただいているとのこと。

「なるほど、禅問答になっているのでうちは結構です。」と言うと、途端に視線を外し、次のお宅に目をやり、その後別れの挨拶とともに去っていった。

来月から本格的に営業を始めるのか知らないが、始まる前から悪評が立つような営業周りをしていることになる。「この地域の皆さんの役にたつ」どころか、休日の住民たちの時間を奪い、雨の中で禅問答を繰り返し不快な思いをさせている。

企業名を忘れたが、カタカナで耳に残らない名称だった。評判次第でまた会社の名前など変えるだろう。

会話するだけならハキハキと問題なく、真っ当な職ならもっといい社会人になっただろうなぁとドアを閉めた後に残念に思った。

訪問販売。時間を奪うだけでなく、人を騙すという営業形態だ。

さらには、若き日本の宝を、残念な人材として教育してしまうという悪しき行いであることに、いい加減気付いたら良い。

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