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Part3 理学療法士として必須のスキルとは?

はじめに



こんにちは!
理学療法士の野坂です!

このnoteを見てくださり、ありがとうございます。

現在は整形外科のクリニックに勤務する傍ら
野球現場で活動をさせていただいております.

自分の仕事のメインは
【治療】
【トレーニング】
このことは間違いない事実かと思います.

この自分の仕事のメインであることを
一生懸命に勉強してきました。

しかし、それだけではなかなか結果が
出ないことがわかりました.

おそらく、このnoteを見ているような
勉強熱心な方であれば、
【教科書にこう載ってたんだけど、なんかうまくいかない】
【あの先生がこう言ってたけど、なんか違う】

こんなことを日々感じていたりしませんか?

自分も同じ気持ちを抱きながら、
臨床を行う日々でした。

なにか歯車が噛み合わない
自分が思い描いていたものと違う
勉強すればするほど、わからなくなってしまう

それが臨床というものと考えています。

じゃあ、どうしたらいいのよ??


そんな声が聞こえてきそうですね。

大前提、何が歯車を回せなくしているのか?

それは、治療技術が伴っていないから
でもなく
勉強が足りない
でもなく、


患者への問診が不足しているのだと
結論づけます。

理学療法士に必須のスキルとは?


結論:傾聴力


結論として、「傾聴力」が不足しているとも言えます。

我々は患者のカルテ
問診や視診
理学療法士評価という手段を用いて
患者を評価し、治療プログラムを立案します

治療がうまくいかない場合は、
この問診→評価→治療プログラムのプロセスの
どこかにエラーが生じていることがほとんど

治療を考えて行っていけば、
治療技術は確実に上がっていくんです。

しかし、このプロセスエラーの問題は
結構根強く、しぶとく、
治療結果に反映されてきます

そして、このエラーの多くが

問診をちゃんとできていないということ。

問診をただのルーティンにするな


みなさんは問診で何を患者に聞きますか?

・主訴
・経過
・疼痛誘発動作
・現在の家族構成
・なにが負担になっているか
・希望【HOPE】

さまざま聞くかと思いますし、
これらは基本的に養成校で
学ぶ、理学療法の基礎ですよね。


でも、問診は【手段】であって
【目的】ではないです

しかし、多くの症例を経験するうちに
問診をすること自体が目的化してしまうのが
現状だと思います

そして、目的化してしまうと、
そこから考えられなくなります.


そして、ここからが大事.

問診で大事だと考えていること、
それは


患者自身の解像度をあげる
です。

臨床でよくありがちな会話例



例を紹介します

P
「今回はどうされましたか?」

「膝が痛くてきました」
P
「どうすると痛いですか?」

「歩くと痛いかな、動き始めの時よりも動いていたらすこし良くなるんだけどねー」
P
(滑走障害か?)
「お風呂上がりとか、体が暖かくなった状態で
動き始めとかはどうですか?」

「んー、よくわからないねー、痛いのか痛くないのか、覚えてないな」
P
(とりあえず動き始めの痛みが困るのかな」
今回はリハビリをするにあたって、何を解決したいですか?なにか痛くて困っていることとか、ないですか?

「困っていること?別に痛くても歩けるから
痛くて困っているわけじゃないよ。
解決ねー、とりあえず痛みがなんとかなればいいんだけどねー」
P
「そうですか、それだと、動き始めの痛みだけが症状というわけで大丈夫ですね?」

「いや、そういうわけじゃないんだよ
階段を登ったり降りたりする時も痛いし
なにをするにでも痛いんだよね
でもそれで困っているわけではないし
でも、痛いのって気になるよね」


こんなやりとりって臨床あるあるじゃないですか?

患者の目標が定まらないということは
けっこうあるかなと経験上感じます

(全てがこのような感じではなく、はっきりした方針を伝えてくださる場合ももちろんあります)


こう言った場合、PT側は
どうしたものか、、、と困り顔.


本当にどうしたらいいのでしょうか?
というところが今回のテーマ。


問診の大事なことは
患者の解像度をあげるということを
先程お伝えしました.

この解像度というのは、
ようするに、現在の現状のフレームの
画質をあげるということです。

問診がうまくいかない場合は、セラピストの問題


問診がうまくいかない場合
うまく聞けていない場合
治療がうまくいかない場合は
PTの思考の中で患者の解像度を
うまくあげられていないことでおきると
考えています


そして、
PTの質問にうまく答えられない
曖昧な返答をする場合

これは、患者が患者自身の解像度が
あげられていないと考えています.

臨床で結構遭遇するのが、
思考の時系列がバラバラなことがあります

それは今、目の前の現象に対しての質問なのか
過去のことを聞いているのか
未来のことを考えているのか

質問する側も
質問される側も考えなければいけないと
考えています.

なので、問診を行う際にPTが考えなければ
いけないことを書いていきます!

問診で気をつけるべきポイント



対象者の思考能力


これは、頭の優劣という話ではなく
現状を的確に捉えられて、
それを言葉としてアウトプットできる思考力があるか?という問題です

たとえば、小学生に
いきなり小難しい質問をしたところで
欲しい返答が返ってくるはずがありません。
まだ高校生や大人に質問する時の方が
難しい言葉を使っても大丈夫なのは、
それだけ思考能力が違うということ

しかし、大人の場合でも、今の問題に対して
言語化できないことも事実結構あります

【患者自身がよくわかっていない】ことが
多いんです.

なので、こちら側、つまり問診する側は
患者より患者のことをわかっていなければ
いけないんです。

これを専門用語で
【カスタマーマニア】というようです。

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