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vol.64 一眼デジタルの最強 中判センサーとは

このnoteは写真を0から始める方向けマガジン「始めよう、写真」の記事です。初めてご覧になる方はぜひvol.1からどうぞ

さて、今回はメカニカルな話です。
カメラの性能は何に一番依存するか、分かりますでしょうか?
レンズも大事ですが、答えは「センサー」です。
センサーサイズについては下記noteでも解説しています。
今回の解説は、下記noteを呼んでいることを前提に話を進めていきますのでまだの方はぜひ。

さて、センサーのサイズによって写真の質が上がることを上記のnoteで解説しました。上記で解説した内容では、センサーサイズは最大でフルサイズセンサーでした。


フルサイズセンサーって?

ちなみに、フルサイズセンサーのサイズがどうやって決まったか知っていますか?
フルサイズセンサーと私たちが呼んでいるセンサーは、別名「35mmフルサイズセンサー」とも呼ばれます。
35mmと言うのは、かつてのフイルムカメラが関わってきます。

フイルムカメラが普及していた当時、最も普及が進んでいたフイルムのサイズが35mmと言う規格のフイルムでした。
そこで、デジタルカメラに移行する際に、フイルムと同じサイズのセンサーを作ることで、既存のレンズを使用した際に、ボケ感や焦点距離の違いを無くそうとしたため、35mmフイルムと同じ35mmフルサイズセンサーが作られました。

以前にも解説した通り、センサーは大きくなればなるほど性能が上がるのならフルサイズセンサーよりも大きいセンサー作ればいいじゃないかって思いますよね。
そうです。すでに存在しています。なんと60年以上も前に。

大判カメラとは?

こんなカメラをみたことがあるでしょうか?
昔の時代を題材にした映画やドラマなどでみたことがある人もいるかもしれません。
このようなカメラは「大判」という規格のカメラになります。
これは、カメラが開発された頃のカメラになります。
もちろんデジタルなんてものはなく、フイルムを使ったカメラになります。(デジタルもあるにはありますが一般の方が買えるような価格帯ではないです。💸)
この大判カメラで用いられるフイルムは、「シノゴ」、「ゴヒチ」、「エイトバイテン」と呼ばれていました。

(・Д・) …?

さっぱりです笑?
実はこの呼び方は相性です。正確に言うと、
「シノゴ」は「4×5(インチ)」
「ゴヒチ」は「5×7(インチ)」
「エイトバイテン」は「8×10(インチ)」
となっています。
1インチは2.54cmなので相当大きいことが分かります。フイルムはこの三つだけでなく、この他にも多く存在しています。
そして、このフイルムは下の画像のようなケースに入れてカメラにセットします。そのため、基本的に1枚撮るたびに交換をする必要があります。

みなさんあんまりイメージできないかもしれないので簡単に言うと、医療系ドラマとかでよくみるこのシーン。

簡単に言うとこんな感じのフイルムを扱っています。

本題 中判とは

さて、大判カメラの説明をしてきましたが、フイルムサイズの問題、フイルムの交換など、ちょっと使うには億劫なシステムです。
そこでよりコンパクト化したのが、中判という規格になります。

中判はデジタルカメラ化されており、中判サイズのセンサーが存在します。(大判センサーも存在しますが主に業務用放送機器などに用いられており一般の方は買うことはほぼ無いでしょう…)中判と言う名前の由来の通り、フイルム時代の中判という規格に合わせて設計されています。
上記の図(Mapcameraより引用)の通り、フルサイズよりも約1.7倍のセンサーサイズを誇るため、フルサイズよりも高い性能を持ちます。

この中判センサーを採用しているメーカーはかなり限られています。
現在、中判センサーを搭載しているものは大きく二つに分けられます。
先程、図で解説した中判センサーを搭載した機種と、それよりもう一回り大きい中判センサーを搭載した機種に分けられますが、今回は図で紹介した中判センサーの方を詳しく紹介していこうと思います。(一回り大きい方は200万以上する超高級カメラなのです…)

デジタル中判カメラ

デジタル中判カメラを扱っている会社は、富士フイルム、リコー、ハッセルブラッドの3社のみです。
各会社の説明は下記noteに。(ハッセルブラッドについては後日作成予定)

富士フイルムではGFXシリーズ、リコーではPENTAX645z、ハッセルブラッドは中判カメラのみをラインナップする珍しい企業です。

価格はフルサイズセンサー搭載機種よりも高くなりますが、写りは中判センサーでないと表現できない世界を作り出せるので沼にハマってしまう人も少なからずいます。(僕も将来はGFX買いたい・・・🤤)

さて、今回はフルサイズセンサーの上を行くセンサーについて解説しました。
超高画質を実現する中判デジタルの魅力が伝われば幸いです。

ではまた。


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